概要
監修医師
本コンテンツは特定の治療法を推奨するものではありません。 個々の患者の病態や、 実際の薬剤情報やガイドラインを確認の上、 利用者の判断と責任でご利用ください。

薬剤情報

コスメゲン® (添付文書¹⁾)

アクチノマイシンD注射用|抗腫瘍性抗生物質

投与スケジュール

国際第Ⅲ相試験²⁾のプロトコル <隔週1回投与>

J Clin Oncol. 2011 Mar 1;29(7):825-31²⁾より作図

電子添文の用法および用量 <5日間連続投与>

ウイルムス腫瘍、 絨毛上皮腫、 破壊性胞状奇胎

成人 : 通常1日量体重1kg当り0.010mg (10μg) 5日間の静脈内注射を1クールとする。

小児 : 通常1日量体重1kg当り0.015mg (15μg) 5日間の静脈内注射を1クールとする。

休薬期間は通常2週間であるが、 前回の投与によって中毒症状があらわれた場合は、 中毒症状が消失するまで休薬する。

コスメゲン®電子添文 (2023年4月改訂第1版)より引用

前投薬・投与スケジュール例

- NK1阻害剤 + DEX9.9mg + 5HT3拮抗剤+ 生食50mL 30分

- ACT-D 生食50mlに溶解し、 全開で投与

監修: 日本医科大学 武蔵小杉病院 腫瘍内科教授 勝俣 範之先生

エキスパートによるワンポイント

低リスク絨毛腫瘍の標準治療

低リスク絨毛腫瘍 (FIGOリスクス< 6点) の患者のほとんどは出産可能年齢であり、 生殖能力の温存を希望しています。

🔢FIGOリスクスコア 🔢絨毛癌診断スコア

低リスク絨毛腫瘍の標準治療は、 メトトレキサート (MTX) 単剤またはダクチノマイシン (ActD) 単剤のいずれかを使用した単剤化学療法で治癒する可能性が高いです。 MTX単剤 (週1回投与法) と比較した第Ⅲ相試験では、 ActDの方がCR率が高かった (53%対70%) と報告されています²⁾。

投与基準と中止基準

投与基準は、 古い論文で記載がないものが多いですが、 一般的な基準として白血球数>3,000/μL、 または好中球数>1,500/μL、 血小板数>10万/μLで投与可能です。  

投与中は、 少なくとも2週に1回血中βhCGを測定し、 βhCGが正常値になれば、 CRと判断し、 2-3サイクル追加投与をし、 終了とします。

βhCGが正常化せず、 横ばいが4週以上継続する場合、 または、 20%以上増加が2週にわたって認めた場合には、 効果なしと判断し、 治療中止し、 別のレジメン (多剤併用療法) に変更することを検討します。

監修: 日本医科大学 武蔵小杉病院 腫瘍内科教授 勝俣 範之先生

出典

  1. ノーベルファーマ株式会社. コスメゲン®電子添文 (2023年4月改訂第1版) [最終閲覧 : 2024/8/1]
  2. Phase III trial of weekly methotrexate or pulsed dactinomycin for low-risk gestational trophoblastic neoplasia: a gynecologic oncology group study. J Clin Oncol. 2011 Mar 1;29(7):825-31. PMID: 21263100
最終更新日 : 2024年8月16日
監修医師 : 日本医科大学 武蔵小杉病院 腫瘍内科教授 勝俣 範之先生

レジメン
ACT-D
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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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アクチノマイシンD (コスメゲン®)
2025年01月03日更新
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コスメゲン® (添付文書¹⁾)

アクチノマイシンD注射用|抗腫瘍性抗生物質

投与スケジュール

国際第Ⅲ相試験²⁾のプロトコル <隔週1回投与>

J Clin Oncol. 2011 Mar 1;29(7):825-31²⁾より作図

電子添文の用法および用量 <5日間連続投与>

ウイルムス腫瘍、 絨毛上皮腫、 破壊性胞状奇胎

成人 : 通常1日量体重1kg当り0.010mg (10μg) 5日間の静脈内注射を1クールとする。

小児 : 通常1日量体重1kg当り0.015mg (15μg) 5日間の静脈内注射を1クールとする。

休薬期間は通常2週間であるが、 前回の投与によって中毒症状があらわれた場合は、 中毒症状が消失するまで休薬する。

コスメゲン®電子添文 (2023年4月改訂第1版)より引用

前投薬・投与スケジュール例

- NK1阻害剤 + DEX9.9mg + 5HT3拮抗剤+ 生食50mL 30分

- ACT-D 生食50mlに溶解し、 全開で投与

監修: 日本医科大学 武蔵小杉病院 腫瘍内科教授 勝俣 範之先生

エキスパートによるワンポイント

低リスク絨毛腫瘍の標準治療

低リスク絨毛腫瘍 (FIGOリスクス< 6点) の患者のほとんどは出産可能年齢であり、 生殖能力の温存を希望しています。

🔢FIGOリスクスコア 🔢絨毛癌診断スコア

低リスク絨毛腫瘍の標準治療は、 メトトレキサート (MTX) 単剤またはダクチノマイシン (ActD) 単剤のいずれかを使用した単剤化学療法で治癒する可能性が高いです。 MTX単剤 (週1回投与法) と比較した第Ⅲ相試験では、 ActDの方がCR率が高かった (53%対70%) と報告されています²⁾。

投与基準と中止基準

投与基準は、 古い論文で記載がないものが多いですが、 一般的な基準として白血球数>3,000/μL、 または好中球数>1,500/μL、 血小板数>10万/μLで投与可能です。  

投与中は、 少なくとも2週に1回血中βhCGを測定し、 βhCGが正常値になれば、 CRと判断し、 2-3サイクル追加投与をし、 終了とします。

βhCGが正常化せず、 横ばいが4週以上継続する場合、 または、 20%以上増加が2週にわたって認めた場合には、 効果なしと判断し、 治療中止し、 別のレジメン (多剤併用療法) に変更することを検討します。

監修: 日本医科大学 武蔵小杉病院 腫瘍内科教授 勝俣 範之先生

出典

  1. ノーベルファーマ株式会社. コスメゲン®電子添文 (2023年4月改訂第1版) [最終閲覧 : 2024/8/1]
  2. Phase III trial of weekly methotrexate or pulsed dactinomycin for low-risk gestational trophoblastic neoplasia: a gynecologic oncology group study. J Clin Oncol. 2011 Mar 1;29(7):825-31. PMID: 21263100
最終更新日 : 2024年8月16日
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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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