治療スケジュール
概要
監修医師

GEM:Gemcitabine(ジェムザール®)

投与量コース投与日
1,000mg/m² 点滴1~Day1,8

CBDCA:Carboplatin(パラプラチン®)

投与量コース投与日
AUC 4 点滴1~Day1

その他

1コース21日間。
レジメン
GC (GEM + CBDCA)
本コンテンツは特定の治療法を推奨するものではありません。 個々の患者の病態や、 実際の薬剤情報やガイドラインを確認の上、 利用者の判断と責任でご利用ください。

薬剤情報

【催吐性】 中等度催吐性
*日本イーライリリーの外部サイトへ遷移します

用法用量

AGO-OVAR、 NCIC CTG、 EORTC GCG共同の第Ⅲ相試験⁴⁾プロトコル

6サイクル継続 (最大10サイクルまで)

J Clin Oncol. 2006 Oct 10;24(29):4699-707⁴⁾より作図
電子添文の用法および用量
GEM : 1回1000mg/m²を30分かけて点滴静注し、 週1回投与を3週連続し、 4週目は休薬
ジェムザール®電子添文 (2021年8月改訂 第1版)¹⁾より引用
カルボプラチン : 1日1回300~400mg/m²を投与し、 少なくとも4週間休薬
パラプラチン®電子添文 (2023年5月改訂 第3版)³⁾より引用

前投薬・投与スケジュール例

前投薬

- DEX 9.9mg+生食 100ml

- NK₁阻害剤+5HT₃拮抗剤+生食 50ml (30分)

- GEM 1000mg/m²+5%ブ糖液 250mL (day1, 8、 30分)

- CBDCA AUC4+生食 250mL (day1、 30-60分)

日本医科大学 武蔵小杉病院 腫瘍内科教授 勝俣 範之先生提供

投与開始基準

AGO-OVAR、 NCIC CTG、 EORTC GCG共同の第Ⅲ相試験⁴⁾プロトコル

J Clin Oncol. 2006 Oct 10;24(29):4699-707⁴⁾より作図

KeyData|臨床試験結果

AGO-OVAR、 NCIC CTG、 EORTC GCG共同の第Ⅲ相試験⁴⁾

対象: プラチナに感受性のある再発卵巣癌患者356例
方法: GC群 vs CBDCA単剤群

【有効性】GC群

  • ORR 47.2%
  • mPFS 8.6ヵ月
  • mOS 18.0ヵ月

【安全性】主な有害事象 (カッコ内 Grade3~4)

  • 好中球数減少 90.9% (70.3%)
  • 貧血 87.4% (27.4%)
  • 血小板数減少 78.9% (34.9%)
  • 発熱性好中球減少症 1.1% (1.1%)
  • 脱毛症 49.1% (0%)
  • 嘔吐 42.3% (2.9%)
  • 倦怠感 38.9% (2.3%)
  • 下痢 14.9% (1.7%)
J Clin Oncol. 2006 Oct 10;24(29):4699-707⁴⁾より引用

エキスパートによるワンポイント

GC療法の概要と利点

GC (CBDCA+GEM) 療法は、 再発プラチナ感受性卵巣がんに対して、 TC療法と並んで治療オプションの一つと思います。 TC療法と直接比較した臨床試験はありませんが、 GC療法の利点としては、 脱毛が少ないこと、 末梢神経障害が少ない点になります。 ただ、 好中球減少や血小板減少は多いので注意が必要です。 初回治療でTC療法を受けていて、 末梢神経障害がかなり残っている患者さんには、 よい適応と思われます。

監修 : 日本医科大学 武蔵小杉病院 腫瘍内科教授 勝俣 範之先生

出典

  1. 日本イーライリリー. ジェムザール®電子添文 (2021年8月改訂 第1版) [最終閲覧 : 2024/04/12]
  2. 日本イーライリリー. ジェムザール®適正使用ガイド (2021年10月作成) [最終閲覧 : 2024/04/12]
  3. クリニジェン株式会社. パラプラチン®電子添文 (2023年5月改訂 第3版) [最終閲覧 : 2024/04/12]
  4. Gemcitabine plus carboplatin compared with carboplatin in patients with platinum-sensitive recurrent ovarian cancer: an intergroup trial of the AGO-OVAR, the NCIC CTG, and the EORTC GCG. J Clin Oncol. 2006 Oct 10;24(29):4699-707. PMID: 16966687
最終更新日 : 2024年7月22日
監修医師 : 日本医科大学 武蔵小杉病院 腫瘍内科教授 勝俣 範之先生

レジメン
GC (GEM + CBDCA)
こちらの記事の監修医師
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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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監修・協力医一覧
レジメン
GC (GEM + CBDCA)
レジメン
GC (GEM + CBDCA)

