| 投与量 | コース | 投与日 |
|---|---|---|
| 400mg 1日1回 経口 (初発) | 1~ | Day 1~ |
| 500mg 1日1回 経口 (2次治療以降) | 1~ | Day 1~ |
ボシュリフ®錠 (ボスチニブ)
【1コース】28日間
【催吐性】中等度³⁾ (>400mgは中~高度⁴⁾)
【FN発症】低リスク*

ボスチニブ : 通常、 1日1回500mgを食後に経口投与。 ただし、 初発の慢性期 (CP) CMLでは1日1回400mgを食後に経口投与。
重篤な副作用がなく、 十分な血液学的効果、 細胞遺伝学的効果、 または分子遺伝学的効果が得られない場合は、 100mgずつ1日1回600mgまで増量可能。
J Clin Oncol. 2018;36(3):231-237.⁵⁾
Leukemia. 2022;36(7):1825-1833.⁶⁾
新規診断・未治療のCP-CML患者を対象とした第III相無作為化比較試験。 ボスチニブ400mg/日群268例とイマチニブ400mg/日群268例に1:1で割り付け、 主要評価項目はmITT集団 (典型的BCR-ABL1転写物を有するPh陽性例) における12ヵ月時点のMMR率とした。
【有効性】ボスチニブ群 (vs イマチニブ群)
- 12ヵ月時点MMR 47.2% (vs 36.9%)
OR 1.55 (95%CI 1.07–2.23、 p=0.02)
- 12ヵ月時点CCyR 77.2% (vs 66.4%)
OR 1.74 (95%CI 1.16–2.61、 p=0.0075)

【安全性】主な有害事象 : 全Grade (Grade≧3)
- 下痢 70.1% (7.8%)
- 悪心 35.1% (0%)
- 血小板減少 35.1% (13.8%)
- ALT上昇 30.6% (19.0%)
- AST上昇 22.8% (9.7%)
- 発疹 19.8% (0.4%)
- 疲労 19.4% (0.4%)
- 頭痛 18.7% (1.1%)
- 貧血 18.7% (3.4%)
- 嘔吐 17.9% (1.1%)
- 腹痛 17.9% (1.9%)
- リパーゼ上昇 13.4% (9.7%)
- 発熱 13.1% (0.7%)
- 関節痛 11.2% (0.7%)
- 好中球減少 11.2% (6.7%)
- 無力症 11.2% (0%)
- 食欲減退 10.1% (0.4%)
BFORE試験の主な適格基準²⁾
- 18歳以上
- 新規診断のCP-CML
- ECOG PS 0–1
- 肝機能 : AST/ALT≦2.5×ULN、 T-Bil≦2×ULN
初発のCP-CMLでは初回投与量を400mg/日、 2次治療以降では500mg/日とする。 有害事象発現時は100mgずつ減量するが、 対応は有害事象ごとに異なる。 忍容性に問題がなく、 治療効果が不十分な場合は、 100mgずつ600mg/日まで増量可能である¹⁾²⁾。
ボスチニブ²⁾ : 中等度腎機能障害 (CrCL 30~50mL/min) では、 開始用量を初発治療で1日1回300mg、 2次治療以降で1日1回400mgに減量することを考慮。 重度腎機能障害 (CrCL 30mL/min未満) では、 開始用量を初発治療で1日1回200mg、 2次治療以降で1日1回300mgに減量することを考慮。

