Ivosidenib:イボシデニブ(ティブソボ®)

投与量コース投与日
500mg 1日1回経口1Day 1~

AZA:アザシチジン(ビダーザ®)

投与量コース投与日
75mg/m² 皮下注or点滴静注1Day 1~7*

前投薬

5-HT3受容体拮抗薬
腫瘍崩壊症候群の予防 (リスクを考慮)

その他

*5日間連日投与+週明け2日間投与の「5-2-2」スケジュールも選択可能
高脂肪食摂取前後の服用は避ける.
強いCYP3A阻害剤併用時は1回用量を250mgに減量する.
QT間隔延長が現れることがあるため、 電解質検査と心電図検査を定期的に実施する.
分化症候群が現れることがある
乾燥剤を同封したボトル包装品のまま交付する.
レジメン
AZA+Ivosidenib
ティブソボ® : 2025年3月27日に正式承認され、 同年5月21日に薬価収載、 6月2日に販売開始 (250mg 1錠30,007.60円、 1日薬価60,015.20円)。 また、 ipsogen IDH1変異検出キットRGQ 「キアゲン」 は、 2025年4月11日にティブソボ®のコンパニオン診断薬として製造販売承認を取得した。
本コンテンツは特定の治療法を推奨するものではございません. 個々の患者の病態や、 実際の薬剤情報やガイドラインを確認の上、 利用者の判断と責任でご利用ください.

薬剤情報

ティブソボ® (イボシデニブ)

添付文書¹⁾ / 適正使用情報²⁾ / CDx情報

*日本セルヴィエ株式会社の外部サイトへ遷移します

ビダーザ® (アザシチジン)

添付文書³⁾

*日本新薬株式会社の外部サイトへ遷移します

特徴と注意点

特徴

  • コンパニオン診断薬である、 ipsogen IDH1変異検出キットRGQ 「キアゲン」 により、IDH1遺伝子変異が確認された患者に投与
  • イボシデニブは変異型イソクエン酸脱水素酵素1 (IDH1) を阻害する経口分子標的薬
  • アザシチジンはDNAに取り込まれてDNAのメチル化を阻害することで遺伝子発現を回復させ、 またRNAに取り込まれることでタンパク合成を阻害して殺細胞効果を表す
  • 強力な寛解導入療法の適応となる急性骨髄性白血病患者におけるイボシデニブの有効性及び安全性は確立していない

作用機序

  • 野生型IDHはイソクエン酸をα-ケトグルタル酸 (α-KG) へ変換する. α-KGはヒストンやDNAを脱メチル化し、 がん抑制遺伝子などを活性化することで、 骨髄での骨髄系細胞の分化を促進する
  • IDH1遺伝子変異により発現する変異型IDHは、 α-KGを2-ヒドロキシグルタル酸 (2-HG) へ変換する. 2-HGは細胞分化を阻害し、 腫瘍増殖を促進させると考えられている
  • イボシデニブは変異型IDH1に対する阻害作用を有する低分子化合物であり、 変異型IDH1の酵素活性を阻害することで、 腫瘍細胞における2-HG産生を阻害し、 IDH1遺伝子変異陽性のAML細胞の分化を誘導することにより、 腫瘍増殖抑制作用を示すと考えられている
公表された情報を基にHOKUTO編集部で作図

注意点

  • 高脂肪食摂取後の服用は、 イボシデニブのAUC及びCmaxの増加が認められることから、 高脂肪食摂取前後の服用は避ける.
  • 強いCYP3A阻害薬との併用時は、 1回用量を250mgに減量する.

>> 強いCYP3A4阻害薬を確認する

  • QT間隔延長が現れることがあるため、 電解質検査を行い観察する. 心電図検査は最初の2ヵ月間は2週間に1回、 その後は月に1回を目安とする.
  • 分化症候群が発現する可能性があるため、 投与中は適切なモニタリングを行う.

>> 分化症候群の特徴と診断を確認する

  • 乾燥剤を同封したボトル包装品のまま交付する.

イボシデニブの減量・休薬・中止基準

ティブソボ®電子添文¹⁾を基に編集部作図

Key Data|臨床試験結果

📊 AGILE試験⁴⁾

N Engl J Med. 2022;386(16):1519-1531.

