GLOW試験⁶⁾のプロトコル (8サイクル継続)
ゾルベツキシマブ電子添文の投与速度基準
カペシタビン電子添文³⁾の用法用量
ゾルベツキシマブ電子添文¹⁾の前投薬記載
悪心、 嘔吐が高頻度にあらわれるので、 本剤投与前に制吐剤の予防投与を検討すること。
NK₁受容体拮抗薬+5-HT₃受容体拮抗薬+コルチコステロイド (+抗ヒスタミン薬)
糖尿病合併なしなら前日からのオランザピン 5mg投与も選択肢となりうる
GLOW試験⁶⁾のプロトコル
ゾルベツキシマブ電子添文¹⁾の中断・中止基準
本レジメンの使用対象はHER2陰性かつCLDN18陽性に限定される。 肝転移・腹膜播種などの進行が早く、 病理検査結果を待てない症例はCAPOX/FOLFOXなどBackbone chemotherapyだけ開始して、 後に抗HER2薬・ICI・抗CLDN18.2薬を併用するのも治療戦略の一つとなる⁶⁾。
化学療法単独と比較して、 ゾルベツキシマブ併用による奏効割合の上乗せがないため、 投与対象の状況 (CPS、 コンバージョンを狙えるかどうか) を考慮して、 他の薬剤 (ICI等) との比較検討を行う。
悪心・嘔吐はゾルベツキシマブ投与中に発生する急性期のものと、 CAPOX/FOLFOXによる急性期・遅発期・超遅発期のものがある。 胃癌自体で経口摂取量低下している場合においては遅発期・超遅発期の悪心・嘔吐リスク増大を考慮した場合、 NK1受容体拮抗薬はホスネツピタントが考慮される。
投与中の悪心・嘔吐、 特に突発的に嘔吐する症例もいるので、 スタッフに事前に嘔吐時対応の事前教育と指示が必要である。
SPOTLIGHT試験では12コース⁷⁾、 GLOW試験で8コースのオキサリプラチン投与が規定されていた⁶⁾。 しかし2次治療におけるPTX+RAMへのシークエンスを考慮すると、 リアルワールドでは化学療法誘発性末梢神経障害を回避するために前者は8コース、 後者は6コース程度の計画中止も選択肢となりうる。
ゾルベツキシマブ初回投与における悪心・嘔吐・腹痛制御が、 その後の治療継続性に影響する。 患者さんにとって初めての抗癌薬投与であることから、 2回目以降に予測性悪心・嘔吐を出現しないよう配慮した投与が必要である。
薬剤の安定性の観点から、 ゾルベツキシマブは開始6時間以内での投与終了が必要である。 しかしながら、 初回投与時は最大6時間かけてでも悪心、 嘔吐が軽度に収まる投与速度で終了すべきである。 オキサリプラチンの投与もあわせ長時間投与となるため、 初回は入院で導入すべきである。
例外として胃全摘の症例では投与中の悪心・嘔吐が少ないとされており、 患者背景も考慮する。
最終更新日 : 2024年7月18日
監修医師 : 神奈川県立がんセンター消化器内科部長 町田望先生
GLOW試験⁶⁾のプロトコル (8サイクル継続)
ゾルベツキシマブ電子添文の投与速度基準
カペシタビン電子添文³⁾の用法用量
ゾルベツキシマブ電子添文¹⁾の前投薬記載
悪心、 嘔吐が高頻度にあらわれるので、 本剤投与前に制吐剤の予防投与を検討すること。
NK₁受容体拮抗薬+5-HT₃受容体拮抗薬+コルチコステロイド (+抗ヒスタミン薬)
糖尿病合併なしなら前日からのオランザピン 5mg投与も選択肢となりうる
GLOW試験⁶⁾のプロトコル
ゾルベツキシマブ電子添文¹⁾の中断・中止基準
本レジメンの使用対象はHER2陰性かつCLDN18陽性に限定される。 肝転移・腹膜播種などの進行が早く、 病理検査結果を待てない症例はCAPOX/FOLFOXなどBackbone chemotherapyだけ開始して、 後に抗HER2薬・ICI・抗CLDN18.2薬を併用するのも治療戦略の一つとなる⁶⁾。
化学療法単独と比較して、 ゾルベツキシマブ併用による奏効割合の上乗せがないため、 投与対象の状況 (CPS、 コンバージョンを狙えるかどうか) を考慮して、 他の薬剤 (ICI等) との比較検討を行う。
悪心・嘔吐はゾルベツキシマブ投与中に発生する急性期のものと、 CAPOX/FOLFOXによる急性期・遅発期・超遅発期のものがある。 胃癌自体で経口摂取量低下している場合においては遅発期・超遅発期の悪心・嘔吐リスク増大を考慮した場合、 NK1受容体拮抗薬はホスネツピタントが考慮される。
投与中の悪心・嘔吐、 特に突発的に嘔吐する症例もいるので、 スタッフに事前に嘔吐時対応の事前教育と指示が必要である。
SPOTLIGHT試験では12コース⁷⁾、 GLOW試験で8コースのオキサリプラチン投与が規定されていた⁶⁾。 しかし2次治療におけるPTX+RAMへのシークエンスを考慮すると、 リアルワールドでは化学療法誘発性末梢神経障害を回避するために前者は8コース、 後者は6コース程度の計画中止も選択肢となりうる。
ゾルベツキシマブ初回投与における悪心・嘔吐・腹痛制御が、 その後の治療継続性に影響する。 患者さんにとって初めての抗癌薬投与であることから、 2回目以降に予測性悪心・嘔吐を出現しないよう配慮した投与が必要である。
薬剤の安定性の観点から、 ゾルベツキシマブは開始6時間以内での投与終了が必要である。 しかしながら、 初回投与時は最大6時間かけてでも悪心、 嘔吐が軽度に収まる投与速度で終了すべきである。 オキサリプラチンの投与もあわせ長時間投与となるため、 初回は入院で導入すべきである。
例外として胃全摘の症例では投与中の悪心・嘔吐が少ないとされており、 患者背景も考慮する。
最終更新日 : 2024年7月18日
監修医師 : 神奈川県立がんセンター消化器内科部長 町田望先生
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
がん薬物療法における治療計画をまとめたものです。
主要論文や適正使用ガイドをもとにした用量調整プロトコール、 有害事象対応をご紹介します。
なお、 本ツールは医師向けの教育用資料であり、 実臨床での使用は想定しておりません。 最新の添付文書やガイドラインを必ずご確認下さい。
また、 一般の方への情報提供ではないことを予めご了承ください。