海外ジャーナルクラブ
8ヶ月前
古瀬氏らは、 進行膵癌患者を対象に、 癌悪液質による1次化学療法の治療経過への影響について、 メディカル・データ・ビジョンの診療報酬請求データベースを用いた後方視的コホート研究で検討した。 その結果、 癌悪液質は治療失敗までの期間の短縮および投与回数の減少と関連していることが示唆された。 本研究はInt J Clin Oncol誌において発表された。
有意差がなく、 結論があまり見ない弱い英語表現に留まっています。 was suggested to be associated with…同様の場合を経験することがありますので書き方の参考になると思います。
癌悪液質は進行性機能障害に関連する多因子性症候群である。 しかし、 膵癌患者における1次化学療法の治療経過にどのように影響するかについては、 十分に解明されていない。
進行膵癌と診断され、 2018年10月1日~20年9月30日にレボホリナート+フルオロウラシル+イリノテカン+オキサリプラチン (FOLFIRINOX) またはゲムシタビン+ナブパクリタキセル (GnP) による1次治療が開始された患者
過去6ヵ月間に5%以上の体重減少があった患者を癌悪液質患者と定義した。 観察期間は、 FFXまたはGnPの初回治療開始から6ヵ月間とした。
治療失敗までの期間 (TTF)
HR 1.136 (95%CI 0.979-1.319)
薬剤投与回数の中央値は、 FOLFIRINOX、 GnPともに悪液質群の方が非悪液質群よりも2回少なかった。
著者らは 「FOLFIRINOXまたはGnPによる1次治療を受けた膵癌患者において、 癌悪液質はTTFの短縮と薬剤投与回数の減少に関連することが示唆された」 と総括した。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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