「びまん性正中膠腫」 を効能又は効果として、 2026年9月16日に承認を取得した。
本コンテンツは特定の治療法を推奨するものではありません。 個々の患者の病態や、 実際の薬剤情報やガイドラインを確認の上、 利用者の判断と責任でご利用ください。

薬剤情報

モデーソ®カプセル (ドルダビプロン)

添付文書¹⁾ / 適正使用情報 (準備中)

投与スケジュール

【1コース】21日間
【催吐性】未収載²⁾ (NCCN : 未収載³⁾)
【FN発症】低リスク (<10%)*
*出典⁴⁾ではFNの報告がなく、 編集部で分類

ドルダビプロン : 成人には625mgを週1回、 空腹時に経口投与する。 体重10kg以上の小児には、 下表の用量を週1回、 空腹時に経口投与する。 食事の2時間前から食後2時間までの服用は避ける¹⁾。 放射線治療歴のない患者での有効性および安全性は確立していない。

成人および体重52.5kg以上の小児で中等度以上のCYP3A阻害薬との併用を避けられない場合は、 本剤を減量する。

 - 強いCYP3A阻害薬併用時 : 375mg
 - 中等度のCYP3A阻害薬併用時 : 500mg

>> 強い・中等度のCYP3A阻害薬を確認

体重52.5kg未満の小児では用量調節法が確立していないため、 中程度以上のCYP3A阻害剤との併用は可能な限り避け、 CYP3A阻害作用のない薬剤への代替を考慮する。 併用が避けられない場合は、 患者の状態等に応じて本剤を減量し、 慎重に観察する。

モデーソ®電子添文情報¹⁾を基に編集部作成

Key Data|臨床試験結果

📊 海外臨床試験統合解析

J Clin Oncol. 2024;42(13):1542-1552.

再発・進行性のH3 K27M変異びまん性正中膠腫で、 放射線治療歴を有し、 RANO-HGG基準に基づく測定可能病変を有する小児・成人50例 (小児4例、 成人46例) を対象とした統合解析。 びまん性橋膠腫 (DIPG) 及び原発性脊髄腫瘍は除外された。 海外第I相試験1件 (ONC014)、 第II相試験2件 (ONC006、 ONC013)、 拡大アクセスプログラム1件 (ONC018) 及び単一患者コンパッショネートユース1件 (ONC016) におけるONC201単剤療法の有効性・安全性を評価した。 主要評価項目は、 独立中央判定によるRANO-HGG基準の奏効率とした⁴⁾。 

【有効性】

出典⁴⁾を基に編集部作成

【安全性】

主な治療関連有害事象 : 全Grade (Grade≧3)

- 疲労 34% (10%)

- 悪心 18% (0%)

- リンパ球数減少 14% (2%)

- 頭痛 10% (2%)

- 嘔吐 10% (0%)

- 貧血 6% (0%)

- 食欲不振 6% (0%)

- めまい 6% (0%)

- 転倒 6% (0%)

- 片麻痺 6% (0%)

- 斑状丘疹状皮疹 6% (4%)

📊 国内第I/II相臨床試験

標準治療歴のある体重10kg以上の再発又は増悪したびまん性正中膠腫患者31例を対象とした国内第I/II相試験 (jRCT2080225115)。 全例に放射線治療歴があった。 第II相パートで有効性と安全性を評価した¹⁾。 

有効性 : RANO-LGG基準に基づく独立中央判定の奏効率は0% (90%CI 0–10.5%) であった。

安全性 : 副作用は31例中10例 (32.3%) に認め、 主な副作用は悪心4例 (12.9%) であった。

各プロトコル

適格基準

有効性併合解析とONC006試験では適格基準が一部異なるため、 以下に分けて示す⁴⁾。

有効性併合解析 (ONC006、 ONC013、 ONC014、 ONC016、 ONC018) の主な基準 :

- 2歳以上

- H3 K27M変異が判明している、 脳正中構造に発生したびまん性神経膠腫

- 放射線治療歴があり治療終了から≧90日経過

- KPS又はLPS≧60

- ベースラインMRI前の少なくとも3日間、 ステロイド投与量が安定又は減量中

ONC006試験の主な臓器機能等の基準 :

- 16歳以上

- KPS≧60

- 好中球数≧1,500/μL

- 血小板数≧10万/μL

- Hb>8.0g/dL

- 肝機能 : T-Bil≦2.0×ULN、 AST/ALT≦2.5×ULN

- 腎機能 : 血清Cre≦ULN、 又は血清CreがULNを超える場合はCrCl≧60mL/min/1.73m²

用量レベル

モデーソ®電子添文情報¹⁾を基に編集部作成

腎障害患者に対する用量調整

重度腎機能障害 (eGFR<30mL/min) では、 患者の状態を慎重に観察し、 副作用に注意する¹⁾。 375mg単回投与時、 腎機能正常者と比べCmaxは1.13倍、 AUC₀-infは1.47倍であった¹⁾。 FDA PIでも、 CrCl<30mL/minではAUC約1.5倍、 Cmax約1.1倍の上昇が示されるが、 具体的な用量調整は推奨されていない⁵⁾。

