概要
監修医師
本コンテンツは特定の治療法を推奨するものではありません。 個々の患者の病態や、 実際の薬剤情報やガイドラインを確認の上、 利用者の判断と責任でご利用ください。

薬剤情報

*中外製薬株式会社の外部サイトへ遷移します

用法用量

GOG-0218試験⁵⁾のプロトコル

J Clin Oncol. 2019 Sep 10;37(26):2317-2328⁵⁾より作図

電子添文の用法および用量
パクリタキセル : カルボプラチンとの併用において、 1日1回80mg/m²を1時間かけて点滴静注し、 週1回投与を3週連続する
タキソール®電子添文 (2023年7月改訂 第2版)¹⁾より引用
カルボプラチン : 1日1回300~400mg/m²を投与し、 少なくとも4週間休薬
パラプラチン®電子添文 (2023年5月改訂 第3版)²⁾より引用
ベバシズマブ : 他の抗悪性腫瘍剤との併用において、 1回10mg/kgを2週間間隔又は1回15mg/kgを3週間間隔で点滴静脈内注射
アバスチン®電子添文 (2024年3月改訂 第5版)³⁾より引用

前投薬・投与スケジュール例

- DEX 9.9mg+ファモチジン 50mg+生食 100ml

- NK₁阻害剤+5HT₃拮抗剤+生食 50ml (30分)

- DTX 70mg/m²+生食 250mL (60分)

- PTX 175mg/m²+5%ブ糖液 500mL (3時間)

- CBDCA+5%ブ糖液 250mL (30-60分)

- BV 15mg/kg+生食 100ml

日本医科大学 武蔵小杉病院 腫瘍内科教授 勝俣 範之先生提供

投与開始基準

GOG-0218試験⁵⁾のプロトコル

J Clin Oncol. 2019 Sep 10;37(26):2317-2328⁵⁾より作図

KeyData|臨床試験結果

GOG-0218試験⁵⁾

対象: 不完全切除のステージIII、 IVの上皮性卵巣癌、 原発性腹膜癌、 または卵管癌患者1,873例 
方法: 化学療法群 (PTX+CBDCA) vs  同時BV (2~6サイクル) + 化学療法 (PTX+CBDCA) 群 vs 同時さらに維持BV (2~22サイクル) + 化学療法 (PTX+CBDCA ) 群

【有効性】同時さらに維持BV+化学療法群

  • mPFS 14.1ヵ月
  • mOS 43.4ヵ月 (ステージⅣは42.8ヵ月)

【安全性】主な有害事象

  • 高血圧 (≧Grade2) 23.0%
  • 疼痛 (≧Grade2) 47.0%
  • 好中球数減少 (≧Grade4) 63.5%
  • 静脈血栓塞栓症 6.9%
J Clin Oncol. 2019 Sep 10;37(26):2317-2328⁵⁾より引用

エキスパートによるワンポイント

PFSの改善とOSへの影響

TC療法に血管新生阻害薬であるベバシズマブを追加することは、 GOG218試験⁵⁾、 ICON7試験⁶⁾の両者で、 プライマリーエンドポイントの無増悪生存期間 (PFS) を延長させましたが、 全生存期間 (OS) 延長をさせていません。 サブグループ解析でハイリスク群には、 OS延長あるかもということであり、 完全な標準治療と言うのには語弊があるということころです。

副作用とそのリスク管理

ベバシズマブには、 腸管穿孔という怖い副作用があり、 炎症性腸疾患を合併した患者、 腸管切除をした患者には、 リスクが増加するので、 このような患者には避けるべきです⁷⁾。

監修: 日本医科大学 武蔵小杉病院 腫瘍内科教授 勝俣 範之先生

出典

  1. クリニジェン株式会社. タキソール®電子添文 (2023年7月改訂 第2版) [最終閲覧 : 2024/03/22]
  2. クリニジェン株式会社. パラプラチン®電子添文 (2023年5月改訂 第3版) [最終閲覧 : 2024/03/22]
  3. 中外製薬株式会社. アバスチン®電子添文 (2024年3月改訂 第5版) [最終閲覧 : 2024/03/22]
  4. 中外製薬株式会社. アバスチン®適正使用ガイド (2022年6月作成) [最終閲覧 : 2024/03/22]
  5. Final Overall Survival of a Randomized Trial of Bevacizumab for Primary Treatment of Ovarian Cancer. J Clin Oncol. 2019 Sep 10;37(26):2317-2328. PMID: 31216226
  6. Standard chemotherapy with or without bevacizumab for women with newly diagnosed ovarian cancer (ICON7): overall survival results of a phase 3 randomised trial. Lancet Oncol. 2015 Aug;16(8):928-36. PMID: 26115797
  7. Risk factors for GI adverse events in a phase III randomized trial of bevacizumab in first-line therapy of advanced ovarian cancer: A Gynecologic Oncology Group Study. J Clin Oncol. 2014 Apr 20;32(12):1210-7. PMID: 24637999
最終更新日 : 2024年7月22日
監修医師 : 日本医科大学 武蔵小杉病院 腫瘍内科教授 勝俣 範之先生

