【1コース】連日内服投与
【催吐性】 最小度催吐性
【FN発症】低リスク
EGFR遺伝子変異陽性NSCLCの1次治療として、オシメルチニブと標準治療であるゲフィチニブまたはエルロチニブの有効性を比較した国際第Ⅲ相試験 (オシメルチニブ群 279例 vs 標準治療群 277例)
【有効性】オシメルチニブ群
- ORR : 80%
- mPFS : 18.9ヵ月
- mOS : 38.6ヵ月
【安全性】主な有害事象 (括弧内はGrade3~4)
- すべての有害事象 98% (32%)
- 皮疹またはざ瘡様皮疹 58% (1%)
- 下痢 58% (2%)
- 皮膚乾燥 36% (2%)
- 爪囲炎 35% (<1%)
- 口内炎 29% (<1%)
- 食欲不振 20% (3%)
- 掻痒症 17% (<1%)
- 咳嗽 10% (0%)
- 便秘 15% (0%)
- 悪心 14% (0%)
- 疲労 14% (1%)
- 呼吸困難 13% (<1%)
- 貧血12% (1%)
- 頭痛 12% (<1%)
- 嘔吐 11% (0%)
- 上気道感染 10% (0%)
- 発熱 10% (0%)
- QT延長 10% (3%)
EGFR-TKI耐性後 T790M変異陽性となった進行NSCLC患者を対象に、 オシメルチニブとプラチナ製剤併用療法 (CDDP/CBDCA+PEM) を比較した国際第Ⅲ相試験 (オシメルチニブ群 279例 vs プラチナ製剤併用群 140例)
【有効性】オシメルチニブ群
- ORR : 71.0%
- mPFS : 10.1ヵ月
- mOS : 22.7ヵ月
【安全性】主な有害事象 (括弧内はGrade3~4)
- 下痢 41% (1%)
- 皮疹 34% (1%)
- 皮膚乾燥 23% (0%)
- 爪囲炎 22% (0%)
- 悪心 16% (1%)
- 食欲不振 18% (1%)
- 便秘 14% (0%)
- 貧血 8% (1%)
投与開始前に、 間質性肺炎、 肝機能障害、 QT延長がないことを確認する。
・間質性肺疾患 ・QT間隔延長 ・肝障害
・血液毒性 ・中毒性表皮壊死融解症
・皮膚粘膜眼症候群 ・多形紅斑
・うっ血性心不全 ・左室駆出率低下など
副作用発現時には、 必要に応じて本剤の投与を中止するなど適切な処置を行う必要がある。
1次治療としての推奨だけでなく、 AURA3試験より「他のEGFR-TKI使用後に、T790M耐性遺伝子変異が出現したNSCLC*」 にも有効性が示されている。 また、 2022年8月にはADAURA試験より「術後補助化学療法」、2024年6月にはFLAURA2試験より「化学療法との併用」も可能になった。
日本肺癌学会の各種手引きやHOKUTO編集部のまとめコンテンツを参照すること。
日本人の薬剤性肺障害の発現割合は全集団より高い傾向が見られた。 また、 ICI投与歴がある場合、 薬剤性肺障害の発現率が高いことや一過性無症候性肺陰影 (TAPO)が報告されている。
単剤療法は、 EGFR遺伝子変異陽性でPS 0-1の1次治療として「強く推奨」されている。 また、 エクソン18-21遺伝子変異や未治療T790M変異陽性例に「弱く」、 1次治療以降耐性または増悪後T790M変異陽性に対し「強く推奨」 されている。
▼1次治療 PS 0-1
Osimertinib単剤 [強く推奨 1A]
▼エクソン18-21変異
Osimertinib単剤 [弱く推奨 2C]
▼EGFR-TKI未治療のT790M変異
Osimertinib単剤 [弱く推奨 2D]
▼EGFR-TKI耐性/増悪後のT790M変異陽性
Osimertinib単剤 [強く推奨 1B]
1) アストラゼネカ株式会社. タグリッソ®電子添文 (2024年6月改訂 第6版) [最終閲覧 : 2025/1/3]
2) アストラゼネカ株式会社. タグリッソ®適正使用ガイド (2024年7月作成) [最終閲覧 : 2025/1/3]
9) 日本肺癌学会. 肺癌診療ガイドライン-悪性胸膜中皮腫・ 胸腺腫瘍含む-2024年版
最終更新日 : 2025年1月3日
監修・作図 : HOKUTO編集部専門医
【1コース】連日内服投与
【催吐性】 最小度催吐性
【FN発症】低リスク
EGFR遺伝子変異陽性NSCLCの1次治療として、オシメルチニブと標準治療であるゲフィチニブまたはエルロチニブの有効性を比較した国際第Ⅲ相試験 (オシメルチニブ群 279例 vs 標準治療群 277例)