GC (GEM + CBDCA)

ゲムシタビン (ジェムザール®) + カルボプラチン (パラプラチン®)
2024年07月22日更新

GEM:Gemcitabine(ジェムザール®)

投与量コース投与日
1,000mg/m² 点滴1~Day1,8

CBDCA:Carboplatin(パラプラチン®)

投与量コース投与日
AUC 4 点滴1~Day1

その他

1コース21日間。

概要

本コンテンツは特定の治療法を推奨するものではありません。 個々の患者の病態や、 実際の薬剤情報やガイドラインを確認の上、 利用者の判断と責任でご利用ください。

薬剤情報

【催吐性】 中等度催吐性
*日本イーライリリーの外部サイトへ遷移します

用法用量

AGO-OVAR、 NCIC CTG、 EORTC GCG共同の第Ⅲ相試験⁴⁾プロトコル

6サイクル継続 (最大10サイクルまで)

J Clin Oncol. 2006 Oct 10;24(29):4699-707⁴⁾より作図
電子添文の用法および用量
GEM : 1回1000mg/m²を30分かけて点滴静注し、 週1回投与を3週連続し、 4週目は休薬
ジェムザール®電子添文 (2021年8月改訂 第1版)¹⁾より引用
カルボプラチン : 1日1回300~400mg/m²を投与し、 少なくとも4週間休薬
パラプラチン®電子添文 (2023年5月改訂 第3版)³⁾より引用

前投薬・投与スケジュール例

前投薬

- DEX 9.9mg+生食 100ml

- NK₁阻害剤+5HT₃拮抗剤+生食 50ml (30分)

- GEM 1000mg/m²+5%ブ糖液 250mL (day1, 8、 30分)

- CBDCA AUC4+生食 250mL (day1、 30-60分)

日本医科大学 武蔵小杉病院 腫瘍内科教授 勝俣 範之先生提供

投与開始基準

AGO-OVAR、 NCIC CTG、 EORTC GCG共同の第Ⅲ相試験⁴⁾プロトコル

J Clin Oncol. 2006 Oct 10;24(29):4699-707⁴⁾より作図

KeyData|臨床試験結果

AGO-OVAR、 NCIC CTG、 EORTC GCG共同の第Ⅲ相試験⁴⁾

対象: プラチナに感受性のある再発卵巣癌患者356例
方法: GC群 vs CBDCA単剤群

【有効性】GC群

  • ORR 47.2%
  • mPFS 8.6ヵ月
  • mOS 18.0ヵ月

【安全性】主な有害事象 (カッコ内 Grade3~4)

  • 好中球数減少 90.9% (70.3%)
  • 貧血 87.4% (27.4%)
  • 血小板数減少 78.9% (34.9%)
  • 発熱性好中球減少症 1.1% (1.1%)
  • 脱毛症 49.1% (0%)
  • 嘔吐 42.3% (2.9%)
  • 倦怠感 38.9% (2.3%)
  • 下痢 14.9% (1.7%)
J Clin Oncol. 2006 Oct 10;24(29):4699-707⁴⁾より引用

エキスパートによるワンポイント

GC療法の概要と利点

GC (CBDCA+GEM) 療法は、 再発プラチナ感受性卵巣がんに対して、 TC療法と並んで治療オプションの一つと思います。 TC療法と直接比較した臨床試験はありませんが、 GC療法の利点としては、 脱毛が少ないこと、 末梢神経障害が少ない点になります。 ただ、 好中球減少や血小板減少は多いので注意が必要です。 初回治療でTC療法を受けていて、 末梢神経障害がかなり残っている患者さんには、 よい適応と思われます。

監修 : 日本医科大学 武蔵小杉病院 腫瘍内科教授 勝俣 範之先生

出典

  1. 日本イーライリリー. ジェムザール®電子添文 (2021年8月改訂 第1版) [最終閲覧 : 2024/04/12]
  2. 日本イーライリリー. ジェムザール®適正使用ガイド (2021年10月作成) [最終閲覧 : 2024/04/12]
  3. クリニジェン株式会社. パラプラチン®電子添文 (2023年5月改訂 第3版) [最終閲覧 : 2024/04/12]
  4. Gemcitabine plus carboplatin compared with carboplatin in patients with platinum-sensitive recurrent ovarian cancer: an intergroup trial of the AGO-OVAR, the NCIC CTG, and the EORTC GCG. J Clin Oncol. 2006 Oct 10;24(29):4699-707. PMID: 16966687
最終更新日 : 2024年7月22日
監修医師 : 日本医科大学 武蔵小杉病院 腫瘍内科教授 勝俣 範之先生

こちらの記事の監修医師
HOKUTO編集部
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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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レジメン(婦人科)

がん薬物療法における治療計画をまとめたものです。

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