海外ジャーナルクラブ
9ヶ月前
Sena Alaeikhanehshir氏らは、 EORTC 10041/BIG 03-04 MINDACT試験の探索的サブ解析で、 乳房温存手術を受けた早期乳癌患者の局所再発リスクと70遺伝子シグネチャー (MammaPrint) の関連性を評価した。 その結果、 70遺伝子シグネチャーは局所再発リスクの独立した予測因子ではないことが示された。 本研究はJournal of Clinical Oncology誌において発表された。
多変量モデルではGenomic risk (high/low) (HR 1.41、 95%CI 0.87-2.28) ということで、 有意な因子ではないのは間違いありません。 ただし、 この結果の傾向から臨床現場で全く使用できないことはないと思います。
現在、 乳房内再発リスクが低い患者における放射線治療の漸減に関する研究は、 臨床病理学的因子や分子生物学的検査に基づいている。
乳房温存手術 (BCS) を受け、 臨床的リスクおよび70遺伝子シグネチャーによるリスクが判明している女性
累積発生率で推定した8年の局所再発率
登録患者6,693例中5,470例 (81.7%) がBCSを受け、 そのうち98%が放射線治療を受けた。
3.2% (95%CI 2.7-3.7%)
2.7% (同2.1-3.3%)
術後内分泌療法、 腫瘍径、 悪性度が局所再発と有意に関連
MINDACT試験の探索的解析では、 局所再発イベント数が少なかったためか、 70遺伝子シグネチャーは局所再発リスクの独立した予測因子ではなく、 現時点では臨床的意思決定には使用できない。 この結果は、 局所療法の漸減を目指した将来の試験設計に重要な示唆を与えるだろう。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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