概要
監修医師
本コンテンツは特定の治療法を推奨するものではございません. 個々の患者の病態や、 実際の薬剤情報やガイドラインを確認の上、 利用者の判断と責任でご利用ください.

薬剤情報

- タフィンラー® (添付文書/適正使用ガイド*¹⁾)

BRAF阻害薬 ダブラフェニブ

- メキニスト® (添付文書/適正使用ガイド*²⁾)

MEK阻害薬  トラメチニブ
*ノバルティス ファーマ株式会社の外部サイトへ遷移します

投与スケジュール

【1コース】連日内服投与
【催吐性】 軽度催吐性 
タフィンラー®、メキニスト®電子添文 BRAF遺伝子変異を有する切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌より引用

KeyData|臨床試験結果

以下の試験報告がある。 ただし、 これらの臨床試験に登録された日本人症例は限られている。

📊 E2201試験 [海外]

BRAF遺伝子V600E変異陽性Ⅳ期NSCLC患者を対象とした国際共同第Ⅱ相臨床試験

既治療57例 (日本人1例) の有効性結果⁴⁾⁶⁾

- ORR : 66.7% (主要評価項目)

- mPFS : 9.7ヵ月

- mOS : 18.2ヵ月

- 5年生存率 : 19%

未治療例 36例 (日本人なし)の有効性結果⁵⁾⁶⁾

- ORR : 64% (主要評価項目)

- mPFS : 10.9ヵ月

- mOS : 17.3ヵ月

- 5年生存率 : 22%

各プロトコル

開始基準¹⁾²⁾

BRAF V600E変異陽性でIV期NSCLCのうち、ECOG PS 0~2で、十分な臓器機能を有する患者

その他の詳細な開始・除外基準は適正使用ガイドを参照すること

休薬・減量・中止基準¹⁾²⁾

有棘細胞癌 (皮膚扁平上皮癌) 又は新たな原発性悪性黒色腫の発現時には、 外科的切除等の適切な処置を行った上で、 休薬、 減量なく治療を継続できる。

減量の目安¹⁾²⁾

レジメンの特徴と注意点

本薬剤の用法と管理について

食後に本剤を投与した場合、 Cmax及びAUCが低下するとの報告がある。 食事の影響を避けるため、 食事の1時間前から食後2時間までの間の服用は避けること。 また、 メキニスト®は遮光し、 25°C以下で保存すること。

発熱は1~3週間のうちに約半数で認める

- 感染の除外、 休薬、 解熱剤で管理

 イブプロフェン、アセトアミノフェン等

- コントロール不良なら、ステロイドを検討

- 再開時には解熱剤の予防投与を検討

なお、 上記のとおり発熱しても内服継続としていたが、最近は無理せず休薬をする流れである (適正使用ガイドライン)

2次性の皮膚扁平上皮癌の報告あり

- E2201試験 : 2.2% (≧Grade3 1.1%)

 発症報告は有棘細胞癌のみ⁴⁻⁶⁾

- 開始前及び投与中に皮膚状態を確認

外科的切除等の適切な処置を行った上で、 休薬、 減量なく治療を継続できる。

肺癌診療ガイドライン2023の推奨³⁾

BRAF遺伝子V600E変異陽性にダブラフェニブ+トラメチニブは勧められるか?

ダブラフェニブ+トラメチニブ併用療法を行うよう「推奨」する (推奨:1、エビデンス:C)
肺癌診療ガイドライン2023年版より引用

出典

  1. ノバルティス ファーマ株式会社 「タフィンラー®︎適正使用ガイド2024年4月改訂」 [最終閲覧 2024/8/19]
  2. ノバルティス ファーマ株式会社 「メキニスト®︎適正使用ガイド 2024年4月改訂」 [最終閲覧 2024/8/19]
  3. 日本肺癌学会. 肺癌診療ガイドライン-悪性胸膜中皮腫・ 胸腺腫瘍含む-2023年版
  4. Dabrafenib plus trametinib in patients with previously treated BRAF(V600E)-mutant metastatic non-small cell lung cancer: an open-label, multicentre phase 2 trial. Lancet Oncol. 2016 Jul;17(7):984-993. PMID: 27283860
  5. Dabrafenib plus trametinib in patients with previously untreated BRAF V600E-mutant metastatic non-small-cell lung cancer: an open-label, phase 2 trial. Lancet Oncol. 2017 Oct;18(10):1307-1316. PMID: 28919011
  6. Phase 2 Study of Dabrafenib Plus Trametinib in Patients With BRAF V600E-Mutant Metastatic NSCLC: Updated 5-Year Survival Rates and Genomic Analysis. J Thorac Oncol. 2022 Jan;17(1):103-115. PMID: 34455067
最終更新日 : 2024年8月19日
監修:HOKUTO編集部医師監修

