本コンテンツは特定の治療法を推奨するものではありません。 個々の患者の病態や、 実際の薬剤情報やガイドラインを確認の上、 利用者の判断と責任でご利用ください。

薬剤情報

リムパーザ® (オラパリブ)

添付文書¹⁾ /適正使用情報²⁾* / CDx情報

*PMDAの外部サイトへ遷移します

投与スケジュール

【1コース】連日服用
【催吐性】中等度³⁾ (NCCN : 中等度~高度⁴⁾)
【FN発症】低リスク (<10%)*
*OlympiAD試験のFN発生率0%²⁾に基づき編集部分類

オラパリブ : 1回300mgを1日2回経口投与¹⁾

リムパーザ®電子添文¹⁾情報を基に編集部作成

Key Data|臨床試験結果

📊 OlympiAD試験

N Engl J Med. 2017;377:523-533.

生殖細胞系列BRCA変異を有するHER2陰性転移性乳癌患者302例を対象とした国際共同第Ⅲ相無作為化比較試験。 転移性乳癌に対する化学療法歴が2レジメン以下の患者を対象とし、 術前・術後療法は除外した。 オラパリブ群205例と医師選択治療群 (カペシタビン、 エリブリン、 ビノレルビン) 97例に2:1で割り付け、 主要評価項目はPFSとした。 

【有効性】オラパリブ群 (vs 標準治療群)

- PFS中央値 7.0ヵ月 (vs 4.2ヵ月)

HR 0.58 (95%CI 0.43–0.80、 p<0.001)

- ORR* 59.9% (vs 28.8%)

*測定可能病変を有する患者を対象に算出

【安全性】主な有害事象 : 全Grade (Grade≧3)

- 貧血 40.0% (16.1%)

- 好中球減少 27.3% (9.3%)

- 白血球減少 16.1% (3.4%)

- 悪心 58.0% (0%)

- 嘔吐 29.8% (0%)

- 下痢 20.5% (0.5%)

- 食欲減退 16.1% (0%)

- 疲労 28.8% (2.9%)

- 頭痛 20.0% (1.0%)

- 発熱 14.1% (0%)

- 咳嗽 17.1% (0%)

- ALT増加 11.2% (1.5%)

- AST増加 9.3% (2.4%)

- 手掌・足底発赤知覚不全症候群 0.5% (0%)

各プロトコル

適格基準

OlympiAD試験⁵⁾の主な適格基準

- 18歳以上

- ECOG PS 0–1

- 好中球数≧1,500/μL

- 血小板数≧100,000/μL

- Hb≧10.0g/dL

- 肝機能 : AST/ALT≦2.5×ULN、 T-Bil≦1.5×ULN

- 腎機能 : Cre≦1.5×ULN

用量レベル

オラパリブの減量規定は以下のとおり。

リムパーザ®電子添文情報¹⁾を基に編集部作成

腎障害患者に対する用量調整

軽度腎機能障害 (CrCl 51–80mL/min) および中等度腎機能障害 (CrCl 31–50mL/min) では、 オラパリブのAUCがそれぞれ約24%、 約44%上昇することが報告されており、 減量を考慮する²⁾。

FDA添付文書⁶⁾では、 中等度腎機能障害 (CrCl 31–50mL/min) 患者に投与する際、 1回200mg  1日2回への減量が推奨されている。

有害事象発現時の減量・休薬・中止基準

リムパーザ®電子添文情報¹⁾を基に編集部作成

OlympiAD試験のプロトコル (参考情報) : OlympiAD試験⁵⁾では、 Grade 1–2の血液毒性に対する規定も設けられていた。 また、 Grade≧3の血液毒性により2週間以上の休薬または投与遅延を要した場合は、 週1回の採血を実施し、 4週間の休薬後も血液学的異常が持続する場合は血液内科医に対診することとされた。 なお、 減量後の再増量は不可と規定された。

OlympiAD試験⁵⁾のプロトコルを基に編集部作成

レジメンの特徴と注意点

作用機序の特徴

オラパリブは、 ヒトPARP-1及びPARP-2に対して阻害作用を示す¹⁾。

薬物相互作用

オラパリブは、 主にCYP3Aにより代謝される¹⁾。 やむを得ず中程度~強いCYP3A阻害剤を併用する際は本剤の減量を考慮し、 患者の状態を慎重に観察し、 副作用発現に十分注意する²⁾。