【有効性】オシメルチニブ群
- ORR : 80%
- mPFS : 18.9ヵ月
- mOS : 38.6ヵ月
【安全性】主な有害事象 (括弧内はGrade3~4)
- すべての有害事象 98% (32%)
- 皮疹またはざ瘡様皮疹 58% (1%)
- 下痢 58% (2%)
- 皮膚乾燥 36% (2%)
- 爪囲炎 35% (<1%)
- 口内炎 29% (<1%)
- 食欲不振 20% (3%)
- 掻痒症 17% (<1%)
- 咳嗽 10% (0%)
- 便秘 15% (0%)
- 悪心 14% (0%)
- 疲労 14% (1%)
- 呼吸困難 13% (<1%)
- 貧血12% (1%)
- 頭痛 12% (<1%)
- 嘔吐 11% (0%)
- 上気道感染 10% (0%)
- 発熱 10% (0%)
- QT延長 10% (3%)
EGFR-TKI耐性後 T790M変異陽性となった進行NSCLC患者を対象に、 オシメルチニブとプラチナ製剤併用療法 (CDDP/CBDCA+PEM) を比較した国際第Ⅲ相試験 (オシメルチニブ群 279例 vs プラチナ製剤併用群 140例)
【有効性】オシメルチニブ群
- ORR : 71.0%
- mPFS : 10.1ヵ月
- mOS : 22.7ヵ月
【安全性】主な有害事象 (括弧内はGrade3~4)
- 下痢 41% (1%)
- 皮疹 34% (1%)
- 皮膚乾燥 23% (0%)
- 爪囲炎 22% (0%)
- 悪心 16% (1%)
- 食欲不振 18% (1%)
- 便秘 14% (0%)
- 貧血 8% (1%)
投与開始前に、 間質性肺炎、 肝機能障害、 QT延長がないことを確認する。
・間質性肺疾患 ・QT間隔延長 ・肝障害
・血液毒性 ・中毒性表皮壊死融解症
・皮膚粘膜眼症候群 ・多形紅斑
・うっ血性心不全 ・左室駆出率低下など
副作用発現時には、 必要に応じて本剤の投与を中止するなど適切な処置を行う必要がある。
1次治療としての推奨だけでなく、 AURA3試験より「他のEGFR-TKI使用後に、T790M耐性遺伝子変異が出現したNSCLC*」 にも有効性が示されている。 また、 2022年8月にはADAURA試験より「術後補助化学療法」、2024年6月にはFLAURA2試験より「化学療法との併用」も可能になった。
日本肺癌学会の各種手引きやHOKUTO編集部のまとめコンテンツを参照すること。
日本人の薬剤性肺障害の発現割合は全集団より高い傾向が見られた。 また、 ICI投与歴がある場合、 薬剤性肺障害の発現率が高いことや一過性無症候性肺陰影 (TAPO)が報告されている。
単剤療法は、 EGFR遺伝子変異陽性でPS 0-1の1次治療として「強く推奨」されている。 また、 エクソン18-21遺伝子変異や未治療T790M変異陽性例に「弱く」、 1次治療以降耐性または増悪後T790M変異陽性に対し「強く推奨」 されている。
▼1次治療 PS 0-1
Osimertinib単剤 [強く推奨 1A]
▼エクソン18-21変異
Osimertinib単剤 [弱く推奨 2C]
▼EGFR-TKI未治療のT790M変異
Osimertinib単剤 [弱く推奨 2D]
▼EGFR-TKI耐性/増悪後のT790M変異陽性
Osimertinib単剤 [強く推奨 1B]
1) アストラゼネカ株式会社. タグリッソ®電子添文 (2024年6月改訂 第6版) [最終閲覧 : 2025/1/3]
2) アストラゼネカ株式会社. タグリッソ®適正使用ガイド (2024年7月作成) [最終閲覧 : 2025/1/3]
9) 日本肺癌学会. 肺癌診療ガイドライン-悪性胸膜中皮腫・ 胸腺腫瘍含む-2024年版
最終更新日 : 2025年1月3日
監修・作図 : HOKUTO編集部専門医
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
がん薬物療法における治療計画をまとめたものです。
主要論文や適正使用ガイドをもとにした用量調整プロトコール、 有害事象対応をご紹介します。
なお、 本ツールは医師向けの教育用資料であり、 実臨床での使用は想定しておりません。 最新の添付文書やガイドラインを必ずご確認下さい。
また、 一般の方への情報提供ではないことを予めご了承ください。