概要
監修医師
本コンテンツは特定の治療法を推奨するものではありません。 個々の患者の病態や、 実際の薬剤情報やガイドラインを確認の上、 利用者の判断と責任でご利用ください。
2024/8/25時点で、 乳房外パジェット病に対して本邦適応外

薬剤情報

ベプシド® (添付文書¹⁾)

2024/8/25時点で、 乳房外パジェット病に対して本邦適応外

用法用量 ※適応外

監修 : 国立がん研究センター中央病院 皮膚腫瘍科 中野英司先生

1日1回25~50mgを連日内服する。 副作用としては倦怠感や白血球数減少があり、 重篤なものはまれではある²⁾³⁾。 しかし、 間質性肺炎となった例も報告⁴⁾されているため注意が必要である。

エキスパートによるワンポイント

監修 : 国立がん研究センター中央病院 皮膚腫瘍科 中野英司先生

ニボルマブやドセタキセルに不応、不耐の場合の2次治療以降の選択肢

根治切除不能な進行・再発の乳房外パジェット病に対する2次治療以降に選択される。 根治切除不能な進行・再発の乳房外パジェット病に対しては、 様々な化学療法が報告されているが各レジメンを比較する試験は無く、 保険適用となっている薬剤はニボルマブのみである。 エトポシド療法は短期間の有効性を報告する症例報告²⁾がほとんどだが、 長期奏効の報告³⁾もある。

乳房外パジェット病に対して保険適用外であることや報告数が少ないこと、 ドセタキセル療法が広く普及したことから、 ニボルマブドセタキセルに対して不応、 不耐となった場合に選択されることがある。

症例報告の結果

国内からの症例報告のみであり、 症例集積研究や後ろ向き観察研究の報告もない。 奏効持続期間として数ヵ月の報告が多い²⁾³⁾が、 多発リンパ節転移、 骨転移に対して完全奏効後、 1年以上奏効が持続している報告³⁾がある。

内服薬で副作用も重篤なものは少なく長期奏効の報告もあるものの、 有効性や安全性についての検証は不十分である。 国内の少数の報告のみであること、 間質性肺炎の報告 (ステロイドパルスを要した報告⁴⁾もあり) もあることに留意。

出典

1) 小野薬品工業株式会社. ベプシド®電子添文 (2024年7月改訂第2版) [最終閲覧 : 2024/8/23]

2) Etoposideが奏効した外陰部Paget病の1例. Skin Cancer. 1997;12(1):13-17

3) 乳房外Paget病の転移巣に内服エトポシドが著効した2例. 皮膚病診療. 2022;44(5):398-401

4) エトポシド少量投与が奏効した乳房外Paget病の1例. Skin Cancer. 2001;16(3):376-81

最終更新日 : 2024年8月23日
監修医師 : 国立がん研究センター中央病院 皮膚腫瘍科  中野英司先生

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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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エトポシド (ベプシド®)
2024年08月25日更新
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2024/8/25時点で、 乳房外パジェット病に対して本邦適応外

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ベプシド® (添付文書¹⁾)

2024/8/25時点で、 乳房外パジェット病に対して本邦適応外

用法用量 ※適応外

監修 : 国立がん研究センター中央病院 皮膚腫瘍科 中野英司先生

1日1回25~50mgを連日内服する。 副作用としては倦怠感や白血球数減少があり、 重篤なものはまれではある²⁾³⁾。 しかし、 間質性肺炎となった例も報告⁴⁾されているため注意が必要である。

エキスパートによるワンポイント

監修 : 国立がん研究センター中央病院 皮膚腫瘍科 中野英司先生

ニボルマブやドセタキセルに不応、不耐の場合の2次治療以降の選択肢

根治切除不能な進行・再発の乳房外パジェット病に対する2次治療以降に選択される。 根治切除不能な進行・再発の乳房外パジェット病に対しては、 様々な化学療法が報告されているが各レジメンを比較する試験は無く、 保険適用となっている薬剤はニボルマブのみである。 エトポシド療法は短期間の有効性を報告する症例報告²⁾がほとんどだが、 長期奏効の報告³⁾もある。

乳房外パジェット病に対して保険適用外であることや報告数が少ないこと、 ドセタキセル療法が広く普及したことから、 ニボルマブドセタキセルに対して不応、 不耐となった場合に選択されることがある。

症例報告の結果

国内からの症例報告のみであり、 症例集積研究や後ろ向き観察研究の報告もない。 奏効持続期間として数ヵ月の報告が多い²⁾³⁾が、 多発リンパ節転移、 骨転移に対して完全奏効後、 1年以上奏効が持続している報告³⁾がある。

内服薬で副作用も重篤なものは少なく長期奏効の報告もあるものの、 有効性や安全性についての検証は不十分である。 国内の少数の報告のみであること、 間質性肺炎の報告 (ステロイドパルスを要した報告⁴⁾もあり) もあることに留意。

出典

1) 小野薬品工業株式会社. ベプシド®電子添文 (2024年7月改訂第2版) [最終閲覧 : 2024/8/23]

2) Etoposideが奏効した外陰部Paget病の1例. Skin Cancer. 1997;12(1):13-17

3) 乳房外Paget病の転移巣に内服エトポシドが著効した2例. 皮膚病診療. 2022;44(5):398-401

4) エトポシド少量投与が奏効した乳房外Paget病の1例. Skin Cancer. 2001;16(3):376-81

最終更新日 : 2024年8月23日
監修医師 : 国立がん研究センター中央病院 皮膚腫瘍科  中野英司先生

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