海外ジャーナルクラブ
2ヶ月前

Bergströmらは、 冠動脈CTにより得られるプラーク評価を既存のリスク評価モデルに追加することで、 初回イベントの予測能を改善し得るかどうかを検討した。 その結果、 冠動脈CTからの評価の追加により、 リスク識別能およびリスク再分類能が改善し、 イベント発生者では14.2%が正しく高リスクに再分類された。 なお、 冠動脈イベントリスク上昇は、 アテローム性動脈硬化の広がりを示すセグメント関与スコアが3以上である場合、 および非石灰化アテローム性動脈硬化がある場合に確認された。 試験結果はJAMA誌に発表された。
循環器系研究ではよく生じますが、 イベントの大部分が男性で発生していたため、 性別による層別解析を行うことができなかった点をlimitationとして挙げています。
冠動脈イベント一次予防におけるリスク層別化戦略の精度は十分ではない。 そこで本研究では、 冠動脈CTにより得られるアテローム性動脈硬化の情報を既存のリスク評価モデル (PCEリスクスコア、 および冠動脈石灰化スコア[CACS]) に追加することで、 初回イベントの予測能が改善されるかを検討した。
スウェーデン6大学病院にて、 一般集団から無作為抽出した50~64歳の個人を対象とした観察コホート研究である。 追跡期間 (中央値) は7.8年で、 心血管疾患既往がなく高品質な冠動脈CT画像が得られた2万4,791例を対象とした。
冠動脈CT画像からは、 アテローム性動脈硬化の広がり (セグメント関与スコア;SIS)、 非石灰化アテローム性動脈硬化の存在、 および冠動脈閉塞性病変 (狭窄率50%以上) の有無に関する情報を用いた。
アウトカムは、 非致死性心筋梗塞または冠動脈性心疾患による死亡の初回発生からなる複合エンドポイントとした。
追跡期間中に304件の冠動脈イベントが発生し、 SISが3~4または4超の場合、 非石灰化アテローム性動脈硬化がある場合は、 冠動脈イベントリスクが上昇した。
従来モデルに冠動脈CT情報を追加すると、 リスク識別能およびリスク再分類能が改善した。 非イベント発生者では1.6%で高リスクへの誤分類が生じたが、 イベント発生者では14.2%が正しく高リスクに再分類された。 再分類は主にPCEで低リスク (5%未満) と分類された群で生じた。
著者らは、 「冠動脈CTから得られるプラーク評価は、 従来モデルによるリスク予測を改善し、 冠動脈イベントリスクが高く一次予防を要する個人の特定に寄与することが示された」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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