投与量 | コース | 投与日 |
---|---|---|
1,500mg/回 点滴 | 1~ | Day1 |
投与量 | コース | 投与日 |
---|---|---|
300mg/回 点滴 | 1 (初回1回のみ) | Day1 |
1コース28日間。 |
適正使用ガイド⁴⁾の基準
HIMALAYA試験⁵⁾のプロトコル
18歳以上の患者で以下を満たす
トレメリムマブ電子添文³⁾の基準
主な有害事象 (カッコ内はGrade3~4)
注意すべき有害事象 (カッコ内はGrade3~4)
4週毎の治療レジメンだが、 有害事象の発現時期はさまざまであり、 発症初期に対処することで重症化を防ぐことが可能な事象もあり、 治療導入初期は2週間間隔での通院を検討する。
本レジメンは、 HIMALAYA試験において、 ソラフェニブに対する優越性が証明された⁵⁾。 切除不能肝細胞癌に対する一次薬物療法として推奨される化学療法レジメンである。 肝予備能が良好なChild-Pugh分類Aの症例に対して推奨され、 Child-Pugh分類A以外は臨床試験の対象外であり、 安全性が確認されていない。
免疫介在性有害事象 (imAE) が35.8%出現したと報告されており、 頻度の高い免疫介在性有害事象として、 甲状腺機能低下症 (10.8%)、 肝障害 (7.5%)、 大腸炎 (5.9%)、 皮膚炎 (4.9%)、 甲状腺機能亢進症(4.6%)が報告されている。
肝細胞癌に対する薬物療法として使用可能な他のレジメンはいずれもVEGF阻害作用を有するが、 本レジメンはVEGF阻害剤が含まれておらず、 蛋白尿のコントロールが不十分な症例や、 出血の高リスク症例にも使用可能である。
免疫介在性有害事象 (imAE) は高頻度に出現することが知られており、 適切な診断とマネジメントが求められる。
国際オープンラベル第Ⅲ相無作為化比較試験HIMALAYAでは、 切除不能肝細胞癌の1次治療において、 STRIDEレジメン (抗CTLA-4抗体トレメリムマブの1回投与+抗PD-L1抗体デュルバルマブの複数回投与) またはデュルバルマブ単独の複数回投与の有効性および安全性が、 標準治療であるソラフェニブを対照に検証された。 その結果、 STRIDEレジメンによる全生存期間 (OS) の有意な延長が認められた。 一方で、 デュルバルマブ単独療法はソラフェニブと比べてOSの有意な延長は認めなかった。
HR 0.78 (96.02%CI 0.65-0.93)
HR 0.86 (95.67%CI 0.73-1.03)
3群間で結果はほぼ同様
HR 0.90 (95%CI 0.77-1.05)
HR 1.02 (95%CI 0.88-1.19)
最終更新日 : 2024年7月9日
執筆医 : 神奈川県立がんセンター 消化器内科 福島 泰斗先生
監修医 : 神奈川県立がんセンター 消化器内科 上野 誠先生
投与量 | コース | 投与日 |
---|---|---|
1,500mg/回 点滴 | 1~ | Day1 |
投与量 | コース | 投与日 |
---|---|---|
300mg/回 点滴 | 1 (初回1回のみ) | Day1 |
1コース28日間。 |
適正使用ガイド⁴⁾の基準
HIMALAYA試験⁵⁾のプロトコル
18歳以上の患者で以下を満たす
トレメリムマブ電子添文³⁾の基準
主な有害事象 (カッコ内はGrade3~4)
注意すべき有害事象 (カッコ内はGrade3~4)
4週毎の治療レジメンだが、 有害事象の発現時期はさまざまであり、 発症初期に対処することで重症化を防ぐことが可能な事象もあり、 治療導入初期は2週間間隔での通院を検討する。
本レジメンは、 HIMALAYA試験において、 ソラフェニブに対する優越性が証明された⁵⁾。 切除不能肝細胞癌に対する一次薬物療法として推奨される化学療法レジメンである。 肝予備能が良好なChild-Pugh分類Aの症例に対して推奨され、 Child-Pugh分類A以外は臨床試験の対象外であり、 安全性が確認されていない。
免疫介在性有害事象 (imAE) が35.8%出現したと報告されており、 頻度の高い免疫介在性有害事象として、 甲状腺機能低下症 (10.8%)、 肝障害 (7.5%)、 大腸炎 (5.9%)、 皮膚炎 (4.9%)、 甲状腺機能亢進症(4.6%)が報告されている。
肝細胞癌に対する薬物療法として使用可能な他のレジメンはいずれもVEGF阻害作用を有するが、 本レジメンはVEGF阻害剤が含まれておらず、 蛋白尿のコントロールが不十分な症例や、 出血の高リスク症例にも使用可能である。
免疫介在性有害事象 (imAE) は高頻度に出現することが知られており、 適切な診断とマネジメントが求められる。
国際オープンラベル第Ⅲ相無作為化比較試験HIMALAYAでは、 切除不能肝細胞癌の1次治療において、 STRIDEレジメン (抗CTLA-4抗体トレメリムマブの1回投与+抗PD-L1抗体デュルバルマブの複数回投与) またはデュルバルマブ単独の複数回投与の有効性および安全性が、 標準治療であるソラフェニブを対照に検証された。 その結果、 STRIDEレジメンによる全生存期間 (OS) の有意な延長が認められた。 一方で、 デュルバルマブ単独療法はソラフェニブと比べてOSの有意な延長は認めなかった。
HR 0.78 (96.02%CI 0.65-0.93)
HR 0.86 (95.67%CI 0.73-1.03)
3群間で結果はほぼ同様
HR 0.90 (95%CI 0.77-1.05)
HR 1.02 (95%CI 0.88-1.19)
最終更新日 : 2024年7月9日
執筆医 : 神奈川県立がんセンター 消化器内科 福島 泰斗先生
監修医 : 神奈川県立がんセンター 消化器内科 上野 誠先生
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
がん薬物療法における治療計画をまとめたものです。
主要論文や適正使用ガイドをもとにした用量調整プロトコール、 有害事象対応をご紹介します。
なお、 本ツールは医師向けの教育用資料であり、 実臨床での使用は想定しておりません。 最新の添付文書やガイドラインを必ずご確認下さい。
また、 一般の方への情報提供ではないことを予めご了承ください。