概要
監修医師
従来、複数の適応を有していたが、 2025年9月19日に『再発または難治性の節外性NK/T細胞リンパ腫・鼻型』が追加承認
本コンテンツは特定の治療法を推奨するものではございません。 個々の患者の病態や、 実際の薬剤情報やガイドラインを確認の上、 利用者の判断と責任でご利用ください。

薬剤情報

テセントリク® (アテゾリズマブ)

添付文書¹⁾/適正使用ガイド²⁾*

*中外製薬株式会社の外部サイトへ遷移します。

投与スケジュール

【1コース】 21日間
【催吐性】 軽度
【FN発症】 不明*
*ATTACK試験ではFN未報告

成人はアテゾリズマブ1200mgを3週毎に点滴静注、 12歳以上の小児は15mg/kg (最大1200mg) を3週毎に点滴静注

Key Data|臨床試験結果

📊 ATTACK試験²⁾³⁾

1レジメン以上の治療歴を有する再発または難治性の節外性NK/T細胞リンパ腫・鼻型 (ENKL) 患者14例を対象とした国内単群第Ⅱ相試験。 主要評価項目は奏効率とされた。

【有効性】

- 奏効率 53.8% (95%CI 25.1–80.8)

  • CR 30.8%
  • PR 23.1%

【安全性】主な有害事象 : 全Grade (Grade≧3)

- 発熱 57.1% (14.3%)

- 好中球減少 35.7% (21.4%)

- AST増加 28.6% (0%)

- 白血球減少 28.6% (21.4%)

- 発疹 21.4% (0%)

- 関節炎 7.1% (7.1%)

- 免疫性肝炎 14.3% (14.3%)

各プロトコル

適格基準

ATTACK試験²⁾の主な適格基準 :

- 年齢≧12歳

- ECOG PS 0–2

- SMILE療法による治療歴があるか、 適応とならない患者

有害事象発現時の減量・休薬・中止基準

テセントリク®電子添文情報¹⁾を基に編集部作成

レジメンの特徴と注意点

作用機序の特徴

アテゾリズマブはヒトPD-L1に対するヒト化モノクローナル抗体で、 PD-L1とPD-1の結合を阻害し、 癌抗原特異的T細胞の細胞傷害活性を増強して腫瘍増殖を抑制すると考えられる。

本レジメンの位置付け

1レジメン以上の治療歴を有する再発又は難治性のENKL患者で、 SMILE療法歴があるかSMILE療法不適の症例に単剤で有効性が示されている。 一方、 化学療法未治療例や他剤併用例では有効性は確立しておらず、 投与対象外である³⁾。

🧑‍⚕️テセントリク®は造血器腫瘍に対して初の抗PD-L1抗体であり、 抗PD-1抗体と同様にirAEへの注意が必要です。 SMILE療法が適応とならない症例の治療選択肢となります。 
東海大学医学部血液腫瘍内科 扇屋大輔先生

ENKL治療におけるICIの位置付け

NCCNガイドラインでは、 再発・難治例に対する治療選択肢のひとつとしてICIが推奨されている。

>> 専門医のNCCNガイドライン解説を確認

レジメン適用時の注意事項

間質性肺疾患 : 呼吸困難、 咳嗽、 発熱などの初期症状を確認し、 胸部X線検査を行うなど患者の状態を十分に観察する。 必要に応じて胸部CTや血清マーカー検査を実施する。

肝機能障害、 肝炎、 硬化性胆管炎 : 投与開始前および投与期間中は、 定期的に肝機能検査を実施し、 患者の状態を十分に観察する。

1型糖尿病 : 口渇、 悪心、 嘔吐などの症状や血糖値の上昇に十分注意する。

甲状腺機能障害、 副腎機能障害、 下垂体機能障害 : 投与開始前および投与期間中は、 定期的に内分泌機能検査 (TSH、 遊離T3、 遊離T4、 ACTH、 血中コルチゾールなど) を行う。 必要に応じて画像検査の実施も考慮する。

