HOKUTO編集部
2日前

抗シトルリン化蛋白抗体 (ACPA)陽性の活動性治療抵抗性関節リウマチ (RA) 患者を対象に、 CD19標的CAR-T細胞療法mivocabtagene autoleucel (miv-cel) の安全性および有効性を検討した第I/II相試験COMPAREの第I相パートの結果から、 miv-cel単回投与により臨床的改善と自己抗体価の低下が認められ、 薬剤フリー寛解の可能性が示された。 ドイツ・Charité – Universitätsmedizin BerlinのFredrik N. Albach氏が発表した。
RA治療では疾患活動性の制御が可能となった一方、 多くの患者で継続的な免疫抑制療法を要し、 薬剤フリー寛解の達成は依然として課題である。 近年、 CD19標的CAR-T細胞療法が有効性を示す可能性が報告されているが、 前向き試験によるデータは限られていた。
第I相パートでは、 ACPA陽性の活動性治療抵抗性RA患者6例を対象に、 フルダラビン+シクロホスファミドによるリンパ球除去療法後、 完全ヒト型CD19標的CAR-T細胞療法であるmiv-celを単回投与した。 CAR-T細胞療法前に、 すべての疾患修飾性抗リウマチ薬 (DMARDs) は中止された。
主な組み入れ基準は、 ACPA陽性RA、 DAS28>3.2、 2剤以上の生物学的/標的型合成DMARD (b/tsDMARDs) 不応、 および超音波検査で滑膜炎を認めることだった。
主要評価項目は、 投与後4週までの安全性で、 有害事象、 サイトカイン放出症候群 (CRS)、 免疫エフェクター細胞関連神経毒性症候群 (ICANS) により評価した。
対象患者6例の年齢中央値は52歳、 罹病期間中央値は10年、 既治療b/tsDMARDs数中央値は7剤で、 高い疾患活動性を有する治療抵抗性の集団だった。 追跡期間中央値は36週だった。
miv-celの安全性プロファイルは管理可能だった。 CRSは全例に認められたが、 Grade1が4例、 Grade2が2例と、 いずれも低グレードだった。 全例でトシリズマブおよびデキサメタゾンが使用された。
ICANSは認められなかった。 好中球減少は一過性に認められたが、 重度感染症は報告されなかった。
CAR-T細胞は投与後早期に増殖し、 その後漸減した。 末梢血ではCD19陽性B細胞の著明な枯渇が認められ、 骨髄および滑膜組織においてもB細胞の減少が確認された。
自己抗体価については、 ACPAおよびリウマトイド因子 (RF)が急速に低下した。 一方で、 ワクチン抗体価は維持されており、 自己反応性液性免疫が選択的に低下する可能性が示唆された。
腫脹関節数、 圧痛関節数、 DAS28はいずれも低下し、 疲労の改善も示された。 画像評価では、 PET/CTおよび超音波検査により関節炎症の低下が確認された。
最新追跡時点で、 DAS28-CRPは全例で低下し、 6例中3例がDAS28-CRP寛解を達成した。 1例でグルココルチコイド中止後に中等度の再燃を認め、 グルココルチコイドの再導入を要したものの、 それ以外の患者では免疫抑制療法を再開することなく経過した。
B細胞再構築後には、 ナイーブB細胞や移行期B細胞が主体となり、 自己免疫に関与する記憶B細胞サブセットは減少していた。 これらの結果から、 CD19 CAR-T細胞療法はRAにおいて自己反応性B細胞コンパートメントを再構築し、 免疫学的リセットをもたらす可能性が示唆された。
Albach氏は 「miv-celによるCD19 CAR-T細胞療法は、 治療抵抗性RA患者において良好な短期安全性を示すとともに、 免疫抑制薬中止下でも臨床的改善をもたらした。 さらに自己反応性B細胞の再構築と自己抗体価の低下が確認され、 薬剤フリー寛解につながる可能性が示された」 と報告した。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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