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10日前

Itsaraらは、 ブルトン型チロシンキナーゼ阻害薬の長期エビデンスとして、 TP53異常を有するもしくは65歳以上の慢性リンパ性白血病 (CLL) 患者に対するイブルチニブの10年成績を報告した。 その結果、 追跡終了時点でイブルチニブを継続していたのは11%で、 46%が病勢進行、 37%は有害事象により治療を中止していた。 無増悪生存期間中央値は7.2年、 全生存期間中央値は未到達で、 TP53異常あり群でも一定の長期生存が確認された。 さらに、 微小残存病変 (MRD) 高値残存患者でも5年以上無増悪が維持された。 試験結果はBlood誌に発表された。
症例数が84例と限られており、 かつTP53異常や高齢者など特定の高リスク集団に偏っているため、 結果の統計的信頼性および一般化可能性には制限があります。
ブルトン型チロシンキナーゼ (BTK) 阻害薬は、 慢性リンパ性白血病 (CLL) 患者の転帰を改善するが、 継続投与による長期成績エビデンスは限られている。
TP53異常 (17p染色体短腕欠失またはTP53変異) を有する患者、 または65歳以上のCLL患者に対し、 イブルチニブ420mgを1日1回、 病勢進行または許容不能な毒性が生じるまで投与した10年追跡最終結果を報告する。
追跡期間中央値10年の結果、 対象患者84例のうち9例 (10.7%) がイブルチニブを継続していた。 46.4%は病勢進行、 36.9%は有害事象のため投与を中止していた。
無増悪生存期間 (PFS) 中央値は7.2年で、 全生存期間 (OS) 中央値は未到達であった。 TP53異常あり群でも10年OSは51.3%と一定の長期生存が得られた。
TP53異常あり群
TP53異常なし群
TP53異常あり・一次治療群
微小残存病変 (MRD) については、 13例 (15.5%) が中央値5年で陰性化を達成し、 12例は陰性化を維持していた (最長観察期間8年)。
MRD高値残存患者17例 (42.5%) でも、 5年超にわたり無増悪を維持した。
著者らは、 「高リスクCLLでの、 イブルチニブによる持続的ベネフィットと時間依存的な治療反応の強化が確認された。 MRD陰性化を長期間維持している患者が安全に治療中止できるかどうかは、 前向きに評価すべきである」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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