🧑⚕️ボスチニブは、 高い分子学的効果を有する一方で、 血管系有害事象、 肺高血圧、 重篤な高血糖のリスクが比較的低い点が特徴です。 高齢者、 動脈硬化リスクが高い患者、 心血管イベントの既往がある患者では、 優先度の高い選択肢となります。 一方で、 下痢や肝機能障害は比較的高頻度にみられます。 下痢は投与初期に出現することが多く、 多くは軽度~中等度で、 適切に対応すれば継続可能です。 そのため、 事前説明に加え、 早期の止痢薬使用、 脱水予防のための水分摂取、 持続する場合の一時休薬や減量といった介入が重要です。
ボスチニブは、 AblおよびSrcチロシンキナーゼ活性を阻害することで、 BCR-ABL融合遺伝子陽性腫瘍の増殖を抑制すると考えられる¹⁾。
肝機能障害 : 投与開始後最初の2ヵ月間は2週間ごと、 3ヵ月目は1回、 その後は患者の状態に応じて肝機能検査を行い観察する。
骨髄抑制 : 投与開始前および投与開始後最初の1ヵ月間は1週間ごと、 その後は1ヵ月ごとに血液検査を行い観察する。
体液貯留 : 体重を定期的に測定し観察する。 急激な体重増加、 呼吸困難などの異常時は投与中止とし、 利尿薬投与などの適切な処置を行う。
腎機能低下 : 経時的に腎機能が低下することがあるため、 投与開始前および投与中は腎機能検査を行う。
心障害 : 心電図検査や心機能検査を行い観察する。
本剤はQT/QTc間隔を延長する可能性があるため、 投与中は定期的に心電図および電解質検査を行う。 QTcが480msec以上、 またはベースラインから60msec以上延長した場合は、 循環器専門医に相談のうえ休薬し、 QTcが正常化した場合は減量して投与を再開する。 QTc延長が改善しない場合は投与中止とし、 別治療を考慮する²⁾。
感染症・出血 : 定期的に血液検査を実施し観察する。
HBV再活性化 : 投与に先立って肝炎ウイルス感染の有無を確認し、 投与前に適切な処置を行う。
腫瘍崩壊症候群 : 血清電解質濃度および腎機能検査を行い観察する。
運転・機械操作 : 浮動性めまい、 疲労、 視力障害などがあらわれることがあるため、 危険を伴う機械の操作には従事させないよう注意する。
1) ファイザー株式会社. ボシュリフ®錠100mg 電子添文. 2024年12月改訂 第2版.
2) ファイザー株式会社. ボシュリフ®錠100mg 適正使用ガイド. 2025年6月作成.
3) 日本癌治療学会. 制吐薬適正使用ガイドライン. 2023年10月改訂 第3版. 金原出版.
4) NCCN Clinical Practice Guidelines in Oncology (NCCN Guidelines®): Antiemesis. Version 1.2026.
5) J Clin Oncol. 2018;36(3):231-237.
6) Leukemia. 2022;36(7):1825-1833.
最終更新 : 2026年4月27日
執筆 : HOKUTO編集部 がん専門・指導薬剤師
監修医師 : 東海大学血液腫瘍内科 扇屋大輔
| 投与量 | コース | 投与日 |
|---|---|---|
| 400mg 1日1回 経口 (初発) | 1~ | Day 1~ |
| 500mg 1日1回 経口 (2次治療以降) | 1~ | Day 1~ |
ボシュリフ®錠 (ボスチニブ)
【1コース】28日間
【催吐性】中等度³⁾ (>400mgは中~高度⁴⁾)
【FN発症】低リスク*

ボスチニブ : 通常、 1日1回500mgを食後に経口投与。 ただし、 初発の慢性期 (CP) CMLでは1日1回400mgを食後に経口投与。
重篤な副作用がなく、 十分な血液学的効果、 細胞遺伝学的効果、 または分子遺伝学的効果が得られない場合は、 100mgずつ1日1回600mgまで増量可能。
J Clin Oncol. 2018;36(3):231-237.⁵⁾
Leukemia. 2022;36(7):1825-1833.⁶⁾
新規診断・未治療のCP-CML患者を対象とした第III相無作為化比較試験。 ボスチニブ400mg/日群268例とイマチニブ400mg/日群268例に1:1で割り付け、 主要評価項目はmITT集団 (典型的BCR-ABL1転写物を有するPh陽性例) における12ヵ月時点のMMR率とした。
【有効性】ボスチニブ群 (vs イマチニブ群)
- 12ヵ月時点MMR 47.2% (vs 36.9%)
OR 1.55 (95%CI 1.07–2.23、 p=0.02)
- 12ヵ月時点CCyR 77.2% (vs 66.4%)
OR 1.74 (95%CI 1.16–2.61、 p=0.0075)

