【J Clin Oncol】カペシタビンの手足症候群予防にジクロフェナクゲルが有効
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2ヶ月前

【J Clin Oncol】カペシタビンの手足症候群予防にジクロフェナクゲルが有効

【J Clin Oncol】カペシタビンの手足症候群予防にジクロフェナクゲルが有効
Santhoshらは、 カペシタビンによる治療を受ける乳癌または消化器癌患者を対象に、 カペシタビン関連手足症候群 (HFS) の予防における外用薬ジクロフェナクゲルの有効性について、 第III相単一施設二重盲検無作為化比較試験で検討した。 その結果、 ジクロフェナクの局所投与はカペシタビン投与群のHFS予防に有効であったことが明らかとなった。 本研究はJ Clin Oncol誌において発表された。

📘原著論文

Topical Diclofenac for Prevention of Capecitabine-Associated Hand-Foot Syndrome: A Double-Blind Randomized Controlled Trial. J Clin Oncol. 2024 Feb 27:JCO2301730. PMID: 38412399

👨‍⚕HOKUTO監修医コメント

斬新なアイデアをRCTで確かめてエビデンスレベルの高い結果に至っています。 インドの単施設研究結果なので一般化がよりKEYとなります。

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手足症候群 (HFS)


セレコキシブは日常的処方が制限

HFSはカペシタビンの副作用の一つである。 シクロオキシゲナーゼ (COX)-2選択的阻害薬セレコキシブはCOX-2を阻害することでHFSを予防するものの、 全身的副作用のリスクがあり日常的な処方は制限されている。 その一方で、 ジクロフェナクゲは局所的にCOX-2を阻害し、 全身性の有害事象のリスクを最小限に抑える可能性がある。

主要評価はGrade2/3のHFS発生率

カペシタビンをベースにした治療を受ける予定の乳癌または消化器癌患者264例を、 以下の2群に無作為に割り付けた。

  • ジクロフェナク群 : 131例
ジクロフェナクゲルを12週間またはHFS発症まで投与
  • プラセボ群 : 133例

主要評価項目

Grade2または3のHFSの発生率

単純ロジスティック回帰を用いて2群間で比較

副次評価項目

  • Grade1-3のHFSの発生率
  • HFSによるカペシタビン減量の頻度

Grade2/3が大幅に減少

Grade2または3のHFSの発生率

  • ジクロフェナク群 : 3.8%
  • プラセボ群 : 15.0%
絶対差 11.2%ポイント (95%CI 4.3-18.1%ポイント、 p=0.003)

Grade1-3のHFSの発生率

  • ジクロフェナク群 : 6.1%
  • プラセボ群 : 18.1%
絶対リスク差 11.9%ポイント (95%CI 4.1-19.6%ポイント) 

HFSによるカペシタビン減量の頻度

  • ジクロフェナク群 : 3.8%
  • プラセボ群 : 13.5%
絶対リスク差 9.7%ポイント (95%CI 3.0-16.4%ポイント) 

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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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