白金製剤ベースの化学療法 (カルボプラチン AUC 5または6およびパクリタキセル 175mg/m²を3週間ごと) に加え、 デュルバルマブ 1,120mgを3週間ごと6サイクル投与
その後、 病勢が進行しなかった患者に維持療法として、 イミフィンジ1,500mgを4週間ごと ± オラパリブ 300mgを1日2回病勢進行まで投与
イミフィンジ® : カルボプラチン及びタキサン系抗悪性腫瘍剤との併用で通常、 成人にはデュルバルマブ 1回1,120mgを3週間間隔で、 60分間以上かけて点滴静注。 その後の維持療法において、 デュルバルマブとして、 1回1500mgを4週間間隔で60分間以上かけて点滴静注。 ただし、 体重30kg以下の場合、 維持療法における1回投与量は、 20mg/kg (体重) とする。
リムパーザ® : デュルバルマブとの併用で通常、 成人にはオラパリブ 1回300mgを1日2回、 経口投与。 なお、 患者の状態により適宜減量する。
進行再発子宮体癌に対し、 標準治療であるTC療法 (PTX + CBDCA) に、 PD-L1阻害剤であるDurvalmab単剤を上乗せする効果、 Durvalmabに加えPARP阻害剤であるOlaparibを上乗せする効果、 を検証した3群のランダム化比較試験。
無増悪生存期間 (PFS) は、 Durvalmab、 Durvalmab+Olaparibの両群ともPFS延長効果をもたらした。 しかし、 中間解析の結果であるが、 OS (全生存期間) は、 Durvalmab+Olaprib群のみOS延長効果があったということである。
進行子宮体癌に対しては、 Pembrolizumab、 Durvalmab+Olaparibの2剤が承認、 保険適用となる予定だが、 現時点ではPembrolizumabと Durvalmab+Olaparibのどちらが有用であるかどうかのエビデンスは不明である。
Durvalmab+Olaparibは、 有害事象がやや増えること、 費用負担が問題となる可能性がある。
J Clin Oncol. 2024;42(3):283-99.
新たに診断された進行上皮性子宮体癌または再発子宮体癌の患者699人を対象に、 初回治療として デュルバルマブ+化学療法併用療法後に、 デュルバルマブ±オラパリブ併用による維持療法と、 化学療法を比較した第Ⅲ相試験。 主要評価項目はPFSであった。
【有効性】ITT集団
- mPFS
- ORR
- mDOR
【有効性】dMMR集団
- mPFS
- ORR
- mDOR
【有効性】pMMR集団
- mPFS
- ORR
- mDOR
1) アストラゼネカ株式会社. イミフィンジ®︎ イジュド®︎電子添文 (2024年11月改訂 第7版) [最終閲覧 2024/12/06]
2) MSD株式会社. リムパーザ®電子添文 (2024年11月改訂第6版) [最終閲覧 : 2024/12/06]
最終更新日 : 2024年12月6日
監修医師 : 日本医科大学 武蔵小杉病院 腫瘍内科教授 勝俣 範之先生
白金製剤ベースの化学療法 (カルボプラチン AUC 5または6およびパクリタキセル 175mg/m²を3週間ごと) に加え、 デュルバルマブ 1,120mgを3週間ごと6サイクル投与
その後、 病勢が進行しなかった患者に維持療法として、 イミフィンジ1,500mgを4週間ごと ± オラパリブ 300mgを1日2回病勢進行まで投与
イミフィンジ® : カルボプラチン及びタキサン系抗悪性腫瘍剤との併用で通常、 成人にはデュルバルマブ 1回1,120mgを3週間間隔で、 60分間以上かけて点滴静注。 その後の維持療法において、 デュルバルマブとして、 1回1500mgを4週間間隔で60分間以上かけて点滴静注。 ただし、 体重30kg以下の場合、 維持療法における1回投与量は、 20mg/kg (体重) とする。
リムパーザ® : デュルバルマブとの併用で通常、 成人にはオラパリブ 1回300mgを1日2回、 経口投与。 なお、 患者の状態により適宜減量する。
進行再発子宮体癌に対し、 標準治療であるTC療法 (PTX + CBDCA) に、 PD-L1阻害剤であるDurvalmab単剤を上乗せする効果、 Durvalmabに加えPARP阻害剤であるOlaparibを上乗せする効果、 を検証した3群のランダム化比較試験。
無増悪生存期間 (PFS) は、 Durvalmab、 Durvalmab+Olaparibの両群ともPFS延長効果をもたらした。 しかし、 中間解析の結果であるが、 OS (全生存期間) は、 Durvalmab+Olaprib群のみOS延長効果があったということである。
進行子宮体癌に対しては、 Pembrolizumab、 Durvalmab+Olaparibの2剤が承認、 保険適用となる予定だが、 現時点ではPembrolizumabと Durvalmab+Olaparibのどちらが有用であるかどうかのエビデンスは不明である。
Durvalmab+Olaparibは、 有害事象がやや増えること、 費用負担が問題となる可能性がある。
J Clin Oncol. 2024;42(3):283-99.
新たに診断された進行上皮性子宮体癌または再発子宮体癌の患者699人を対象に、 初回治療として デュルバルマブ+化学療法併用療法後に、 デュルバルマブ±オラパリブ併用による維持療法と、 化学療法を比較した第Ⅲ相試験。 主要評価項目はPFSであった。
【有効性】ITT集団
- mPFS
- ORR
- mDOR
【有効性】dMMR集団
- mPFS
- ORR
- mDOR
【有効性】pMMR集団
- mPFS
- ORR
- mDOR
1) アストラゼネカ株式会社. イミフィンジ®︎ イジュド®︎電子添文 (2024年11月改訂 第7版) [最終閲覧 2024/12/06]
2) MSD株式会社. リムパーザ®電子添文 (2024年11月改訂第6版) [最終閲覧 : 2024/12/06]
最終更新日 : 2024年12月6日
監修医師 : 日本医科大学 武蔵小杉病院 腫瘍内科教授 勝俣 範之先生
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
がん薬物療法における治療計画をまとめたものです。
主要論文や適正使用ガイドをもとにした用量調整プロトコール、 有害事象対応をご紹介します。
なお、 本ツールは医師向けの教育用資料であり、 実臨床での使用は想定しておりません。 最新の添付文書やガイドラインを必ずご確認下さい。
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