【安全性】主な有害事象 : 全Grade (Grade≧3)
- 下痢 70.1% (7.8%)
- 悪心 35.1% (0%)
- 血小板減少 35.1% (13.8%)
- ALT上昇 30.6% (19.0%)
- AST上昇 22.8% (9.7%)
- 発疹 19.8% (0.4%)
- 疲労 19.4% (0.4%)
- 頭痛 18.7% (1.1%)
- 貧血 18.7% (3.4%)
- 嘔吐 17.9% (1.1%)
- 腹痛 17.9% (1.9%)
- リパーゼ上昇 13.4% (9.7%)
- 発熱 13.1% (0.7%)
- 関節痛 11.2% (0.7%)
- 好中球減少 11.2% (6.7%)
- 無力症 11.2% (0%)
- 食欲減退 10.1% (0.4%)
BFORE試験の主な適格基準²⁾
- 18歳以上
- 新規診断のCP-CML
- ECOG PS 0–1
- 肝機能 : AST/ALT≦2.5×ULN、 T-Bil≦2×ULN
初発のCP-CMLでは初回投与量を400mg/日、 2次治療以降では500mg/日とする。 有害事象発現時は100mgずつ減量するが、 対応は有害事象ごとに異なる。 忍容性に問題がなく、 治療効果が不十分な場合は、 100mgずつ600mg/日まで増量可能である¹⁾²⁾。
ボスチニブ²⁾ : 中等度腎機能障害 (CrCL 30~50mL/min) では、 開始用量を初発治療で1日1回300mg、 2次治療以降で1日1回400mgに減量することを考慮。 重度腎機能障害 (CrCL 30mL/min未満) では、 開始用量を初発治療で1日1回200mg、 2次治療以降で1日1回300mgに減量することを考慮。

🧑⚕️ボスチニブは、 高い分子学的効果を有する一方で、 血管系有害事象、 肺高血圧、 重篤な高血糖のリスクが比較的低い点が特徴です。 高齢者、 動脈硬化リスクが高い患者、 心血管イベントの既往がある患者では、 優先度の高い選択肢となります。 一方で、 下痢や肝機能障害は比較的高頻度にみられます。 下痢は投与初期に出現することが多く、 多くは軽度~中等度で、 適切に対応すれば継続可能です。 そのため、 事前説明に加え、 早期の止痢薬使用、 脱水予防のための水分摂取、 持続する場合の一時休薬や減量といった介入が重要です。
ボスチニブは、 AblおよびSrcチロシンキナーゼ活性を阻害することで、 BCR-ABL融合遺伝子陽性腫瘍の増殖を抑制すると考えられる¹⁾。
肝機能障害 : 投与開始後最初の2ヵ月間は2週間ごと、 3ヵ月目は1回、 その後は患者の状態に応じて肝機能検査を行い観察する。
骨髄抑制 : 投与開始前および投与開始後最初の1ヵ月間は1週間ごと、 その後は1ヵ月ごとに血液検査を行い観察する。
体液貯留 : 体重を定期的に測定し観察する。 急激な体重増加、 呼吸困難などの異常時は投与中止とし、 利尿薬投与などの適切な処置を行う。
腎機能低下 : 経時的に腎機能が低下することがあるため、 投与開始前および投与中は腎機能検査を行う。
心障害 : 心電図検査や心機能検査を行い観察する。
本剤はQT/QTc間隔を延長する可能性があるため、 投与中は定期的に心電図および電解質検査を行う。 QTcが480msec以上、 またはベースラインから60msec以上延長した場合は、 循環器専門医に相談のうえ休薬し、 QTcが正常化した場合は減量して投与を再開する。 QTc延長が改善しない場合は投与中止とし、 別治療を考慮する²⁾。
感染症・出血 : 定期的に血液検査を実施し観察する。
HBV再活性化 : 投与に先立って肝炎ウイルス感染の有無を確認し、 投与前に適切な処置を行う。
腫瘍崩壊症候群 : 血清電解質濃度および腎機能検査を行い観察する。
運転・機械操作 : 浮動性めまい、 疲労、 視力障害などがあらわれることがあるため、 危険を伴う機械の操作には従事させないよう注意する。
1) ファイザー株式会社. ボシュリフ®錠100mg 電子添文. 2024年12月改訂 第2版.
2) ファイザー株式会社. ボシュリフ®錠100mg 適正使用ガイド. 2025年6月作成.
3) 日本癌治療学会. 制吐薬適正使用ガイドライン. 2023年10月改訂 第3版. 金原出版.
4) NCCN Clinical Practice Guidelines in Oncology (NCCN Guidelines®): Antiemesis. Version 1.2026.
5) J Clin Oncol. 2018;36(3):231-237.
6) Leukemia. 2022;36(7):1825-1833.
最終更新 : 2026年4月27日
執筆 : HOKUTO編集部 がん専門・指導薬剤師
監修医師 : 東海大学血液腫瘍内科 扇屋大輔
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
がん薬物療法における治療計画をまとめたものです。
主要論文や適正使用ガイドをもとにした用量調整プロトコール、 有害事象対応をご紹介します。
なお、 本ツールは医師向けの教育用資料であり、 実臨床での使用は想定しておりません。 最新の添付文書やガイドラインを必ずご確認下さい。
また、 一般の方への情報提供ではないことを予めご了承ください。