先生、眠れていますか?
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2日前

先生、眠れていますか?

先生、眠れていますか?
医師の皆さん、 5月の連休が明けて以降、 不調を感じていませんか?連載 「医師のためのボディメンテナンス」 第7回では、  「5月病」 の予防・改善につながるセルフケアをご紹介します。

5月病は“気のせい”ではない

「身体が重い」 「疲れが抜けない」 「やる気が出ない」 ──ゴールデンウィーク明けにこうした倦怠感が出るのは、 単なる 「気のせい」 や 「怠け」 ではありません。

原因の一つが自律神経の乱れ。 多忙な医師こそ、 無理に気合いで乗り切ろうとせず、 自身の体調に目を向ける時間が必要です。

先生、眠れていますか?
写真はイメージです

まずは、 睡眠の質を上げ、 心身ともにしっかり休養すること。 睡眠前のツボ刺激によって副交感神経を優位にし、 リラックス状態へと導くことができます。

就寝1時間前からはじめる 「整え習慣」

(1) 入浴は40℃以下、 寝る1時間前に

(2) まずは深呼吸からスタート

  • まずは3~4秒かけて鼻で息をゆっくり吸い、 5~6秒かけて口からゆっくり吐く。 これを5回繰り返すだけでも心拍が落ち着き、 交感神経が抑制されます。

(3) ツボ押しは 「寝る直前」 ではなく 「1時間前」

  • 副交感神経がもっとも高まりやすいのは刺激後30分とされています。 照明を落とした静かな環境で行うのが理想です (布団の上でもOK)。
  • ツボ押し前のカフェインやアルコールの摂取、 ツボ押し中のPCやスマホの閲覧は控えましょう

(4) ツボは強く押しすぎない

  • 軽く押して気持ちよい所ならOK。 ちょっと痛気持ちいい程度の押し方を心がけてください。
  • 息をゆっくり吐きながら3~5秒押し、 その後息を吸いながら圧迫をゆるめる。 これを3~5回繰り返しましょう。

睡眠の質を上げる 「基本のツボ」

合谷 (ごうこく)

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【図1】合谷穴 (図はいずれも筆者提供)

親指と人差し指の骨が交わる部分【図1】反対の親指で 「ズーン」 と響く感覚が得られる程度に、 3~5秒押してください。

内関 (ないかん)

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【図2】 内関穴

手首から指3本分上がった、 腕の内側の中央部【図2】親指で左右それぞれ3~5秒、 3回ずつ押します。 つわりや乗り物酔いにも効果があるとされています。

失眠 (しつみん) と湧泉 (ゆうせん)

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【図3】

失眠は、 かかとの中央にあるツボで、 不眠緩和に使われます。 【図3】のように指の関節で1回3~5秒かけて3~4回強く押すか、 カイロなどで温めるだけでも刺激になります。

湧泉は土踏まずのやや上、 足の指を曲げたときに最もへこむ部分。 足の冷えやだるさを感じるときにおすすめ。 少し痛いけど心地よい程度の強さで、 親指を重ねて1回3~5秒かけ、 3~4回押します。

耳周囲のツボで“仕上げ”

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【図4】耳周囲のツボ刺激

小指をこめかみ、 中指を耳の上に置くように手を当て、 5秒ほどやさしく圧をかけてください。 耳の周囲から側頭部にかけて、 4か所程度刺激します【図4】

耳周囲のツボ刺激は、 自律神経の調整や慢性疼痛・不眠にも活用されており、 精神的にも落ち着いた感覚が得られます。

自律神経を整え、 眠れる身体へ

今回紹介したツボ刺激は、 自律神経を休息モードにして安眠に導いてくれます。 ツボ押しは布団で横になりながらできるので、 押している最中に眠くなってきたらそのまま寝てしまってもOK。

5月病、 または疲労感でお悩みの先生は、 ぜひ就寝1時間前のツボ押しを習慣化してみてください。

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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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