有害事象発現時の減量・休薬・中止基準

モデーソ®電子添文情報¹⁾を基に編集部作成

レジメンの特徴と注意点

作用機序の特徴

ドルダビプロンは、 caseinolytic protease P (ClpP) に結合し、 ClpPを活性化することにより、 ミトコンドリアの機能障害を引き起こすこと、 ヒストンH3 K27のトリメチル化を増加させて腫瘍の増殖に関与する遺伝子発現を調節すること等により、 アポトーシスを誘導し、 腫瘍増殖抑制作用を示すと考えられている。 なお、 ドルダビプロンは、 ドパミンD2受容体 (DRD2) に対するアンタゴニスト作用も有しており、 DRD2を阻害し、 下流のシグナル伝達を阻害することにより、 腫瘍増殖抑制作用を示す可能性も報告されている¹⁾。

レジメン適用時の注意事項

モデーソ®電子添文¹⁾ 「重要な基本的注意」 の要約

QT間隔延長 : 本剤投与によりQT間隔延長があらわれるおそれがあるため、 投与開始前及び投与中は定期的に心電図及び電解質検査を行い、 患者の状態を慎重に観察する。

RMP【重要な特定されたリスク】

モデーソ®RMP : 医薬品リスク管理計画書⁶⁾

- QT間隔延長

- 過敏症

- CYP3A阻害剤との薬物相互作用

出典

1) 大原薬品工業株式会社. モデーソ®カプセル125mg 電子添文 (2026年9月作成 第1版).

2) 日本癌治療学会編.制吐薬適正使用ガイドライン 2023年10月改訂 第3版.金原出版.

3) NCCN Clinical Practice Guidelines in Oncology.NCCN Guidelines® Antiemesis.Version 1.2026.

4) J Clin Oncol. 2024;42 (13) : 1542–1552。

5) Jazz Pharmaceuticals, Inc. MODEYSO® (dordaviprone) capsules, for oral use : Prescribing Information. Revised August 2025.

6) 大原薬品工業株式会社. モデーソ®カプセル125mgに係る医薬品リスク管理計画書.

最終更新 : 2026年9月28日
執筆 : HOKUTO編集部 がん専門・指導薬剤師
監修医師 : HOKUTO編集部医師

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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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ドルダビプロン (モデーソ®)
脳腫瘍 > 神経膠腫
2026年09月28日更新
「びまん性正中膠腫」 を効能又は効果として、 2026年9月16日に承認を取得した。
本コンテンツは特定の治療法を推奨するものではありません。 個々の患者の病態や、 実際の薬剤情報やガイドラインを確認の上、 利用者の判断と責任でご利用ください。

薬剤情報

モデーソ®カプセル (ドルダビプロン)

添付文書¹⁾ / 適正使用情報 (準備中)

投与スケジュール

【1コース】21日間
【催吐性】未収載²⁾ (NCCN : 未収載³⁾)
【FN発症】低リスク (<10%)*
*出典⁴⁾ではFNの報告がなく、 編集部で分類

ドルダビプロン : 成人には625mgを週1回、 空腹時に経口投与する。 体重10kg以上の小児には、 下表の用量を週1回、 空腹時に経口投与する。 食事の2時間前から食後2時間までの服用は避ける¹⁾。 放射線治療歴のない患者での有効性および安全性は確立していない。

成人および体重52.5kg以上の小児で中等度以上のCYP3A阻害薬との併用を避けられない場合は、 本剤を減量する。

 - 強いCYP3A阻害薬併用時 : 375mg
 - 中等度のCYP3A阻害薬併用時 : 500mg

>> 強い・中等度のCYP3A阻害薬を確認

体重52.5kg未満の小児では用量調節法が確立していないため、 中程度以上のCYP3A阻害剤との併用は可能な限り避け、 CYP3A阻害作用のない薬剤への代替を考慮する。 併用が避けられない場合は、 患者の状態等に応じて本剤を減量し、 慎重に観察する。

モデーソ®電子添文情報¹⁾を基に編集部作成

Key Data|臨床試験結果

📊 海外臨床試験統合解析

J Clin Oncol. 2024;42(13):1542-1552.