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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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2024年07月22日更新
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パラプラチン®電子添文 (2023年5月改訂 第3版)²⁾より引用
ベバシズマブ : 他の抗悪性腫瘍剤との併用において、 1回10mg/kgを2週間間隔又は1回15mg/kgを3週間間隔で点滴静脈内注射
アバスチン®電子添文 (2024年3月改訂 第5版)³⁾より引用

前投薬・投与スケジュール例

- DEX 9.9mg+ファモチジン 50mg+生食 100ml

- NK₁阻害剤+5HT₃拮抗剤+生食 50ml (30分)

- DTX 70mg/m²+生食 250mL (60分)

- PTX 175mg/m²+5%ブ糖液 500mL (3時間)

- CBDCA+5%ブ糖液 250mL (30-60分)

- BV 15mg/kg+生食 100ml

日本医科大学 武蔵小杉病院 腫瘍内科教授 勝俣 範之先生提供

投与開始基準

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KeyData|臨床試験結果

GOG-0218試験⁵⁾

対象: 不完全切除のステージIII、 IVの上皮性卵巣癌、 原発性腹膜癌、 または卵管癌患者1,873例 
方法: 化学療法群 (PTX+CBDCA) vs  同時BV (2~6サイクル) + 化学療法 (PTX+CBDCA) 群 vs 同時さらに維持BV (2~22サイクル) + 化学療法 (PTX+CBDCA ) 群

【有効性】同時さらに維持BV+化学療法群

  • mPFS 14.1ヵ月
  • mOS 43.4ヵ月 (ステージⅣは42.8ヵ月)

【安全性】主な有害事象

  • 高血圧 (≧Grade2) 23.0%
  • 疼痛 (≧Grade2) 47.0%
  • 好中球数減少 (≧Grade4) 63.5%
  • 静脈血栓塞栓症 6.9%
J Clin Oncol. 2019 Sep 10;37(26):2317-2328⁵⁾より引用

エキスパートによるワンポイント

PFSの改善とOSへの影響

TC療法に血管新生阻害薬であるベバシズマブを追加することは、 GOG218試験⁵⁾、 ICON7試験⁶⁾の両者で、 プライマリーエンドポイントの無増悪生存期間 (PFS) を延長させましたが、 全生存期間 (OS) 延長をさせていません。 サブグループ解析でハイリスク群には、 OS延長あるかもということであり、 完全な標準治療と言うのには語弊があるということころです。

副作用とそのリスク管理

ベバシズマブには、 腸管穿孔という怖い副作用があり、 炎症性腸疾患を合併した患者、 腸管切除をした患者には、 リスクが増加するので、 このような患者には避けるべきです⁷⁾。

監修: 日本医科大学 武蔵小杉病院 腫瘍内科教授 勝俣 範之先生

出典

  1. クリニジェン株式会社. タキソール®電子添文 (2023年7月改訂 第2版) [最終閲覧 : 2024/03/22]
  2. クリニジェン株式会社. パラプラチン®電子添文 (2023年5月改訂 第3版) [最終閲覧 : 2024/03/22]
  3. 中外製薬株式会社. アバスチン®電子添文 (2024年3月改訂 第5版) [最終閲覧 : 2024/03/22]
  4. 中外製薬株式会社. アバスチン®適正使用ガイド (2022年6月作成) [最終閲覧 : 2024/03/22]
  5. Final Overall Survival of a Randomized Trial of Bevacizumab for Primary Treatment of Ovarian Cancer. J Clin Oncol. 2019 Sep 10;37(26):2317-2328. PMID: 31216226
  6. Standard chemotherapy with or without bevacizumab for women with newly diagnosed ovarian cancer (ICON7): overall survival results of a phase 3 randomised trial. Lancet Oncol. 2015 Aug;16(8):928-36. PMID: 26115797
  7. Risk factors for GI adverse events in a phase III randomized trial of bevacizumab in first-line therapy of advanced ovarian cancer: A Gynecologic Oncology Group Study. J Clin Oncol. 2014 Apr 20;32(12):1210-7. PMID: 24637999
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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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