重症筋無力症 : 筋力低下、 眼瞼下垂、 呼吸困難、 嚥下障害等の観察を十分に行う。

腎機能障害 : 定期的に腎機能検査を行い、 患者の状態を十分に観察する。

筋炎、 横紋筋融解症 : 筋力低下、 筋肉痛、 CK上昇、 血中及び尿中ミオグロビン上昇等の観察を十分に行う。

心筋炎 : 胸痛、 CK上昇、 心電図異常等の観察を十分に行う。

RMP【重要な特定されたリスク】

テセントリク®医薬品リスク管理計画書 (RMP)

- 間質性肺疾患

- 肝機能障害、 肝炎、 硬化性胆管炎

- 大腸炎、 重度の下痢

- 膵炎

- 1型糖尿病

- 甲状腺機能障害

- 副腎機能障害

- 下垂体機能障害

- 脳炎、 髄膜炎、 脊髄炎

- 神経障害

- 重症筋無力症

- 重度の皮膚障害

- 腎機能障害

- 筋炎、 横紋筋融解症

- 心筋炎

- 血球貪食症候群

- 免疫性血小板減少症

- Infusion reaction

出典

1) 中外製薬株式会社. テセントリク®電子添文 (2025年12月改訂 第12版)

2) 中外製薬株式会社. テセントリク®適正使用ガイド (2025年12月改訂)

3) 最適使用推進ガイドライン アテゾリズマブ (遺伝子組換え) ~節外性NK/T細胞リンパ腫・鼻型~ 厚生労働省、 令和7年9月

最終更新 : 2026年1月7日
執筆 : HOKUTO編集部 がん専門・指導薬剤師
監修医師 : 東海大学血液腫瘍内科 扇屋大輔

レジメン
Atezolizumab
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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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アテゾリズマブ (テセントリク®)
悪性リンパ腫 > NK細胞リンパ腫
2026年01月07日更新
従来、複数の適応を有していたが、 2025年9月19日に『再発または難治性の節外性NK/T細胞リンパ腫・鼻型』が追加承認
本コンテンツは特定の治療法を推奨するものではございません。 個々の患者の病態や、 実際の薬剤情報やガイドラインを確認の上、 利用者の判断と責任でご利用ください。

薬剤情報

テセントリク® (アテゾリズマブ)

添付文書¹⁾/適正使用ガイド²⁾*

*中外製薬株式会社の外部サイトへ遷移します。

投与スケジュール

【1コース】 21日間
【催吐性】 軽度
【FN発症】 不明*
*ATTACK試験ではFN未報告

成人はアテゾリズマブ1200mgを3週毎に点滴静注、 12歳以上の小児は15mg/kg (最大1200mg) を3週毎に点滴静注

Key Data|臨床試験結果

📊 ATTACK試験²⁾³⁾

1レジメン以上の治療歴を有する再発または難治性の節外性NK/T細胞リンパ腫・鼻型 (ENKL) 患者14例を対象とした国内単群第Ⅱ相試験。 主要評価項目は奏効率とされた。

【有効性】

- 奏効率 53.8% (95%CI 25.1–80.8)

  • CR 30.8%
  • PR 23.1%

【安全性】主な有害事象 : 全Grade (Grade≧3)

- 発熱 57.1% (14.3%)

- 好中球減少 35.7% (21.4%)

- AST増加 28.6% (0%)

- 白血球減少 28.6% (21.4%)

- 発疹 21.4% (0%)

- 関節炎 7.1% (7.1%)

- 免疫性肝炎 14.3% (14.3%)

各プロトコル

適格基準

ATTACK試験²⁾の主な適格基準 :

- 年齢≧12歳

- ECOG PS 0–2

- SMILE療法による治療歴があるか、 適応とならない患者

有害事象発現時の減量・休薬・中止基準

テセントリク®電子添文情報¹⁾を基に編集部作成

レジメンの特徴と注意点

作用機序の特徴

アテゾリズマブはヒトPD-L1に対するヒト化モノクローナル抗体で、 PD-L1とPD-1の結合を阻害し、 癌抗原特異的T細胞の細胞傷害活性を増強して腫瘍増殖を抑制すると考えられる。

