概要
監修医師
本コンテンツは特定の治療法を推奨するものではありません。 個々の患者の病態や、 実際の薬剤情報やガイドラインを確認の上、 利用者の判断と責任でご利用ください。
『肺癌診療ガイドライン―胸膜中皮腫・胸腺腫瘍含む 2025年版』をもとに、 ドライバー遺伝子変異/転座陽性NSCLCの治療戦略を概説する。 リンク付与したレジメン各論では、 試験概要に加え、 開始基準、 減量基準、 適正使用ガイドへのリンクなど、 臨床で役立つ情報を掲載している。   

治療シークエンスの考え方

該当するドライバー遺伝子変異・転座の有無により、 1次治療で標的治療を選択するかが決まる。

EGFR遺伝子変異陽性

Ex19del / L858R : PS 0–1 (1次治療)

Amivantamab+Lazertinib

強く推奨 1B | MARIPOSA試験

Osimertinib+CDDP (CBDCA) / PEM

強く推奨 1B | FLAURA2試験

Osimertinib

強く推奨 1A | FLAURA試験

Erlotinib+血管新生阻害薬

弱く推奨 2A | JO25567試験、 NEJ026試験、 RELAY試験など

Ex19del / L858R : PS 2–4 (1次治療)

EGFR-TKI単剤療法

強く推奨 1C | NEJ001試験 (ゲフィチニブ)、 TORG2024/OPEN試験 (オシメルチニブ) など
PS不良例では各EGFR-TKI単剤で有効性とPS改善が示されているが、 間質性肺疾患リスクが高く、 安全性には十分な注意が必要である。

Ex18–21変異 (1次治療)

T790M・ex20ins変異を除くuncommon変異例 :

Afatinib

強く推奨 1B | ACHILLES/TORG1834試験など

Osimertinib

弱く推奨 2C | KCSG-LU15-09試験、 UNICORN試験など

EGFR-TKI未治療のT790M変異例 :

Osimertinib

弱く推奨 2D

Ex20ins (1次治療)

Amivantamab+CBDCA/PEM

強く推奨 1B | PAPILLON試験
Ex20insでは、 EGFR-TKI単剤は行わないことを強く推奨する。 

1次治療EGFR-TKI後のT790M変異陽性例

Osimertinib

強く推奨 1B | AURA3試験
OSIを1次治療で用いた場合には非該当

EGFR-TKI耐性または増悪後

Amivantamab+CBDCA/PEM

弱く推奨 2B | MARIPOSA-2試験
オシメルチニブ耐性または増悪後の2次治療

Atezolizumab+Bmab+CBDCA+PTX

弱く推奨 2B | ATTLAS試験
1次治療のEGFR-TKIに耐性または増悪後の2次治療 (オシメルチニブ未使用かつT790M変異陽性例を除く) 

ALK融合遺伝子陽性

PS 0–1 (1次治療)

Alectinib

強く推奨 1A | J-ALEX試験、 ALEX試験

Lorlatinib

強く推奨 1B | CROWN試験

Brigatinib

弱く推奨 2B | ALTA-1L試験

PS 2–4 (1次治療)

Alectinib

強く推奨 1C | LOGiK1401試験

アレクチニブ耐性・増悪後 (2次治療以降)

ALK-TKI単剤療法

弱く推奨 2C | J-ALTA試験、 ASCEND-9試験など
アレクチニブ耐性または増悪後のPS 0–2の症例では、 ALK-TKI (ブリグチニブ、 ロルラチニブ、 セリチニブ) 単剤療法が推奨

Brigatinib / Lorlatinib / Ceritinib

ROS1遺伝子陽性

1次治療

ROS1-TKI単剤療法

強く推奨 1C | STARTRK-2、 TRIDENT-1、 TRUST-Ⅱなど
クリゾチニブ、 エヌトレクチニブ、 レポトレクチニブ、 タレトレクチニブのいずれかによる単剤療法が推奨される。 

Crizotinib / Entrectinib / Repotrectinib / Taletrectinib

BRAF遺伝子陽性

1次治療

Dabrafenib + Trametinib

強く推奨 1C | NCT01336634など

MET遺伝子変異陽性

1次治療

MET-TKI単剤療法

強く推奨 1C | VISION、 GEOMETRY mono-1、 GLORYなど
テポチニブ、 カプマチニブ、 グマロンチニブのいずれかによる単剤療法が推奨される。

Tepotinib / Capmatinib / Gumarontinib

RET融合遺伝子陽性

1次治療

Selpercatinib

強く推奨 1B | LIBRETTO-431試験

NTRK融合遺伝子陽性

2次治療以降

TRK-TKI単剤療法

強く推奨 1D | ALKA-372-001、 STARTRK-1、 SCOUTなど
エヌトレクチニブ、 ラロトレクチニブのいずれかによる単剤療法が推奨される。 ただし、 主にがんゲノムプロファイリング検査で検出されるため、 実施可能な施設は限られる。 

Entrectinib / Larotrectinib

KRAS G12C遺伝子陽性

2次治療以降

Sotorasib

強く推奨 1B | CodeBreaK200試験

HER2遺伝子変異陽性

2次治療以降

T-DXd (Trastuzumab deruxtecan)

強く推奨 1C | DESTINY-Lung01試験、 DESTINY-Lung02試験

Zongertinib

強く推奨 1C | Beamion LUNG-1試験

出典

日本肺癌学会『肺癌診療ガイドライン―胸膜中皮腫・胸腺腫瘍含む 2025年版』

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レジメン
ドライバー遺伝子変異/転座陽性NSCLCに対する治療方針
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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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ドライバー遺伝子変異/転座陽性NSCLCに対する治療方針

