概要
監修医師
本コンテンツは特定の治療法を推奨するものではございません. 個々の患者の病態や、 実際の薬剤情報やガイドラインを確認の上、 利用者の判断と責任でご利用ください.

薬剤情報

タブレクタ® (添付文書¹⁾/適正使用情報*²⁾)

MET阻害薬 カプマチニブ塩酸塩水和物錠
*ノバルティス ファーマ株式会社 の外部サイトへ遷移します

投与スケジュール

【1コース】連日内服投与
【催吐性】 軽度催吐性
【FN発症】低リスク 

1回400mgを1日2回経口投与する

タブレクタ® 適正使用ガイド (2023年10月改訂)²⁾より引用

KeyData|臨床試験結果

📊GEOMETRY試験³⁾

MET遺伝子エクソン14スキッピング変異陽性の局所進行または転移を有するNSCLC患者に対するカプマチニブ400mg 1日2回投与の有効性と安全性を検証 (1次治療コホート28例、 既治療コホート69例)

【有効性】1次治療、既治療コホートの順

- ORR : 68%、 41%

- mPFS : 12.4ヵ月、 5.4ヵ月

【安全性】主な毒性

- 末梢浮腫、 倦怠感、 悪心、 嘔吐、 Cre上昇

👨‍⚕️監修医師コメント : Capmatinib/TepotinibでCDxが若干異なるため注意。 両薬剤の有効性はほぼ同等。 いずれにおいてもCre上昇は日本人で頻度が高い

各プロトコル

減量・中止する場合の用量

タブレクタ® 適正使用ガイド (2023年10月改訂)²⁾より引用

副作用発現時の本剤の用量調節基準

タブレクタ® 適正使用ガイド (2023年10月改訂)²⁾より引用

レジメンの特徴と注意点

MET阻害薬3剤の比較

臨床試験成績から直接比較は難しいものの、 各薬剤の治療成績はほぼ同等と考えられている。

- Tepotinib (テプミトコ®︎ VISION試験)

- Capmatinib (タブレクタ®︎ GEKMETRY試験)

- Gumarontinib (ハイイータン® GLORY試験)

各臨床試験結果をもとにHOKUTO編集部で作表

MET阻害薬の副作用マネジメント

MET阻害薬の特徴的な副作用としては、 末梢性浮腫、 肝機能障害、 消化器毒性 (嘔気、 嘔吐)、 クレアチニン上昇、 低アルブミン血症が挙げられる。 MET阻害薬の有害事象の管理としては、 原則として忍容不能なGrade2の有害事象が発症した際に休薬・減量を行っていくことである。

👨‍⚕️監修医師コメント : 浮腫・腎障害は管理に難渋する事が多い。 体重測定しつつ、 適宜休止を検討する

コンパニオン診断薬

各MET阻害剤で適応となるCDxは異なる。 なお、 コンパニオン診断薬として2020年3月に薬事承認されたArcherMETは2023年2月に販売終了に。

最新情報は日本肺癌学会の各種手引き編集部まとめコンテンツを参照ください。

肺癌遺伝子パネル検査・コンパニオン診断薬一覧ページへ遷移

肺癌診療ガイドライン2023の推奨⁴⁾

MET遺伝子変異陽性の非小細胞肺癌にMET-TKIは勧められるか?

MET-TKI単剤療法 (テポチニブ、カプマチニブのいずれか) を行うよう推奨する (推奨とエビデンスの強さ:1C)
日本肺癌学会. 肺癌診療ガイドライン-悪性胸膜中皮腫・ 胸腺腫瘍含む-2023年版⁴⁾より引用

- Tepotinib (テプミトコ®︎)

- Capmatinib (タブレクタ®︎)

出典

1) ノバルティス ファーマ株式会社 「タブレクタ® 添付文書 (2023年10月改訂 第4版)」 [最終閲覧 : 2024/8/20]

2) ノバルティス ファーマ株式会社 「タブレクタ® 適正使用ガイド (2023年10月改訂)」 [最終閲覧 : 2024/8/20]

「ノバルティス ファーマ株式会社」 の外部サイトへ遷移します

3) Capmatinib in MET Exon 14-Mutated or MET-Amplified Non-Small-Cell Lung Cancer. N Engl J Med. 2020 Sep 3;383(10):944-957. PMID: 32877583

4) 日本肺癌学会. 肺癌診療ガイドライン-悪性胸膜中皮腫・ 胸腺腫瘍含む-2023年版

最終更新日 : 2024年8月20日
HOKUTO編集部医師監修

レジメン
Capmatinib
こちらの記事の監修医師
HOKUTO編集部
HOKUTO編集部

編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

HOKUTO編集部
HOKUTO編集部

編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

監修・協力医一覧
レジメン
Capmatinib
レジメン
Capmatinib

Capmatinib

カプマチニブ (タブレクタ®)
2024年08月24日更新
本コンテンツは特定の治療法を推奨するものではございません. 個々の患者の病態や、 実際の薬剤情報やガイドラインを確認の上、 利用者の判断と責任でご利用ください.

