海外ジャーナルクラブ
8ヶ月前
Wangらは、 妊娠中の母親の感染症歴と生まれた子の胆道閉鎖症 (BA) リスクの関係について、 台湾のバースコホートデータを用いて検討した。 その結果、 妊娠中における母親の胎内腸管感染および泌尿生殖器感染は、 生まれた子のBA発症リスクを増加させた。 本研究はJAMA Netw Open誌において発表された。
胆道閉鎖症の児で母親の感染歴があるのは5%未満とのことですので、 やはり本研究では調整できていない環境や遺伝子の要素を調整した上での解析結果が求められます。
分娩前の母体感染が、 生まれた子のBA発症にどのように関連するかについては、 これまで十分に検討されていなかった。
2004年1月1日~20年12月31日に台湾で出生した単体出生児290万5,978人とその母親
母親においては、 分娩前の感染症*の有無と発症時期に関する情報も得た。
出産前の母体感染への曝露
30.7歳
母親の胎内腸管感染および泌尿生殖器感染に曝露された子は、 BAリスクが有意に高かった。
腸管感染
加重OR 1.46 (95%CI 1.17-1.82)
泌尿生殖器感染
加重OR 1.22 (95%CI 1.05-1.41)
妊娠第3期における母親の腸管感染および泌尿生殖器感染は、 子のBAリスク上昇と関連していた。
腸管感染症
加重OR 6.05 (95%CI 3.80-9.63)
泌尿生殖器感染症
加重OR 1.55 (95%CI 1.13-2.11)
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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