再発・進行性のH3 K27M変異びまん性正中膠腫で、 放射線治療歴を有し、 RANO-HGG基準に基づく測定可能病変を有する小児・成人50例 (小児4例、 成人46例) を対象とした統合解析。 びまん性橋膠腫 (DIPG) 及び原発性脊髄腫瘍は除外された。 海外第I相試験1件 (ONC014)、 第II相試験2件 (ONC006、 ONC013)、 拡大アクセスプログラム1件 (ONC018) 及び単一患者コンパッショネートユース1件 (ONC016) におけるONC201単剤療法の有効性・安全性を評価した。 主要評価項目は、 独立中央判定によるRANO-HGG基準の奏効率とした⁴⁾。 

【有効性】

出典⁴⁾を基に編集部作成

【安全性】

主な治療関連有害事象 : 全Grade (Grade≧3)

- 疲労 34% (10%)

- 悪心 18% (0%)

- リンパ球数減少 14% (2%)

- 頭痛 10% (2%)

- 嘔吐 10% (0%)

- 貧血 6% (0%)

- 食欲不振 6% (0%)

- めまい 6% (0%)

- 転倒 6% (0%)

- 片麻痺 6% (0%)

- 斑状丘疹状皮疹 6% (4%)

📊 国内第I/II相臨床試験

標準治療歴のある体重10kg以上の再発又は増悪したびまん性正中膠腫患者31例を対象とした国内第I/II相試験 (jRCT2080225115)。 全例に放射線治療歴があった。 第II相パートで有効性と安全性を評価した¹⁾。 

有効性 : RANO-LGG基準に基づく独立中央判定の奏効率は0% (90%CI 0–10.5%) であった。

安全性 : 副作用は31例中10例 (32.3%) に認め、 主な副作用は悪心4例 (12.9%) であった。

各プロトコル

適格基準

有効性併合解析とONC006試験では適格基準が一部異なるため、 以下に分けて示す⁴⁾。

有効性併合解析 (ONC006、 ONC013、 ONC014、 ONC016、 ONC018) の主な基準 :

- 2歳以上

- H3 K27M変異が判明している、 脳正中構造に発生したびまん性神経膠腫

- 放射線治療歴があり治療終了から≧90日経過

- KPS又はLPS≧60

- ベースラインMRI前の少なくとも3日間、 ステロイド投与量が安定又は減量中

ONC006試験の主な臓器機能等の基準 :

- 16歳以上

- KPS≧60

- 好中球数≧1,500/μL

- 血小板数≧10万/μL

- Hb>8.0g/dL

- 肝機能 : T-Bil≦2.0×ULN、 AST/ALT≦2.5×ULN

- 腎機能 : 血清Cre≦ULN、 又は血清CreがULNを超える場合はCrCl≧60mL/min/1.73m²

用量レベル

モデーソ®電子添文情報¹⁾を基に編集部作成

腎障害患者に対する用量調整

重度腎機能障害 (eGFR<30mL/min) では、 患者の状態を慎重に観察し、 副作用に注意する¹⁾。 375mg単回投与時、 腎機能正常者と比べCmaxは1.13倍、 AUC₀-infは1.47倍であった¹⁾。 FDA PIでも、 CrCl<30mL/minではAUC約1.5倍、 Cmax約1.1倍の上昇が示されるが、 具体的な用量調整は推奨されていない⁵⁾。

有害事象発現時の減量・休薬・中止基準

モデーソ®電子添文情報¹⁾を基に編集部作成

レジメンの特徴と注意点

作用機序の特徴

ドルダビプロンは、 caseinolytic protease P (ClpP) に結合し、 ClpPを活性化することにより、 ミトコンドリアの機能障害を引き起こすこと、 ヒストンH3 K27のトリメチル化を増加させて腫瘍の増殖に関与する遺伝子発現を調節すること等により、 アポトーシスを誘導し、 腫瘍増殖抑制作用を示すと考えられている。 なお、 ドルダビプロンは、 ドパミンD2受容体 (DRD2) に対するアンタゴニスト作用も有しており、 DRD2を阻害し、 下流のシグナル伝達を阻害することにより、 腫瘍増殖抑制作用を示す可能性も報告されている¹⁾。

レジメン適用時の注意事項

モデーソ®電子添文¹⁾ 「重要な基本的注意」 の要約

QT間隔延長 : 本剤投与によりQT間隔延長があらわれるおそれがあるため、 投与開始前及び投与中は定期的に心電図及び電解質検査を行い、 患者の状態を慎重に観察する。

RMP【重要な特定されたリスク】

モデーソ®RMP : 医薬品リスク管理計画書⁶⁾

- QT間隔延長

- 過敏症

- CYP3A阻害剤との薬物相互作用

出典

1) 大原薬品工業株式会社. モデーソ®カプセル125mg 電子添文 (2026年9月作成 第1版).

2) 日本癌治療学会編.制吐薬適正使用ガイドライン 2023年10月改訂 第3版.金原出版.

3) NCCN Clinical Practice Guidelines in Oncology.NCCN Guidelines® Antiemesis.Version 1.2026.

4) J Clin Oncol. 2024;42 (13) : 1542–1552。

5) Jazz Pharmaceuticals, Inc. MODEYSO® (dordaviprone) capsules, for oral use : Prescribing Information. Revised August 2025.

6) 大原薬品工業株式会社. モデーソ®カプセル125mgに係る医薬品リスク管理計画書.

最終更新 : 2026年9月28日
執筆 : HOKUTO編集部 がん専門・指導薬剤師
監修医師 : HOKUTO編集部医師

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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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