【1コース】連日内服
【催吐性】軽度~最小度催吐性リスク*
【FN発症】低リスク**
成人に対して、 1日1回160mgを1日1回14日間経口投与し、 その後160mgを1日2回に増量
開始14日間で忍容性が認められない場合、 1日2回投与に増量しない
進行固形腫瘍を対象とした国際共同第I/II相試験であり、 特にROS1融合遺伝子陽性NSCLCが組み入れられた。 レポトレクチニブは1日160mgを14日間投与後、 1日2回160mgへ増量された。 第II相の主要評価項目は奏効率、 副次評価項目として奏効期間 (DoR)、 PFS、 安全性が評価された。
【有効性】
ROS1-TKI未治療例 (N=71) :
- 奏効率 : 79%
- DoR中央値 : 34.1ヵ月
- PFS中央値 : 35.7ヵ月
1種類のROS1-TKI既治療/化学療法未治療例 (N=56) :
- 奏効率 : 38%
- DoR中央値 : 14.8ヵ月
- PFS中央値 : 9.0ヵ月
【安全性】主な有害事象 : 全Grade (Grade≧3)
- めまい 62.0% (2.6%)
- 味覚障害 52.6% (0%)
- 便秘 38.0% (0.2%)
- 貧血 37.6% (7.7%)
- 感覚異常 33.6% (0.7%)
- 呼吸困難 27.7% (6.3%)
- ALT増加 23.2% (1.9%)
- 倦怠感 22.3% (0.9%)
- 運動失調 21.1% (0.2%)
- AST増加 20.9% (2.1%)
- 悪心 20.0% (0.7%)
- 筋力低下 20.0% (1.9%)
- 頭痛 18.5% (0%)
- 血中CK上昇 17.6% (3.5%)
- 体重増加 15.7% (2.6%)
- 記憶障害 15.3% (0.2%)
- 咳 15.0% (0.2%)
安全性解析対象集団312例におけるレポトレクチニブの投与減量または中止の主な有害事象は以下のとおり。
TRIDENT-1試験³⁾の主な適格基準
- 12歳以上
- PS
- 好中球数≧1,500/mm³
- 血小板数≧10万/mm³
- ヘモグロビン≧9.0g/dL
- 腎機能 : CrCl>40mL/min
- 肝機能 : T-bil<1.5×ULN、 AST/ALT<2.5×ULN
尿中未変化体排泄率は0.56%と低く、 腎クリアランスの寄与は小さいため、 腎障害時の用量調整は不要と考えられる。
なお、 TRIDENT-1試験³⁾では、 血液毒性およびQTc延長発現時の対応が以下のとおり定められていた。
レポトレクチニブは、 トロポミオシン受容体キナーゼ (TRK)、 ROS1、 ALKなどを標的とするチロシンキナーゼ阻害薬である。 ROS1融合タンパク質を含むチロシンキナーゼの活性を阻害し、 下流のシグナル伝達分子のリン酸化を抑制することで、 腫瘍の増殖を抑えると考えられている。
中枢神経系障害 : めまい・運動失調・認知障害が出現した場合は、 自動車運転など危険を伴う作業を避けるよう指導する。
間質性肺疾患 : 息切れ・咳嗽・発熱などの初期症状の有無や胸部CT検査など、 十分に観察する。 また、 症状発現時は速やかに医療機関を受診するよう患者に指導する。
- 中枢神経系障害
- 間質性肺疾患
コンパニオン診断薬を用いてROS1融合遺伝子陽性を確認する。
最終更新日 : 2025年9月16日
執筆 : 京都桂病院 薬剤科 塩飽英二
監修 : HOKUTO編集部 医師
【1コース】連日内服
【催吐性】軽度~最小度催吐性リスク*
【FN発症】低リスク**
成人に対して、 1日1回160mgを1日1回14日間経口投与し、 その後160mgを1日2回に増量
開始14日間で忍容性が認められない場合、 1日2回投与に増量しない
進行固形腫瘍を対象とした国際共同第I/II相試験であり、 特にROS1融合遺伝子陽性NSCLCが組み入れられた。 レポトレクチニブは1日160mgを14日間投与後、 1日2回160mgへ増量された。 第II相の主要評価項目は奏効率、 副次評価項目として奏効期間 (DoR)、 PFS、 安全性が評価された。
【有効性】
ROS1-TKI未治療例 (N=71) :
- 奏効率 : 79%
- DoR中央値 : 34.1ヵ月
- PFS中央値 : 35.7ヵ月
1種類のROS1-TKI既治療/化学療法未治療例 (N=56) :
- 奏効率 : 38%
- DoR中央値 : 14.8ヵ月
- PFS中央値 : 9.0ヵ月
【安全性】主な有害事象 : 全Grade (Grade≧3)
- めまい 62.0% (2.6%)
- 味覚障害 52.6% (0%)
- 便秘 38.0% (0.2%)
- 貧血 37.6% (7.7%)
- 感覚異常 33.6% (0.7%)
- 呼吸困難 27.7% (6.3%)
- ALT増加 23.2% (1.9%)
- 倦怠感 22.3% (0.9%)
- 運動失調 21.1% (0.2%)
- AST増加 20.9% (2.1%)
- 悪心 20.0% (0.7%)
- 筋力低下 20.0% (1.9%)
- 頭痛 18.5% (0%)
- 血中CK上昇 17.6% (3.5%)
- 体重増加 15.7% (2.6%)
- 記憶障害 15.3% (0.2%)
- 咳 15.0% (0.2%)
安全性解析対象集団312例におけるレポトレクチニブの投与減量または中止の主な有害事象は以下のとおり。
TRIDENT-1試験³⁾の主な適格基準
- 12歳以上
- PS
- 好中球数≧1,500/mm³
- 血小板数≧10万/mm³
- ヘモグロビン≧9.0g/dL
- 腎機能 : CrCl>40mL/min
- 肝機能 : T-bil<1.5×ULN、 AST/ALT<2.5×ULN
尿中未変化体排泄率は0.56%と低く、 腎クリアランスの寄与は小さいため、 腎障害時の用量調整は不要と考えられる。
なお、 TRIDENT-1試験³⁾では、 血液毒性およびQTc延長発現時の対応が以下のとおり定められていた。
レポトレクチニブは、 トロポミオシン受容体キナーゼ (TRK)、 ROS1、 ALKなどを標的とするチロシンキナーゼ阻害薬である。 ROS1融合タンパク質を含むチロシンキナーゼの活性を阻害し、 下流のシグナル伝達分子のリン酸化を抑制することで、 腫瘍の増殖を抑えると考えられている。
中枢神経系障害 : めまい・運動失調・認知障害が出現した場合は、 自動車運転など危険を伴う作業を避けるよう指導する。
間質性肺疾患 : 息切れ・咳嗽・発熱などの初期症状の有無や胸部CT検査など、 十分に観察する。 また、 症状発現時は速やかに医療機関を受診するよう患者に指導する。
- 中枢神経系障害
- 間質性肺疾患
コンパニオン診断薬を用いてROS1融合遺伝子陽性を確認する。
最終更新日 : 2025年9月16日
執筆 : 京都桂病院 薬剤科 塩飽英二
監修 : HOKUTO編集部 医師
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
がん薬物療法における治療計画をまとめたものです。
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なお、 本ツールは医師向けの教育用資料であり、 実臨床での使用は想定しておりません。 最新の添付文書やガイドラインを必ずご確認下さい。
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