肺癌診療ガイドライン2025年版
NSCLC (遺伝子変異/転座+) > はじめに
2025年12月04日更新
本コンテンツは特定の治療法を推奨するものではありません。 個々の患者の病態や、 実際の薬剤情報やガイドラインを確認の上、 利用者の判断と責任でご利用ください。
『肺癌診療ガイドライン―胸膜中皮腫・胸腺腫瘍含む 2025年版』をもとに、 ドライバー遺伝子変異/転座陽性NSCLCの治療戦略を概説する。 リンク付与したレジメン各論では、 試験概要に加え、 開始基準、 減量基準、 適正使用ガイドへのリンクなど、 臨床で役立つ情報を掲載している。   

治療シークエンスの考え方

該当するドライバー遺伝子変異・転座の有無により、 1次治療で標的治療を選択するかが決まる。

EGFR遺伝子変異陽性

Ex19del / L858R : PS 0–1 (1次治療)

Amivantamab+Lazertinib

強く推奨 1B | MARIPOSA試験

Osimertinib+CDDP (CBDCA) / PEM

強く推奨 1B | FLAURA2試験

Osimertinib

強く推奨 1A | FLAURA試験

Erlotinib+血管新生阻害薬

弱く推奨 2A | JO25567試験、 NEJ026試験、 RELAY試験など

Ex19del / L858R : PS 2–4 (1次治療)

EGFR-TKI単剤療法

強く推奨 1C | NEJ001試験 (ゲフィチニブ)、 TORG2024/OPEN試験 (オシメルチニブ) など
PS不良例では各EGFR-TKI単剤で有効性とPS改善が示されているが、 間質性肺疾患リスクが高く、 安全性には十分な注意が必要である。

Ex18–21変異 (1次治療)

T790M・ex20ins変異を除くuncommon変異例 :

Afatinib

強く推奨 1B | ACHILLES/TORG1834試験など

Osimertinib

弱く推奨 2C | KCSG-LU15-09試験、 UNICORN試験など

EGFR-TKI未治療のT790M変異例 :

Osimertinib

弱く推奨 2D

Ex20ins (1次治療)

Amivantamab+CBDCA/PEM

強く推奨 1B | PAPILLON試験
Ex20insでは、 EGFR-TKI単剤は行わないことを強く推奨する。 

1次治療EGFR-TKI後のT790M変異陽性例

Osimertinib

強く推奨 1B | AURA3試験
OSIを1次治療で用いた場合には非該当

EGFR-TKI耐性または増悪後

Amivantamab+CBDCA/PEM

弱く推奨 2B | MARIPOSA-2試験
オシメルチニブ耐性または増悪後の2次治療

Atezolizumab+Bmab+CBDCA+PTX

弱く推奨 2B | ATTLAS試験
1次治療のEGFR-TKIに耐性または増悪後の2次治療 (オシメルチニブ未使用かつT790M変異陽性例を除く) 

ALK融合遺伝子陽性

PS 0–1 (1次治療)

Alectinib

強く推奨 1A | J-ALEX試験、 ALEX試験

Lorlatinib

強く推奨 1B | CROWN試験

Brigatinib

弱く推奨 2B | ALTA-1L試験

PS 2–4 (1次治療)

Alectinib

強く推奨 1C | LOGiK1401試験

アレクチニブ耐性・増悪後 (2次治療以降)

ALK-TKI単剤療法

弱く推奨 2C | J-ALTA試験、 ASCEND-9試験など
アレクチニブ耐性または増悪後のPS 0–2の症例では、 ALK-TKI (ブリグチニブ、 ロルラチニブ、 セリチニブ) 単剤療法が推奨

Brigatinib / Lorlatinib / Ceritinib

ROS1遺伝子陽性

1次治療

ROS1-TKI単剤療法

強く推奨 1C | STARTRK-2、 TRIDENT-1、 TRUST-Ⅱなど
クリゾチニブ、 エヌトレクチニブ、 レポトレクチニブ、 タレトレクチニブのいずれかによる単剤療法が推奨される。 

Crizotinib / Entrectinib / Repotrectinib / Taletrectinib

BRAF遺伝子陽性

1次治療

Dabrafenib + Trametinib

強く推奨 1C | NCT01336634など

MET遺伝子変異陽性

1次治療

MET-TKI単剤療法

強く推奨 1C | VISION、 GEOMETRY mono-1、 GLORYなど
テポチニブ、 カプマチニブ、 グマロンチニブのいずれかによる単剤療法が推奨される。

Tepotinib / Capmatinib / Gumarontinib

RET融合遺伝子陽性

1次治療

Selpercatinib

強く推奨 1B | LIBRETTO-431試験

NTRK融合遺伝子陽性

2次治療以降

TRK-TKI単剤療法

強く推奨 1D | ALKA-372-001、 STARTRK-1、 SCOUTなど
エヌトレクチニブ、 ラロトレクチニブのいずれかによる単剤療法が推奨される。 ただし、 主にがんゲノムプロファイリング検査で検出されるため、 実施可能な施設は限られる。 

Entrectinib / Larotrectinib

KRAS G12C遺伝子陽性

2次治療以降

Sotorasib

強く推奨 1B | CodeBreaK200試験

HER2遺伝子変異陽性

2次治療以降

T-DXd (Trastuzumab deruxtecan)

強く推奨 1C | DESTINY-Lung01試験、 DESTINY-Lung02試験

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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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