概要
監修医師
Epirubicin本コンテンツは特定の治療法を推奨するものではありません。 個々の患者の病態や、 実際の薬剤情報やガイドラインを確認の上、 利用者の判断と責任でご利用ください。
2024/8/25時点で、 乳房外パジェット病に対して本邦適応外

薬剤情報

- エピルビシン® (添付文書¹⁾)

- ランダ®など (添付文書²⁾ / 安全性情報³⁾*)

 *日本化薬の外部サイトへ遷移します

- タキソール® (添付文書⁴⁾)

用法用量 ※適応外

監修 : 国立がん研究センター中央病院 皮膚腫瘍科 中野英司先生

後ろ向き研究⁵⁾のプロトコル

シスプラチン30mg/m²、 エピルビシン50mg/m²、 パクリタキセル120mg/m²を毎週投与する。

元の投与法では血液毒性が高頻度に見られるため、 G-CSFを投与することが規定されている。

本邦の5例をまとめた報告では血液毒性により3例が減量されており、 投与間隔も2週毎の投与が1例、 3週毎の投与が1例、 2週連続投与2週休薬が2例と間隔を調整した投与となっている。

Oncologist. 2019 Jun;24(6):e394-e396⁵⁾より作図

エキスパートによるワンポイント

監修 : 国立がん研究センター中央病院 皮膚腫瘍科 中野英司先生

ニボルマブやドセタキセルに不応、不耐の場合の2次治療以降の選択肢

根治切除不能な進行・再発の乳房外パジェット病に対する2次治療以降に選択される。 根治切除不能な進行・再発の乳房外パジェット病に対しては、 様々な化学療法が報告されているが各レジメンを比較する試験は無く、 保険適用となっている薬剤はニボルマブのみである。

Weekly PET療法は乳癌に対するレジメンとして有効性が報告され⁶⁾、 乳房外パジェット病にも有効であった症例が報告された⁵⁾。 乳房外パジェット病に対して保険適用外であることや報告数が少ないこと、 ドセタキセル療法が広く普及したことから、 ニボルマブやドセタキセルに対して不応、 不耐となった場合に選択されることがある。

臨床試験

5例をまとめた本邦の後ろ向き観察研究⁶⁾ではCR0%、 PR80%、 SD0%、 PD20%、 PFS中央値8ヵ月、 OS中央値20.1ヵ月と報告されている。 Grade 3以上の有害事象は血液毒性が80%で見られ、 好中球数減少80% (Grade 3 : 60%, Grade 4 : 20%)、 血小板数減少Grade 4が20%であった。 血液毒性以外のGrade 3以上の有害事象や治療関連死は無かったと報告されている。

アンスラサイクリン系とタキサン系を含むレジメンであり、 乳房外パジェット病にも有効な可能性はあるが、 報告された症例数が少なく症例の蓄積が必要である。

監修 : 国立がん研究センター中央病院 皮膚腫瘍科 中野英司先生

出典

  1. マイラン製薬. エピルビシン®電子添文 (2023年10月改訂 第1版) [最終閲覧 : 2024/8/22]
  2. 日本化薬. ランダ®電子添文 (2021年4月改訂 第1版) [最終閲覧 : 2024/8/22]
  3. 日本化薬. ランダ®安全性情報 (2021年6月作成) [最終閲覧 : 2024/04/18]
  4. クリニジェン株式会社. タキソール®電子添文 (2024年7月改訂 第4版) [最終閲覧 : 2024/8/22]
  5. Combination Cisplatin-Epirubicin-Paclitaxel Therapy for Metastatic Extramammary Paget's Disease. Oncologist. 2019 Jun;24(6):e394-e396. PMID: 30846514
  6. Cisplatin-epirubicin-paclitaxel weekly administration with G-CSF support in advanced breast cancer. A Southern Italy Cooperative Oncology Group (SICOG) phase II study. Breast Cancer Res Treat. 2000 Jul;62(2):87-97. PMID: 11016746
その他情報は随時更新予定です
最終更新日 : 2024年8月25日
監修医師 : 国立がん研究センター中央病院 皮膚腫瘍科  中野英司先生

レジメン
weekly PET
こちらの記事の監修医師
HOKUTO編集部
HOKUTO編集部

編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

HOKUTO編集部
HOKUTO編集部

編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

監修・協力医一覧
レジメン
weekly PET
レジメン
weekly PET

weekly PET

シスプラチン+エピルビシン+パクリタキセル
2024年08月26日更新
Epirubicin本コンテンツは特定の治療法を推奨するものではありません。 個々の患者の病態や、 実際の薬剤情報やガイドラインを確認の上、 利用者の判断と責任でご利用ください。
2024/8/25時点で、 乳房外パジェット病に対して本邦適応外