強力な寛解導入療法の適応とならない未治療のIDH1遺伝子変異陽性AML患者を対象とした国際共同第III相比較化試験。 イボシデニブ+アザシチジン (AZA) 群72例、 プラセボ+AZA群74例 (対照群) に1:1で割り付け、 主要評価項目はEFSとした。

有効性】イボシデニブ+AZA群 (vs 対照群)

- EFS率 (12ヵ月時点) 37% (vs 12%)

EFS率 (6ヵ月時点) 40% (vs 20%)

HR 0.33 (95%CI 0.16–0.69、 p=0.002)

- OS中央値 24.0ヵ月 (vs 7.9ヵ月)

HR 0.44 (95%CI 0.27–0.73、 p=0.001)

- CR率 47% (vs 15%、 p<0.001)

- CR+CRh率 53% (vs 18%、 p<0.001)

- ORR 63% (vs 19%、 p<0.001)

- DoR中央値 22.1ヵ月 (vs 9.2ヵ月)

- 輸血非依存転換率 46% (vs 18%、 p=0.006)

安全性】主な有害事象 : 全Grade (Grade≧3)

- 貧血 31% (25%)

- FN 28% (28%)

- 好中球減少症 28% (27%)

- 血小板減少症 28% (24%)

- 白血球増加症 11% (0%)

- 悪心 42% (3%)

- 嘔吐 41% (0%)

- 下痢 35% (1%)

- 発熱 34% (1%)

- 便秘 27% (0%)

- 肺炎 24% (23%)

- QT間隔延長 20% (10%)

- 不眠症 18% (1%)

- 無力症 15% (0%)

- 低カリウム血症 15% (3%)

- 食欲減退 15% (1%)

- 呼吸困難 15% (1%)

- 分化症候群 14% (4%)

- 四肢痛 14% (1%)

- 疲労 13% (3%)

- 血腫 13% (0%)

- 末梢性浮腫 11% (0%)

- 血小板数減少 11% (8%)

- 関節痛 11% (0%)

- 頭痛 11% (0%)

- 出血 41% (6%)

- 感染症 28% (21%)

出典

  1. 日本セルヴィエ株式会社. ティブソボ®錠250mg 電子添文 (2026年4月改訂 第3版)
  2. 日本セルヴィエ株式会社. ティブソボ®錠250mg 適正使用情報
  3. 日本新薬株式会社. ビダーザ®注射用100mg 電子添文 (2025年4月改訂 第3版)
  4. N Engl J Med. 2022 Apr 21;386(16):1519-1531.
最終更新 : 2025年10月5日
執筆担当 : 北里大学病院薬剤部  宮島律子
監修医師 : 東海大学血液腫瘍内科 扇屋大輔

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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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アザシチジン+イボシデニブ
急性骨髄性白血病 > 寛解導入療法
2026年06月12日更新

Ivosidenib:イボシデニブ(ティブソボ®)

投与量コース投与日
500mg 1日1回経口1Day 1~

AZA:アザシチジン(ビダーザ®)

投与量コース投与日
75mg/m² 皮下注or点滴静注1Day 1~7*

前投薬

5-HT3受容体拮抗薬
腫瘍崩壊症候群の予防 (リスクを考慮)

その他

*5日間連日投与+週明け2日間投与の「5-2-2」スケジュールも選択可能
高脂肪食摂取前後の服用は避ける.
強いCYP3A阻害剤併用時は1回用量を250mgに減量する.
QT間隔延長が現れることがあるため、 電解質検査と心電図検査を定期的に実施する.
分化症候群が現れることがある
乾燥剤を同封したボトル包装品のまま交付する.

概要

ティブソボ® : 2025年3月27日に正式承認され、 同年5月21日に薬価収載、 6月2日に販売開始 (250mg 1錠30,007.60円、 1日薬価60,015.20円)。 また、 ipsogen IDH1変異検出キットRGQ 「キアゲン」 は、 2025年4月11日にティブソボ®のコンパニオン診断薬として製造販売承認を取得した。
本コンテンツは特定の治療法を推奨するものではございません. 個々の患者の病態や、 実際の薬剤情報やガイドラインを確認の上、 利用者の判断と責任でご利用ください.

薬剤情報

ティブソボ® (イボシデニブ)

添付文書¹⁾ / 適正使用情報²⁾ / CDx情報

*日本セルヴィエ株式会社の外部サイトへ遷移します

ビダーザ® (アザシチジン)

添付文書³⁾

*日本新薬株式会社の外部サイトへ遷移します

特徴と注意点

特徴

  • コンパニオン診断薬である、 ipsogen IDH1変異検出キットRGQ 「キアゲン」 により、IDH1遺伝子変異が確認された患者に投与
  • イボシデニブは変異型イソクエン酸脱水素酵素1 (IDH1) を阻害する経口分子標的薬
  • アザシチジンはDNAに取り込まれてDNAのメチル化を阻害することで遺伝子発現を回復させ、 またRNAに取り込まれることでタンパク合成を阻害して殺細胞効果を表す
  • 強力な寛解導入療法の適応となる急性骨髄性白血病患者におけるイボシデニブの有効性及び安全性は確立していない

