概要
監修医師
本コンテンツは特定の治療法を推奨するものではありません。 個々の患者の病態や、 実際の薬剤情報やガイドラインを確認の上、 利用者の判断と責任でご利用ください。

薬剤情報

ナベルビン® (添付文書 / 適正使用情報)

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用法用量

投与開始基準

第II相試験¹⁾より抜粋

組織学的に切除不能な進行性乳癌または遠隔転移を伴う再発性乳癌と診断された20~75歳の以下に該当する女性

休薬基準

白血球数が<2,000/μLの場合には休薬し、 ≧2,000/μLに回復後再開

主な有害事象

第II相試験¹⁾

有害事象データを一部引用 (カッコ内はGrade3~4)

主な有害事象

  • 好中球減少 94% (74%)
  • 白血球数減少 92% (62%)
  • ヘモグロビン減少 76% (10%)
  • ALT増加 36% (6%)
  • AST増加 34% (4%)
  • 血小板数減少 14% (2%)
  • 発熱性好中球減少症 12% (12%)
  • 疲労 72% (4%)
  • 静脈炎 60% (0%)
  • 悪心 64% (2%)
  • 口内炎/咽頭炎 42% (0%)
  • 嘔吐 40% (2%)
  • 下痢 30 % (0%)

特徴と注意点

  • アントラサイクリン系、 タキサン系薬剤既治療症例の転移再発乳癌が対象。
  • 起壊死性抗がん薬のため、 血管外漏出には十分注意が必要。
  • 比較的太い血管を選び、 針を留置する。
  • 適宜、 CVポート留置も検討。
  • 静脈炎、 血管痛、 血管外漏出の予防のため、 投与後に生理食塩液でフラッシュを行う。
  • ビノレルビンが漏出した際は、 患部は冷やさずに温めるほうが良い。

関連する臨床試験|第II相試験¹⁾

アントラサイクリン系薬剤とタキサン系薬剤の前治療歴があり、 遠隔転移を有する進行・再発乳癌患者において、 ビノレルビンの効果を検証した単群コホートの第Ⅱ相試験の結果より、 ビノレルビンの有効性が示された。 

>>臨床試験の詳細を見る

ORR

20.0%

(95%CI 10.0-33.7%)

タキサン系薬剤の前治療別のORR

  • PTXとDTXの両方による治療歴のある患者16例全例がビノレルビンに奏効しなかった。
  • 前治療がDTXのみの患者では37.5%、 PTXのみの患者では10.0%であった。

TTP (Kaplan-Meier法による、 50%推定値)

115.0日

参考文献

  1. Late phase II clinical study of vinorelbine monotherapy in advanced or recurrent breast cancer previously treated with anthracyclines and taxanes. Jpn J Clin Oncol. 2005 Jun;35(6):310-5. PMID: 15930037
最終更新日:2023年12月1日
監修医師:HOKUTO編集部監修医師
執筆:公益財団法人 がん研究会 がん研有明病院 薬剤部 平岡 知子先生

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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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ビノレルビン (ナベルビン®)
2024年03月06日更新
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用法用量

投与開始基準

第II相試験¹⁾より抜粋

組織学的に切除不能な進行性乳癌または遠隔転移を伴う再発性乳癌と診断された20~75歳の以下に該当する女性

休薬基準

白血球数が<2,000/μLの場合には休薬し、 ≧2,000/μLに回復後再開

主な有害事象

第II相試験¹⁾

有害事象データを一部引用 (カッコ内はGrade3~4)

主な有害事象

  • 好中球減少 94% (74%)
  • 白血球数減少 92% (62%)
  • ヘモグロビン減少 76% (10%)
  • ALT増加 36% (6%)
  • AST増加 34% (4%)
  • 血小板数減少 14% (2%)
  • 発熱性好中球減少症 12% (12%)
  • 疲労 72% (4%)
  • 静脈炎 60% (0%)
  • 悪心 64% (2%)
  • 口内炎/咽頭炎 42% (0%)
  • 嘔吐 40% (2%)
  • 下痢 30 % (0%)

特徴と注意点

  • アントラサイクリン系、 タキサン系薬剤既治療症例の転移再発乳癌が対象。
  • 起壊死性抗がん薬のため、 血管外漏出には十分注意が必要。
  • 比較的太い血管を選び、 針を留置する。
  • 適宜、 CVポート留置も検討。
  • 静脈炎、 血管痛、 血管外漏出の予防のため、 投与後に生理食塩液でフラッシュを行う。
  • ビノレルビンが漏出した際は、 患部は冷やさずに温めるほうが良い。

関連する臨床試験|第II相試験¹⁾

アントラサイクリン系薬剤とタキサン系薬剤の前治療歴があり、 遠隔転移を有する進行・再発乳癌患者において、 ビノレルビンの効果を検証した単群コホートの第Ⅱ相試験の結果より、 ビノレルビンの有効性が示された。 

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ORR

20.0%

(95%CI 10.0-33.7%)

タキサン系薬剤の前治療別のORR

  • PTXとDTXの両方による治療歴のある患者16例全例がビノレルビンに奏効しなかった。
  • 前治療がDTXのみの患者では37.5%、 PTXのみの患者では10.0%であった。

TTP (Kaplan-Meier法による、 50%推定値)

115.0日

参考文献

  1. Late phase II clinical study of vinorelbine monotherapy in advanced or recurrent breast cancer previously treated with anthracyclines and taxanes. Jpn J Clin Oncol. 2005 Jun;35(6):310-5. PMID: 15930037
最終更新日:2023年12月1日
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執筆:公益財団法人 がん研究会 がん研有明病院 薬剤部 平岡 知子先生

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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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がん薬物療法における治療計画をまとめたものです。

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