FDA添付文書⁶⁾では、 強いCYP3A4阻害剤併用時は1回100mg1日2回、 中程度のCYP3A4阻害剤併用時は1回150mg1日2回が推奨されている。

>> 中等度・強いCYP3A4阻害薬を確認

レジメン適用時の注意事項

リムパーザ®電子添文¹⁾ 「重要な基本的注意」 の要約

骨髄抑制 : 骨髄抑制があらわれることがあるので、 本剤投与開始前及び投与中は定期的に血液検査を行い、 患者の状態を十分に観察する。

肝機能障害 : 肝機能障害があらわれることがあるので、 本剤投与開始前及び投与中は定期的に肝機能検査を行い、 患者の状態を十分に観察する。

RMP【重要な特定されたリスク】

リムパーザ®RMP : 医薬品リスク管理計画書⁷⁾

- 骨髄抑制

- 間質性肺疾患

- 静脈血栓塞栓症

- 感染症

- 肝機能障害

出典

1) アストラゼネカ株式会社. リムパーザ®錠100mg / 150mg 電子添文 (2026年3月改訂 第7版).

2) アストラゼネカ株式会社. リムパーザ® 適正使用ガイド. 2024年12月作成.

3) 日本癌治療学会編. 制吐薬適正使用ガイドライン 2023年10月改訂 第3版. 金原出版.

4) NCCN Clinical Practice Guidelines in Oncology (NCCN Guidelines®): Antiemesis. Version 2.2026.

5) N Engl J Med. 2017;377(6):523-533.

6) Lynparza® (olaparib) tablets, prescribing information. Revised July 2025. AstraZeneca Pharmaceuticals LP. FDA.

7) アストラゼネカ株式会社. リムパーザ®錠100mg / 150mg に係る医薬品リスク管理計画書 (2026年8月).

最終更新日 : 2026年9月13日
執筆 : HOKUTO編集部がん専門・指導薬剤師
監修 : がん研有明病院 乳腺内科 尾崎由記範

レジメン
Olaparib
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HOKUTO編集部
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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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オラパリブ (リムパーザ®)
トリプルネガティブ > 転移・再発
2026年09月13日更新
本コンテンツは特定の治療法を推奨するものではありません。 個々の患者の病態や、 実際の薬剤情報やガイドラインを確認の上、 利用者の判断と責任でご利用ください。

薬剤情報

リムパーザ® (オラパリブ)

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*PMDAの外部サイトへ遷移します

投与スケジュール

【1コース】連日服用
【催吐性】中等度³⁾ (NCCN : 中等度~高度⁴⁾)
【FN発症】低リスク (<10%)*
*OlympiAD試験のFN発生率0%²⁾に基づき編集部分類

オラパリブ : 1回300mgを1日2回経口投与¹⁾

リムパーザ®電子添文¹⁾情報を基に編集部作成

Key Data|臨床試験結果

📊 OlympiAD試験

N Engl J Med. 2017;377:523-533.

生殖細胞系列BRCA変異を有するHER2陰性転移性乳癌患者302例を対象とした国際共同第Ⅲ相無作為化比較試験。 転移性乳癌に対する化学療法歴が2レジメン以下の患者を対象とし、 術前・術後療法は除外した。 オラパリブ群205例と医師選択治療群 (カペシタビン、 エリブリン、 ビノレルビン) 97例に2:1で割り付け、 主要評価項目はPFSとした。 

【有効性】オラパリブ群 (vs 標準治療群)

- PFS中央値 7.0ヵ月 (vs 4.2ヵ月)

HR 0.58 (95%CI 0.43–0.80、 p<0.001)

- ORR* 59.9% (vs 28.8%)

*測定可能病変を有する患者を対象に算出

【安全性】主な有害事象 : 全Grade (Grade≧3)

- 貧血 40.0% (16.1%)

- 好中球減少 27.3% (9.3%)

- 白血球減少 16.1% (3.4%)

- 悪心 58.0% (0%)

- 嘔吐 29.8% (0%)

- 下痢 20.5% (0.5%)

- 食欲減退 16.1% (0%)

- 疲労 28.8% (2.9%)

- 頭痛 20.0% (1.0%)