本レジメンの位置付け

1レジメン以上の治療歴を有する再発又は難治性のENKL患者で、 SMILE療法歴があるかSMILE療法不適の症例に単剤で有効性が示されている。 一方、 化学療法未治療例や他剤併用例では有効性は確立しておらず、 投与対象外である³⁾。

🧑‍⚕️テセントリク®は造血器腫瘍に対して初の抗PD-L1抗体であり、 抗PD-1抗体と同様にirAEへの注意が必要です。 SMILE療法が適応とならない症例の治療選択肢となります。 
東海大学医学部血液腫瘍内科 扇屋大輔先生

ENKL治療におけるICIの位置付け

NCCNガイドラインでは、 再発・難治例に対する治療選択肢のひとつとしてICIが推奨されている。

>> 専門医のNCCNガイドライン解説を確認

レジメン適用時の注意事項

間質性肺疾患 : 呼吸困難、 咳嗽、 発熱などの初期症状を確認し、 胸部X線検査を行うなど患者の状態を十分に観察する。 必要に応じて胸部CTや血清マーカー検査を実施する。

肝機能障害、 肝炎、 硬化性胆管炎 : 投与開始前および投与期間中は、 定期的に肝機能検査を実施し、 患者の状態を十分に観察する。

1型糖尿病 : 口渇、 悪心、 嘔吐などの症状や血糖値の上昇に十分注意する。

甲状腺機能障害、 副腎機能障害、 下垂体機能障害 : 投与開始前および投与期間中は、 定期的に内分泌機能検査 (TSH、 遊離T3、 遊離T4、 ACTH、 血中コルチゾールなど) を行う。 必要に応じて画像検査の実施も考慮する。

重症筋無力症 : 筋力低下、 眼瞼下垂、 呼吸困難、 嚥下障害等の観察を十分に行う。

腎機能障害 : 定期的に腎機能検査を行い、 患者の状態を十分に観察する。

筋炎、 横紋筋融解症 : 筋力低下、 筋肉痛、 CK上昇、 血中及び尿中ミオグロビン上昇等の観察を十分に行う。

心筋炎 : 胸痛、 CK上昇、 心電図異常等の観察を十分に行う。

RMP【重要な特定されたリスク】

テセントリク®医薬品リスク管理計画書 (RMP)

- 間質性肺疾患

- 肝機能障害、 肝炎、 硬化性胆管炎

- 大腸炎、 重度の下痢

- 膵炎

- 1型糖尿病

- 甲状腺機能障害

- 副腎機能障害

- 下垂体機能障害

- 脳炎、 髄膜炎、 脊髄炎

- 神経障害

- 重症筋無力症

- 重度の皮膚障害

- 腎機能障害

- 筋炎、 横紋筋融解症

- 心筋炎

- 血球貪食症候群

- 免疫性血小板減少症

- Infusion reaction

出典

1) 中外製薬株式会社. テセントリク®電子添文 (2025年12月改訂 第12版)

2) 中外製薬株式会社. テセントリク®適正使用ガイド (2025年12月改訂)

3) 最適使用推進ガイドライン アテゾリズマブ (遺伝子組換え) ~節外性NK/T細胞リンパ腫・鼻型~ 厚生労働省、 令和7年9月

最終更新 : 2026年1月7日
執筆 : HOKUTO編集部 がん専門・指導薬剤師
監修医師 : 東海大学血液腫瘍内科 扇屋大輔

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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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レジメン(血液)

がん薬物療法における治療計画をまとめたものです。

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なお、 本ツールは医師向けの教育用資料であり、 実臨床での使用は想定しておりません。 最新の添付文書やガイドラインを必ずご確認下さい。

また、 一般の方への情報提供ではないことを予めご了承ください。