【Lancet】局所進行子宮頸癌、 CRTに導入化学療法の上乗せで予後改善
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海外ジャーナルクラブ

28日前

【Lancet】局所進行子宮頸癌、 CRTに導入化学療法の上乗せで予後改善

【Lancet】局所進行子宮頸癌、 CRTに導入化学療法の上乗せで予後改善
McCormackらは、 局所進行子宮頸癌を対象に、 導入化学療法+標準化学放射線療法 (CRT) の有効性について、 CRT単独を対照に、 第Ⅲ相国際多施設共同無作為化比較試験INTERLACEで比較検討した。 その結果、 導入化学療法の併用により、 PFSおよびOSの有意な改善が示された。 本研究はLancetにて発表された。 

📘原著論文

Induction chemotherapy followed by standard chemoradiotherapy versus standard chemoradiotherapy alone in patients with locally advanced cervical cancer (GCIG INTERLACE): an international, multicentre, randomised phase 3 trial. Lancet. 2024 Oct 19;404(10462):1525-1535. PMID: 39419054.

👨‍⚕️HOKUTO監修医コメント

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Lancet. 2024 Aug 3;404(10451):435-444.

目的

CRT+導入化学療法の有効性を検証

局所進行子宮頸癌に対する標準治療はシスプラチンベースのCRTであるものの、 多くの患者で再発や転移を引き起こす。 そこで本研究では、 導入化学療法の併用による患者の無増悪生存期間 (PFS) や全生存期間 (OS) の改善効果について検証した。

研究デザイン

CRT単独 vs CRT+導入化学療法を評価

18歳以上の局所進行*子宮頸癌患者500例を対象として、 患者を以下の2群に1 : 1で無作為に割り付けた。

*FIGO進行期分類2008年に基づくIB1期、 IB2期、 IIA期、 IIB期、 IIIB期、 IVA期)
  • 導入化学療法併用群 : 250例
カルボプラチンAUC2+パクリタキセル80mg/m²を週1回、 6週間静脈内投与→標準治療として40mg/m²を週1回5週間投与+外部放射線療法 (45.0~50.4Gyを20-28回分割)、 さらに小線源療法を併用して78~86Gyを達成するまで実施
  • CRT単独群 : 250例
標準治療のCRTのみ実施

主要評価項目は、 ITT集団におけるPFSおよびOSだった。

研究結果

5年PFS・OSともに併用群で有意に改善

治療期間中央値45日、 追跡期間67ヵ月における各群の5年PFS率は、 導入化学療法併用群では72%で、 CRT単独群の64%に比べて有意に改善した〔HR 0.65 (95%CI 0.46-0.91)、 p=0.013〕。

同様に、 5年OS率は導入化学療法併用群では80%で、 CRT単独群の72%に比べて有意な改善を示した〔HR 0.60 (95%CI 0.40-0.91)、 p=0.015〕。

安全性は管理可能

Grade3以上の有害事象の発現率は、 導入化学療法併用群で59%、 CRT単独群で48%だった。

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HOKUTO編集部
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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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