- 発熱 14.1% (0%)

- 咳嗽 17.1% (0%)

- ALT増加 11.2% (1.5%)

- AST増加 9.3% (2.4%)

- 手掌・足底発赤知覚不全症候群 0.5% (0%)

各プロトコル

適格基準

OlympiAD試験⁵⁾の主な適格基準

- 18歳以上

- ECOG PS 0–1

- 好中球数≧1,500/μL

- 血小板数≧100,000/μL

- Hb≧10.0g/dL

- 肝機能 : AST/ALT≦2.5×ULN、 T-Bil≦1.5×ULN

- 腎機能 : Cre≦1.5×ULN

用量レベル

オラパリブの減量規定は以下のとおり。

リムパーザ®電子添文情報¹⁾を基に編集部作成

腎障害患者に対する用量調整

軽度腎機能障害 (CrCl 51–80mL/min) および中等度腎機能障害 (CrCl 31–50mL/min) では、 オラパリブのAUCがそれぞれ約24%、 約44%上昇することが報告されており、 減量を考慮する²⁾。

FDA添付文書⁶⁾では、 中等度腎機能障害 (CrCl 31–50mL/min) 患者に投与する際、 1回200mg  1日2回への減量が推奨されている。

有害事象発現時の減量・休薬・中止基準

リムパーザ®電子添文情報¹⁾を基に編集部作成

OlympiAD試験のプロトコル (参考情報) : OlympiAD試験⁵⁾では、 Grade 1–2の血液毒性に対する規定も設けられていた。 また、 Grade≧3の血液毒性により2週間以上の休薬または投与遅延を要した場合は、 週1回の採血を実施し、 4週間の休薬後も血液学的異常が持続する場合は血液内科医に対診することとされた。 なお、 減量後の再増量は不可と規定された。

OlympiAD試験⁵⁾のプロトコルを基に編集部作成

レジメンの特徴と注意点

作用機序の特徴

オラパリブは、 ヒトPARP-1及びPARP-2に対して阻害作用を示す¹⁾。

薬物相互作用

オラパリブは、 主にCYP3Aにより代謝される¹⁾。 やむを得ず中程度~強いCYP3A阻害剤を併用する際は本剤の減量を考慮し、 患者の状態を慎重に観察し、 副作用発現に十分注意する²⁾。

FDA添付文書⁶⁾では、 強いCYP3A4阻害剤併用時は1回100mg1日2回、 中程度のCYP3A4阻害剤併用時は1回150mg1日2回が推奨されている。

>> 中等度・強いCYP3A4阻害薬を確認

レジメン適用時の注意事項

リムパーザ®電子添文¹⁾ 「重要な基本的注意」 の要約

骨髄抑制 : 骨髄抑制があらわれることがあるので、 本剤投与開始前及び投与中は定期的に血液検査を行い、 患者の状態を十分に観察する。

肝機能障害 : 肝機能障害があらわれることがあるので、 本剤投与開始前及び投与中は定期的に肝機能検査を行い、 患者の状態を十分に観察する。

RMP【重要な特定されたリスク】

リムパーザ®RMP : 医薬品リスク管理計画書⁷⁾

- 骨髄抑制

- 間質性肺疾患

- 静脈血栓塞栓症

- 感染症

- 肝機能障害

出典

1) アストラゼネカ株式会社. リムパーザ®錠100mg / 150mg 電子添文 (2026年3月改訂 第7版).

2) アストラゼネカ株式会社. リムパーザ® 適正使用ガイド. 2024年12月作成.

3) 日本癌治療学会編. 制吐薬適正使用ガイドライン 2023年10月改訂 第3版. 金原出版.

4) NCCN Clinical Practice Guidelines in Oncology (NCCN Guidelines®): Antiemesis. Version 2.2026.

5) N Engl J Med. 2017;377(6):523-533.

6) Lynparza® (olaparib) tablets, prescribing information. Revised July 2025. AstraZeneca Pharmaceuticals LP. FDA.

7) アストラゼネカ株式会社. リムパーザ®錠100mg / 150mg に係る医薬品リスク管理計画書 (2026年8月).

最終更新日 : 2026年9月13日
執筆 : HOKUTO編集部がん専門・指導薬剤師
監修 : がん研有明病院 乳腺内科 尾崎由記範

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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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