概要
監修医師
本コンテンツは特定の治療法を推奨するものではありません。 個々の患者の病態や、 実際の薬剤情報やガイドラインを確認の上、 利用者の判断と責任でご利用ください。

薬剤情報

- タグリッソ® (添付文書¹⁾ / 適正使用情報²⁾)

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投与スケジュール

【1コース】21日
【催吐性】 高度 (CDDP)、中等度 (CBDCA)*

FLAURA2試験³⁾のプロトコル

N Engl J Med. 2023 Nov 23;389(21):1935-1948³⁾より作図

オシメルチニブ+ペメトレキセド+カルボプラチンまたはシスプラチンを3週間ごとに4サイクル、 その後はオシメルチニブ+ペメトレキセドによる維持療法を3週間ごとに投与する。

制吐薬適正使用GL2023.10, 第3版
CBDCA併用レジメンは、 CBDCA AUC≧4の場合、 5-HT3受容体拮抗薬、 デキサメタゾン、 NK1受容体拮抗薬を併用する。

KeyData|臨床試験結果

📊FLAURA2試験³⁾

未治療のEGFR遺伝子変異陽性NSCLCを対象にオシメルチニブと化学療法の併用療法の有効性および安全性について、 オシメルチニブ単剤を対照として比較検討した第Ⅲ相ランダム化比較試験

有効性|併用療法群

  • ORR : 83% (治験担当医評価)
  • mPFS : 25.5ヵ月 (治験担当医評価)
  • mOS : 未到達 (NR)

安全性|併用療法群 (カッコ内 Grade3~4)

  • 貧血 46.4% (19.9%)
  • 下痢 43.5% (2.9%)
  • 悪心 43.1% (1.4%)
  • 食欲低下 30.8% (2.9%)
  • 便秘 29.3% (0.4%)
  • 発疹 27.9% (0.4%)
  • 倦怠感 27.5% (2.9%)
  • 嘔吐 26.4% (1.1%)
  • 口内炎 24.6% (0.4%)
  • 好中球減少症 24.6% (13.4%)
  • 爪周囲炎 23.6% (0.7%)
  • 好中球数減少 22.5% (11.2%)
  • COVID-19 20.7% (0.7%)
  • ALT増加 20.3% (1.4%)
  • 血小板数減少 18.5% (7.6%)
  • 血小板減少症 18.5% (6.9%)
  • 乾燥肌 18.1% (0%)
  • AST増加 17.4% (0.4%)
  • 血中クレアチニン増加 16.7% (0%)
  • 白血球数減少 15.9% (3.3%)
  • 末梢浮腫 15.2% (0%)
N Engl J Med. 2023 Nov 23;389(21):1935-1948³⁾より引用

各プロトコル

投与開始基準

FLAURA2試験³⁾のプロトコル

N Engl J Med. 2023 Nov 23;389(21):1935-1948³⁾より作図

減量・休薬・中止基準

FLAURA2試験³⁾のプロトコル

N Engl J Med. 2023 Nov 23;389(21):1935-1948³⁾より作図

レジメンの特徴と注意点

遺伝子パネル検査・コンパニオン診断

日本肺癌学会の各種手引きHOKUTO編集部のまとめコンテンツを参照すること。

肺癌遺伝子パネル検査・コンパニオン診断薬一覧ページへ遷移

肺癌診療ガイドライン2024⁴⁾

FLAURA2試験³⁾の結果をもって、 2024年版よりEGFR遺伝子変異陽性でPS 0-1の1次治療の選択肢のひとつとして弱く推奨されている [2B]。 その他の推奨は以下のとおり。

1次治療 (PS 0-1)

Osimertinib+プラチナ/PEM [弱く推奨 2B]

Osimertinib単剤 [強く推奨 1A]
Erlotinib+RAM [弱く推奨 2A]
Gefitinib+CBDCA/PEM [弱く推奨 2A]

出典

1) アストラゼネカ株式会社. タグリッソ®電子添文 (2024年6月改訂 第6版) [最終閲覧 : 2025/4/12]

2) アストラゼネカ株式会社. タグリッソ®適正使用ガイド (2024年7月作成) [最終閲覧 : 2025/4/12]

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3) Osimertinib with or without Chemotherapy in EGFR-Mutated Advanced NSCLC. N Engl J Med. 2023 Nov 23;389(21):1935-1948. PMID: 37937763