薬剤情報

- エピルビシン® (添付文書¹⁾)

- ランダ®など (添付文書²⁾ / 安全性情報³⁾*)

 *日本化薬の外部サイトへ遷移します

- タキソール® (添付文書⁴⁾)

用法用量 ※適応外

監修 : 国立がん研究センター中央病院 皮膚腫瘍科 中野英司先生

後ろ向き研究⁵⁾のプロトコル

シスプラチン30mg/m²、 エピルビシン50mg/m²、 パクリタキセル120mg/m²を毎週投与する。

元の投与法では血液毒性が高頻度に見られるため、 G-CSFを投与することが規定されている。

本邦の5例をまとめた報告では血液毒性により3例が減量されており、 投与間隔も2週毎の投与が1例、 3週毎の投与が1例、 2週連続投与2週休薬が2例と間隔を調整した投与となっている。

Oncologist. 2019 Jun;24(6):e394-e396⁵⁾より作図

エキスパートによるワンポイント

監修 : 国立がん研究センター中央病院 皮膚腫瘍科 中野英司先生

ニボルマブやドセタキセルに不応、不耐の場合の2次治療以降の選択肢

根治切除不能な進行・再発の乳房外パジェット病に対する2次治療以降に選択される。 根治切除不能な進行・再発の乳房外パジェット病に対しては、 様々な化学療法が報告されているが各レジメンを比較する試験は無く、 保険適用となっている薬剤はニボルマブのみである。

Weekly PET療法は乳癌に対するレジメンとして有効性が報告され⁶⁾、 乳房外パジェット病にも有効であった症例が報告された⁵⁾。 乳房外パジェット病に対して保険適用外であることや報告数が少ないこと、 ドセタキセル療法が広く普及したことから、 ニボルマブやドセタキセルに対して不応、 不耐となった場合に選択されることがある。

臨床試験

5例をまとめた本邦の後ろ向き観察研究⁶⁾ではCR0%、 PR80%、 SD0%、 PD20%、 PFS中央値8ヵ月、 OS中央値20.1ヵ月と報告されている。 Grade 3以上の有害事象は血液毒性が80%で見られ、 好中球数減少80% (Grade 3 : 60%, Grade 4 : 20%)、 血小板数減少Grade 4が20%であった。 血液毒性以外のGrade 3以上の有害事象や治療関連死は無かったと報告されている。

アンスラサイクリン系とタキサン系を含むレジメンであり、 乳房外パジェット病にも有効な可能性はあるが、 報告された症例数が少なく症例の蓄積が必要である。

監修 : 国立がん研究センター中央病院 皮膚腫瘍科 中野英司先生

出典

  1. マイラン製薬. エピルビシン®電子添文 (2023年10月改訂 第1版) [最終閲覧 : 2024/8/22]
  2. 日本化薬. ランダ®電子添文 (2021年4月改訂 第1版) [最終閲覧 : 2024/8/22]
  3. 日本化薬. ランダ®安全性情報 (2021年6月作成) [最終閲覧 : 2024/04/18]
  4. クリニジェン株式会社. タキソール®電子添文 (2024年7月改訂 第4版) [最終閲覧 : 2024/8/22]
  5. Combination Cisplatin-Epirubicin-Paclitaxel Therapy for Metastatic Extramammary Paget's Disease. Oncologist. 2019 Jun;24(6):e394-e396. PMID: 30846514
  6. Cisplatin-epirubicin-paclitaxel weekly administration with G-CSF support in advanced breast cancer. A Southern Italy Cooperative Oncology Group (SICOG) phase II study. Breast Cancer Res Treat. 2000 Jul;62(2):87-97. PMID: 11016746
その他情報は随時更新予定です
最終更新日 : 2024年8月25日
監修医師 : 国立がん研究センター中央病院 皮膚腫瘍科  中野英司先生

こちらの記事の監修医師
HOKUTO編集部
HOKUTO編集部

編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

HOKUTO編集部
HOKUTO編集部

編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

監修・協力医一覧
レジメン(皮膚)

がん薬物療法における治療計画をまとめたものです。

主要論文や適正使用ガイドをもとにした用量調整プロトコール、 有害事象対応をご紹介します。

なお、 本ツールは医師向けの教育用資料であり、 実臨床での使用は想定しておりません。 最新の添付文書やガイドラインを必ずご確認下さい。

また、 一般の方への情報提供ではないことを予めご了承ください。