薬剤情報

タブレクタ® (添付文書¹⁾/適正使用情報*²⁾)

MET阻害薬 カプマチニブ塩酸塩水和物錠
*ノバルティス ファーマ株式会社 の外部サイトへ遷移します

投与スケジュール

【1コース】連日内服投与
【催吐性】 軽度催吐性
【FN発症】低リスク 

1回400mgを1日2回経口投与する

タブレクタ® 適正使用ガイド (2023年10月改訂)²⁾より引用

KeyData|臨床試験結果

📊GEOMETRY試験³⁾

MET遺伝子エクソン14スキッピング変異陽性の局所進行または転移を有するNSCLC患者に対するカプマチニブ400mg 1日2回投与の有効性と安全性を検証 (1次治療コホート28例、 既治療コホート69例)

【有効性】1次治療、既治療コホートの順

- ORR : 68%、 41%

- mPFS : 12.4ヵ月、 5.4ヵ月

【安全性】主な毒性

- 末梢浮腫、 倦怠感、 悪心、 嘔吐、 Cre上昇

👨‍⚕️監修医師コメント : Capmatinib/TepotinibでCDxが若干異なるため注意。 両薬剤の有効性はほぼ同等。 いずれにおいてもCre上昇は日本人で頻度が高い

各プロトコル

減量・中止する場合の用量

タブレクタ® 適正使用ガイド (2023年10月改訂)²⁾より引用

副作用発現時の本剤の用量調節基準

タブレクタ® 適正使用ガイド (2023年10月改訂)²⁾より引用

レジメンの特徴と注意点

MET阻害薬3剤の比較

臨床試験成績から直接比較は難しいものの、 各薬剤の治療成績はほぼ同等と考えられている。

- Tepotinib (テプミトコ®︎ VISION試験)

- Capmatinib (タブレクタ®︎ GEKMETRY試験)

- Gumarontinib (ハイイータン® GLORY試験)

各臨床試験結果をもとにHOKUTO編集部で作表

MET阻害薬の副作用マネジメント

MET阻害薬の特徴的な副作用としては、 末梢性浮腫、 肝機能障害、 消化器毒性 (嘔気、 嘔吐)、 クレアチニン上昇、 低アルブミン血症が挙げられる。 MET阻害薬の有害事象の管理としては、 原則として忍容不能なGrade2の有害事象が発症した際に休薬・減量を行っていくことである。

👨‍⚕️監修医師コメント : 浮腫・腎障害は管理に難渋する事が多い。 体重測定しつつ、 適宜休止を検討する

コンパニオン診断薬

各MET阻害剤で適応となるCDxは異なる。 なお、 コンパニオン診断薬として2020年3月に薬事承認されたArcherMETは2023年2月に販売終了に。

最新情報は日本肺癌学会の各種手引き編集部まとめコンテンツを参照ください。

肺癌遺伝子パネル検査・コンパニオン診断薬一覧ページへ遷移

肺癌診療ガイドライン2023の推奨⁴⁾

MET遺伝子変異陽性の非小細胞肺癌にMET-TKIは勧められるか?

MET-TKI単剤療法 (テポチニブ、カプマチニブのいずれか) を行うよう推奨する (推奨とエビデンスの強さ:1C)
日本肺癌学会. 肺癌診療ガイドライン-悪性胸膜中皮腫・ 胸腺腫瘍含む-2023年版⁴⁾より引用

- Tepotinib (テプミトコ®︎)

- Capmatinib (タブレクタ®︎)

出典

1) ノバルティス ファーマ株式会社 「タブレクタ® 添付文書 (2023年10月改訂 第4版)」 [最終閲覧 : 2024/8/20]

2) ノバルティス ファーマ株式会社 「タブレクタ® 適正使用ガイド (2023年10月改訂)」 [最終閲覧 : 2024/8/20]

「ノバルティス ファーマ株式会社」 の外部サイトへ遷移します

3) Capmatinib in MET Exon 14-Mutated or MET-Amplified Non-Small-Cell Lung Cancer. N Engl J Med. 2020 Sep 3;383(10):944-957. PMID: 32877583

4) 日本肺癌学会. 肺癌診療ガイドライン-悪性胸膜中皮腫・ 胸腺腫瘍含む-2023年版

最終更新日 : 2024年8月20日
HOKUTO編集部医師監修

こちらの記事の監修医師
HOKUTO編集部
HOKUTO編集部

編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

HOKUTO編集部
HOKUTO編集部

編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

監修・協力医一覧
レジメン(呼吸器)

がん薬物療法における治療計画をまとめたものです。

主要論文や適正使用ガイドをもとにした用量調整プロトコール、 有害事象対応をご紹介します。

なお、 本ツールは医師向けの教育用資料であり、 実臨床での使用は想定しておりません。 最新の添付文書やガイドラインを必ずご確認下さい。

また、 一般の方への情報提供ではないことを予めご了承ください。