【Lancet】局所進行子宮頸癌、 CRTに導入化学療法の上乗せで予後改善
著者

海外ジャーナルクラブ

17日前

【Lancet】局所進行子宮頸癌、 CRTに導入化学療法の上乗せで予後改善

【Lancet】局所進行子宮頸癌、 CRTに導入化学療法の上乗せで予後改善
McCormackらは、 局所進行子宮頸癌を対象に、 導入化学療法+標準化学放射線療法 (CRT) の有効性について、 CRT単独を対照に、 第Ⅲ相国際多施設共同無作為化比較試験INTERLACEで比較検討した。 その結果、 導入化学療法の併用により、 PFSおよびOSの有意な改善が示された。 本研究はLancetにて発表された。 

📘原著論文

Induction chemotherapy followed by standard chemoradiotherapy versus standard chemoradiotherapy alone in patients with locally advanced cervical cancer (GCIG INTERLACE): an international, multicentre, randomised phase 3 trial. Lancet. 2024 Oct 19;404(10462):1525-1535. PMID: 39419054.

👨‍⚕️HOKUTO監修医コメント

リクルートに、 実に10年を要しています。 その理由としては、 放射線治療の品質保証に関する厳しい要件や、 確定治療の遅延や脱毛に対する懸念など、 臨床医や患者に関連する要因のようです。

🔢関連コンテンツ

HPV型別 子宮頸癌の有病率データ

Lancet. 2024 Aug 3;404(10451):435-444.

目的

CRT+導入化学療法の有効性を検証

局所進行子宮頸癌に対する標準治療はシスプラチンベースのCRTであるものの、 多くの患者で再発や転移を引き起こす。 そこで本研究では、 導入化学療法の併用による患者の無増悪生存期間 (PFS) や全生存期間 (OS) の改善効果について検証した。

研究デザイン

CRT単独 vs CRT+導入化学療法を評価

18歳以上の局所進行*子宮頸癌患者500例を対象として、 患者を以下の2群に1 : 1で無作為に割り付けた。

*FIGO進行期分類2008年に基づくIB1期、 IB2期、 IIA期、 IIB期、 IIIB期、 IVA期)
  • 導入化学療法併用群 : 250例
カルボプラチンAUC2+パクリタキセル80mg/m²を週1回、 6週間静脈内投与→標準治療として40mg/m²を週1回5週間投与+外部放射線療法 (45.0~50.4Gyを20-28回分割)、 さらに小線源療法を併用して78~86Gyを達成するまで実施
  • CRT単独群 : 250例
標準治療のCRTのみ実施

主要評価項目は、 ITT集団におけるPFSおよびOSだった。

研究結果

5年PFS・OSともに併用群で有意に改善

治療期間中央値45日、 追跡期間67ヵ月における各群の5年PFS率は、 導入化学療法併用群では72%で、 CRT単独群の64%に比べて有意に改善した〔HR 0.65 (95%CI 0.46-0.91)、 p=0.013〕。

同様に、 5年OS率は導入化学療法併用群では80%で、 CRT単独群の72%に比べて有意な改善を示した〔HR 0.60 (95%CI 0.40-0.91)、 p=0.015〕。

安全性は管理可能

Grade3以上の有害事象の発現率は、 導入化学療法併用群で59%、 CRT単独群で48%だった。

ポストのGif画像
【Lancet】局所進行子宮頸癌、 CRTに導入化学療法の上乗せで予後改善の全コンテンツはアプリからご利用いただけます。
臨床支援アプリHOKUTOをダウンロードしてご覧ください。
今すぐ無料ダウンロード!
こちらの記事の監修医師
こちらの記事の監修医師
HOKUTO編集部
HOKUTO編集部

編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

HOKUTO編集部
HOKUTO編集部

編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

監修・協力医一覧
QRコードから
アプリを
ダウンロード!
HOKUTOのロゴ
HOKUTOのロゴ
今すぐ無料ダウンロード!
様々な分野の医師
様々な分野の医師
【Lancet】局所進行子宮頸癌、 CRTに導入化学療法の上乗せで予後改善