作用機序

  • 野生型IDHはイソクエン酸をα-ケトグルタル酸 (α-KG) へ変換する. α-KGはヒストンやDNAを脱メチル化し、 がん抑制遺伝子などを活性化することで、 骨髄での骨髄系細胞の分化を促進する
  • IDH1遺伝子変異により発現する変異型IDHは、 α-KGを2-ヒドロキシグルタル酸 (2-HG) へ変換する. 2-HGは細胞分化を阻害し、 腫瘍増殖を促進させると考えられている
  • イボシデニブは変異型IDH1に対する阻害作用を有する低分子化合物であり、 変異型IDH1の酵素活性を阻害することで、 腫瘍細胞における2-HG産生を阻害し、 IDH1遺伝子変異陽性のAML細胞の分化を誘導することにより、 腫瘍増殖抑制作用を示すと考えられている
公表された情報を基にHOKUTO編集部で作図

注意点

  • 高脂肪食摂取後の服用は、 イボシデニブのAUC及びCmaxの増加が認められることから、 高脂肪食摂取前後の服用は避ける.
  • 強いCYP3A阻害薬との併用時は、 1回用量を250mgに減量する.

>> 強いCYP3A4阻害薬を確認する

  • QT間隔延長が現れることがあるため、 電解質検査を行い観察する. 心電図検査は最初の2ヵ月間は2週間に1回、 その後は月に1回を目安とする.
  • 分化症候群が発現する可能性があるため、 投与中は適切なモニタリングを行う.

>> 分化症候群の特徴と診断を確認する

  • 乾燥剤を同封したボトル包装品のまま交付する.

イボシデニブの減量・休薬・中止基準

ティブソボ®電子添文¹⁾を基に編集部作図

Key Data|臨床試験結果

📊 AGILE試験⁴⁾

N Engl J Med. 2022;386(16):1519-1531.

強力な寛解導入療法の適応とならない未治療のIDH1遺伝子変異陽性AML患者を対象とした国際共同第III相比較化試験。 イボシデニブ+アザシチジン (AZA) 群72例、 プラセボ+AZA群74例 (対照群) に1:1で割り付け、 主要評価項目はEFSとした。

有効性】イボシデニブ+AZA群 (vs 対照群)

- EFS率 (12ヵ月時点) 37% (vs 12%)

EFS率 (6ヵ月時点) 40% (vs 20%)

HR 0.33 (95%CI 0.16–0.69、 p=0.002)

- OS中央値 24.0ヵ月 (vs 7.9ヵ月)

HR 0.44 (95%CI 0.27–0.73、 p=0.001)

- CR率 47% (vs 15%、 p<0.001)

- CR+CRh率 53% (vs 18%、 p<0.001)

- ORR 63% (vs 19%、 p<0.001)

- DoR中央値 22.1ヵ月 (vs 9.2ヵ月)

- 輸血非依存転換率 46% (vs 18%、 p=0.006)

安全性】主な有害事象 : 全Grade (Grade≧3)

- 貧血 31% (25%)

- FN 28% (28%)

- 好中球減少症 28% (27%)

- 血小板減少症 28% (24%)

- 白血球増加症 11% (0%)

- 悪心 42% (3%)

- 嘔吐 41% (0%)

- 下痢 35% (1%)

- 発熱 34% (1%)

- 便秘 27% (0%)

- 肺炎 24% (23%)

- QT間隔延長 20% (10%)

- 不眠症 18% (1%)

- 無力症 15% (0%)

- 低カリウム血症 15% (3%)

- 食欲減退 15% (1%)

- 呼吸困難 15% (1%)

- 分化症候群 14% (4%)

- 四肢痛 14% (1%)

- 疲労 13% (3%)

- 血腫 13% (0%)

- 末梢性浮腫 11% (0%)

- 血小板数減少 11% (8%)

- 関節痛 11% (0%)

- 頭痛 11% (0%)

- 出血 41% (6%)

- 感染症 28% (21%)

出典

  1. 日本セルヴィエ株式会社. ティブソボ®錠250mg 電子添文 (2026年4月改訂 第3版)
  2. 日本セルヴィエ株式会社. ティブソボ®錠250mg 適正使用情報
  3. 日本新薬株式会社. ビダーザ®注射用100mg 電子添文 (2025年4月改訂 第3版)
  4. N Engl J Med. 2022 Apr 21;386(16):1519-1531.
最終更新 : 2025年10月5日
執筆担当 : 北里大学病院薬剤部  宮島律子
監修医師 : 東海大学血液腫瘍内科 扇屋大輔

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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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