4) 日本肺癌学会. 肺癌診療ガイドライン-悪性胸膜中皮腫・ 胸腺腫瘍含む-2024年版

最終更新日 : 2025年4月12日
監修医師 : HOKUTO編集部監修医師

レジメン
Osimertinib+CDDP (CBDCA) / PEM
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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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Osimertinib+CDDP (CBDCA) / PEM
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Osimertinib+CDDP (CBDCA) / PEM

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オシメルチニブ + シスプラチン (カルボプラチン) / ペメトレキセド
2025年04月12日更新
本コンテンツは特定の治療法を推奨するものではありません。 個々の患者の病態や、 実際の薬剤情報やガイドラインを確認の上、 利用者の判断と責任でご利用ください。

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投与スケジュール

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オシメルチニブ+ペメトレキセド+カルボプラチンまたはシスプラチンを3週間ごとに4サイクル、 その後はオシメルチニブ+ペメトレキセドによる維持療法を3週間ごとに投与する。

制吐薬適正使用GL2023.10, 第3版
CBDCA併用レジメンは、 CBDCA AUC≧4の場合、 5-HT3受容体拮抗薬、 デキサメタゾン、 NK1受容体拮抗薬を併用する。

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未治療のEGFR遺伝子変異陽性NSCLCを対象にオシメルチニブと化学療法の併用療法の有効性および安全性について、 オシメルチニブ単剤を対照として比較検討した第Ⅲ相ランダム化比較試験

有効性|併用療法群

  • ORR : 83% (治験担当医評価)
  • mPFS : 25.5ヵ月 (治験担当医評価)
  • mOS : 未到達 (NR)

安全性|併用療法群 (カッコ内 Grade3~4)

  • 貧血 46.4% (19.9%)
  • 下痢 43.5% (2.9%)
  • 悪心 43.1% (1.4%)
  • 食欲低下 30.8% (2.9%)
  • 便秘 29.3% (0.4%)
  • 発疹 27.9% (0.4%)
  • 倦怠感 27.5% (2.9%)
  • 嘔吐 26.4% (1.1%)
  • 口内炎 24.6% (0.4%)
  • 好中球減少症 24.6% (13.4%)
  • 爪周囲炎 23.6% (0.7%)
  • 好中球数減少 22.5% (11.2%)
  • COVID-19 20.7% (0.7%)
  • ALT増加 20.3% (1.4%)
  • 血小板数減少 18.5% (7.6%)
  • 血小板減少症 18.5% (6.9%)
  • 乾燥肌 18.1% (0%)
  • AST増加 17.4% (0.4%)
  • 血中クレアチニン増加 16.7% (0%)
  • 白血球数減少 15.9% (3.3%)
  • 末梢浮腫 15.2% (0%)
N Engl J Med. 2023 Nov 23;389(21):1935-1948³⁾より引用

各プロトコル

投与開始基準

FLAURA2試験³⁾のプロトコル

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減量・休薬・中止基準

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N Engl J Med. 2023 Nov 23;389(21):1935-1948³⁾より作図

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肺癌診療ガイドライン2024⁴⁾

FLAURA2試験³⁾の結果をもって、 2024年版よりEGFR遺伝子変異陽性でPS 0-1の1次治療の選択肢のひとつとして弱く推奨されている [2B]。 その他の推奨は以下のとおり。

1次治療 (PS 0-1)

Osimertinib+プラチナ/PEM [弱く推奨 2B]

Osimertinib単剤 [強く推奨 1A]
Erlotinib+RAM [弱く推奨 2A]
Gefitinib+CBDCA/PEM [弱く推奨 2A]

出典

1) アストラゼネカ株式会社. タグリッソ®電子添文 (2024年6月改訂 第6版) [最終閲覧 : 2025/4/12]

2) アストラゼネカ株式会社. タグリッソ®適正使用ガイド (2024年7月作成) [最終閲覧 : 2025/4/12]

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3) Osimertinib with or without Chemotherapy in EGFR-Mutated Advanced NSCLC. N Engl J Med. 2023 Nov 23;389(21):1935-1948. PMID: 37937763

4) 日本肺癌学会. 肺癌診療ガイドライン-悪性胸膜中皮腫・ 胸腺腫瘍含む-2024年版

最終更新日 : 2025年4月12日
監修医師 : HOKUTO編集部監修医師

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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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レジメン(呼吸器)

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