概要
監修医師
本コンテンツは特定の治療法を推奨するものではありません。 個々の患者の病態や、 実際の薬剤情報やガイドラインを確認の上、 利用者の判断と責任でご利用ください。

薬剤情報

非ステロイド性アロマターゼ阻害薬

- アリミデックス® (添付文書)

アナストロゾール錠

- フェマーラ® (添付文書)

レトロゾール錠

ステロイド性アロマターゼ阻害薬

- アロマシン® (添付文書)

エキセメスタン錠

各薬剤の投与スケジュール

アナストロゾール (アリミデックス®)

1日1回1mg 経口投与

レトロゾール (フェマーラ®)

1日1回2.5mg 経口投与

エキセメスタン (アロマシン®)

1日1回25mg 経口投与 (食後)

特徴と注意点

主に閉経後の内分泌療法として使用

アロマターゼ阻害薬は、 主に閉経後の内分泌療法として使用され、 ステロイド性 (エキセメスタン) と非ステロイド性 (レトロゾール、 アナストロゾール) に分かれる。

閉経前であってもLH-RHアゴニスト併用下で非ステロイド性アロマターゼ阻害薬が使用されることがあるが、 添付文書上保険適応外である²⁾。

アロマターゼ阻害薬の有効性

閉経後ホルモン受容体陽性乳癌に対する術後内分泌療法として、 アロマターゼ阻害薬はタモキシフェンに比較し、 乳癌再発を20%減少させ、 乳癌死亡を15%減少させる。

アロマターゼ阻害薬の有害事象

代表的な有害事象として、 ホットフラッシュ、 骨密度低下、 関節痛、 脂質代謝異常などが挙げられる。 アロマターゼ阻害薬内服中は定期的に骨密度を測定する。

関節痛は、 内服患者の約1/3に認められ、 内服開始頃から出現する。 症状緩和には運動療法やNSAIDsなどが有効とされている。 これらで対応が困難な強い症状の場合は、 休薬後に別のアロマターゼ阻害薬などへの変更を考慮する。

出典

  1. Aromatase inhibitors versus tamoxifen in early breast cancer: patient-level meta-analysis of the randomised trials. Lancet. 2015 Oct 3;386(10001):1341-1352. PMID: 26211827
  2. Survival with aromatase inhibitors and inactivators versus standard hormonal therapy in advanced breast cancer: meta-analysis. J Natl Cancer Inst. 2006 Sep 20;98(18):1285-91. PMID: 16985247
最終更新日 : 2024年12月12日
監修医師 : HOKUTO編集部監修医師
執筆 : NTT東日本関東病院 薬剤部 兼平暖先生

レジメン
Aromatase inhibitors (ANA、 LET、 EXE)
こちらの記事の監修医師
HOKUTO編集部
HOKUTO編集部

編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

HOKUTO編集部
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Aromatase inhibitors (ANA、 LET、 EXE)
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アロマターゼ阻害薬 (アナストロゾール、 レトロゾール、 エキセメスタン)
2024年12月13日更新
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アナストロゾール (アリミデックス®)

1日1回1mg 経口投与

レトロゾール (フェマーラ®)

1日1回2.5mg 経口投与

エキセメスタン (アロマシン®)

1日1回25mg 経口投与 (食後)

特徴と注意点

主に閉経後の内分泌療法として使用

アロマターゼ阻害薬は、 主に閉経後の内分泌療法として使用され、 ステロイド性 (エキセメスタン) と非ステロイド性 (レトロゾール、 アナストロゾール) に分かれる。

閉経前であってもLH-RHアゴニスト併用下で非ステロイド性アロマターゼ阻害薬が使用されることがあるが、 添付文書上保険適応外である²⁾。

アロマターゼ阻害薬の有効性

閉経後ホルモン受容体陽性乳癌に対する術後内分泌療法として、 アロマターゼ阻害薬はタモキシフェンに比較し、 乳癌再発を20%減少させ、 乳癌死亡を15%減少させる。

アロマターゼ阻害薬の有害事象

代表的な有害事象として、 ホットフラッシュ、 骨密度低下、 関節痛、 脂質代謝異常などが挙げられる。 アロマターゼ阻害薬内服中は定期的に骨密度を測定する。

関節痛は、 内服患者の約1/3に認められ、 内服開始頃から出現する。 症状緩和には運動療法やNSAIDsなどが有効とされている。 これらで対応が困難な強い症状の場合は、 休薬後に別のアロマターゼ阻害薬などへの変更を考慮する。

出典

  1. Aromatase inhibitors versus tamoxifen in early breast cancer: patient-level meta-analysis of the randomised trials. Lancet. 2015 Oct 3;386(10001):1341-1352. PMID: 26211827
  2. Survival with aromatase inhibitors and inactivators versus standard hormonal therapy in advanced breast cancer: meta-analysis. J Natl Cancer Inst. 2006 Sep 20;98(18):1285-91. PMID: 16985247
最終更新日 : 2024年12月12日
監修医師 : HOKUTO編集部監修医師
執筆 : NTT東日本関東病院 薬剤部 兼平暖先生

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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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レジメン(乳腺)

がん薬物療法における治療計画をまとめたものです。

主要論文や適正使用ガイドをもとにした用量調整プロトコール、 有害事象対応をご紹介します。

なお、 本ツールは医師向けの教育用資料であり、 実臨床での使用は想定しておりません。 最新の添付文書やガイドラインを必ずご確認下さい。

また、 一般の方への情報提供ではないことを予めご了承ください。