レジメン
Dabrafenib + Trametinib
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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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Dabrafenib + Trametinib
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2024年08月19日更新
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薬剤情報

- タフィンラー® (添付文書/適正使用ガイド*¹⁾)

BRAF阻害薬 ダブラフェニブ

- メキニスト® (添付文書/適正使用ガイド*²⁾)

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投与スケジュール

【1コース】連日内服投与
【催吐性】 軽度催吐性 
タフィンラー®、メキニスト®電子添文 BRAF遺伝子変異を有する切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌より引用

KeyData|臨床試験結果

以下の試験報告がある。 ただし、 これらの臨床試験に登録された日本人症例は限られている。

📊 E2201試験 [海外]

BRAF遺伝子V600E変異陽性Ⅳ期NSCLC患者を対象とした国際共同第Ⅱ相臨床試験

既治療57例 (日本人1例) の有効性結果⁴⁾⁶⁾

- ORR : 66.7% (主要評価項目)

- mPFS : 9.7ヵ月

- mOS : 18.2ヵ月

- 5年生存率 : 19%

未治療例 36例 (日本人なし)の有効性結果⁵⁾⁶⁾

- ORR : 64% (主要評価項目)

- mPFS : 10.9ヵ月

- mOS : 17.3ヵ月

- 5年生存率 : 22%

各プロトコル

開始基準¹⁾²⁾

BRAF V600E変異陽性でIV期NSCLCのうち、ECOG PS 0~2で、十分な臓器機能を有する患者

その他の詳細な開始・除外基準は適正使用ガイドを参照すること

休薬・減量・中止基準¹⁾²⁾

有棘細胞癌 (皮膚扁平上皮癌) 又は新たな原発性悪性黒色腫の発現時には、 外科的切除等の適切な処置を行った上で、 休薬、 減量なく治療を継続できる。

減量の目安¹⁾²⁾

レジメンの特徴と注意点

本薬剤の用法と管理について

食後に本剤を投与した場合、 Cmax及びAUCが低下するとの報告がある。 食事の影響を避けるため、 食事の1時間前から食後2時間までの間の服用は避けること。 また、 メキニスト®は遮光し、 25°C以下で保存すること。

発熱は1~3週間のうちに約半数で認める

- 感染の除外、 休薬、 解熱剤で管理

 イブプロフェン、アセトアミノフェン等

- コントロール不良なら、ステロイドを検討

- 再開時には解熱剤の予防投与を検討

なお、 上記のとおり発熱しても内服継続としていたが、最近は無理せず休薬をする流れである (適正使用ガイドライン)

2次性の皮膚扁平上皮癌の報告あり

- E2201試験 : 2.2% (≧Grade3 1.1%)

 発症報告は有棘細胞癌のみ⁴⁻⁶⁾

- 開始前及び投与中に皮膚状態を確認

外科的切除等の適切な処置を行った上で、 休薬、 減量なく治療を継続できる。

肺癌診療ガイドライン2023の推奨³⁾

BRAF遺伝子V600E変異陽性にダブラフェニブ+トラメチニブは勧められるか?

ダブラフェニブ+トラメチニブ併用療法を行うよう「推奨」する (推奨:1、エビデンス:C)
肺癌診療ガイドライン2023年版より引用

出典

  1. ノバルティス ファーマ株式会社 「タフィンラー®︎適正使用ガイド2024年4月改訂」 [最終閲覧 2024/8/19]
  2. ノバルティス ファーマ株式会社 「メキニスト®︎適正使用ガイド 2024年4月改訂」 [最終閲覧 2024/8/19]
  3. 日本肺癌学会. 肺癌診療ガイドライン-悪性胸膜中皮腫・ 胸腺腫瘍含む-2023年版
  4. Dabrafenib plus trametinib in patients with previously treated BRAF(V600E)-mutant metastatic non-small cell lung cancer: an open-label, multicentre phase 2 trial. Lancet Oncol. 2016 Jul;17(7):984-993. PMID: 27283860
  5. Dabrafenib plus trametinib in patients with previously untreated BRAF V600E-mutant metastatic non-small-cell lung cancer: an open-label, phase 2 trial. Lancet Oncol. 2017 Oct;18(10):1307-1316. PMID: 28919011
  6. Phase 2 Study of Dabrafenib Plus Trametinib in Patients With BRAF V600E-Mutant Metastatic NSCLC: Updated 5-Year Survival Rates and Genomic Analysis. J Thorac Oncol. 2022 Jan;17(1):103-115. PMID: 34455067
最終更新日 : 2024年8月19日
監修:HOKUTO編集部医師監修

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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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