海外ジャーナルクラブ
2ヶ月前

Zhangらは、 健康な男女を対象とし、 カフェイン摂取と認知症リスクおよび認知機能の関連を検証する前向きコホート研究を実施した。 その結果、 カフェイン入りコーヒー・紅茶の摂取量が多いほど、 認知症リスクが低く、 主観的認知機能低下の割合も低かった。 10万人年当たりの認知症例数は、 カフェイン入りコーヒー摂取量の第4四分位では141例、 第1四分位では330例であり、 HR 0.82 (95%CI 0.76–0.89) であった。 なお、 認知症リスク低下は、 カフェイン入りコーヒー2~3杯/日、 紅茶1~2杯/日で最大であった。 試験結果はJAMA誌に発表された。
茶の種類 (緑茶、 紅茶、 カフェインの有無) やコーヒーの抽出方法 (豆の産地、 焙煎度、 抽出法) といった詳細情報を把握できていない点をlimitationに挙げています。
コーヒー・紅茶の摂取と認知機能の関連にはいまだ確定的なエビデンスがなく、 例えば多くの研究ではカフェイン入りコーヒーとデカフェコーヒーを区別していない。 本研究では、 コーヒー・紅茶の摂取と、 認知症リスク・認知機能との関連を明らかにする。
本前向きコホート研究では、 Nurses' Health Study (NHS : 女性8万6,606例) および Health Professionals Follow-up Study (HPFS : 男性4万5,215例) の参加者を対象とした。
主要評価項目は認知症であり、 死亡記録および医師診断を基に同定した。
副次評価項目には、 主観的認知機能低下、 および客観的な認知機能低下 (TICSスコア、 総合認知機能) (NHSのみ) が含まれた。
13万1,821例を最大43年間追跡した結果、 1万1,033例の認知症が発生した。
カフェイン入りコーヒー摂取量が高いほど、 認知症リスクが低く、 主観的認知機能低下の割合も低かった。
カフェイン入りコーヒー摂取量、 第4四分位 vs 第1四分位
HR 0.82 (95%CI 0.76–0.89)
有病率比0.85 (95%CI 0.78–0.93)
NHS参加者では、 客観的認知機能もカフェイン入りコーヒー高摂取群で良好で、 第4四分位では第1四分位に比してTICSスコア平均値が高かった (平均差 0.11 [95%CI 0.01–0.21] )。
紅茶の高摂取も同様の関連を示した。 一方、 デカフェコーヒーでは関連は示されなかった。
用量反応解析より、 カフェイン入りコーヒー2~3杯/日、 紅茶1~2杯/日で、 認知症リスクおよび主観的認知機能低下割合が最も低下した。
著者らは、 「カフェイン入りコーヒー・紅茶の摂取量が多いほど認知症リスクは低く、 認知機能もわずかに良好であることが示唆された。 この関連は、 適度な摂取量で最も明確に認められた」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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