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64日前

【Blood Adv】TMTV/ECOG-PSの組み合わせは進行性LBCL患者の予後予測に有効

Thieblemontらは, 進行性大細胞型B細胞リンパ腫 (LBCL) 患者を対象に, 予後予測ツールとしての総代謝腫瘍体積 (TMTV) とECOG-PSの有用性を検討. その結果, TMTV>220cm³とECOG-PS>2のリスク因子を有する患者は, そうでない患者に比べ, 有意に転帰が悪いことが明らかとなった. 本研究は, Blood Adv誌において発表された. 

原著論文

Thieblemont C, et al, A tumor volume and performance status model to predict outcome prior to treatment in diffuse large B-cell lymphoma. Blood Adv. 2022 Aug 31;bloodadvances.2021006923.PMID: 36044385

👨‍⚕️HOKUTO監修医コメント

本研究は, 2020年にBloodで発表された予後予測ツールのvalidation研究です. 今回の3つのデータセットでも有効性が証明されています. 2つの指標で, そのカットオフ値が「220」「2」と2にこだわった素晴らしい予後予測ツールと言えます.

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ECOG PS

ECOGによる日常生活度の標準基準

NCCN-IPI

びまん性大細胞型B細胞リンパ腫の国際予後指標

R-IPI

DLBCLの修正国際予後指標 (revised IPI)

CNS-IPIスコア

DLBCLのCNS再発リスクスコア

背景

進行性LBCLの予後はさまざまである. 現在の予後予測ツールはリスク層別化のための因子を用いているが, 初回治療前に難治性疾患や再発のリスクの高い患者を特定することは困難である.

研究デザイン

2つのリスク因子 (F18-FDG-PET/CTによるTMTV>220 cm³, ECOG-PS>=2) を関連付けるモデルの有効性を, あらゆる年齢のLBCL患者 (合計:2,174名) で確認した.

  • PETAL試験:510名
  • GOYA試験:1,315名
  • 欧米の実臨床で治療を受けたLBCL患者:349名

研究結果

  • PETAL試験, GOYA試験, 実臨床の各シリーズでは, 2つのリスク因子を持つ患者はリスク因子を持たない患者より転帰が悪かった:
  • 無増悪生存 (PFS) のハザード比
  • PETAL試験:HR 3.32 (95%CI 2.0-5.5)
  • GOYA試験:HR 2.85 (95%CI 2.11-3.84)
  • 実臨床:HR 3.85 (95%CI 2.5-5.9)
  • 全生存 (OS) のハザード比
  • PETAL試験:HR 3.85 (95%CI:2.2-6.8)
  • GOYA試験:HR 3.35 (95%CI:2.34-4.77)
  • 実臨床:HR 4.61 (95%CI:2.9-7.3)
  • 中間リスク(1つのリスク因子)の患者も, リスク因子がない患者に比べて, 有意に転帰が悪かった.
  • TMTV/ECOG-PSの組み合わせは, ほとんどの症例でPFSとOSのC-Indexがpositiveとなり, 国際予後指標を上回った.

結論

TMTV>220cm³とECOG-PS>=2の組み合わせは, 治療前のLBCLのリスクカテゴリーを特定するためのシンプルな臨床モデルである. この組み合わせは, LBCLの治療開始前に, 治療から最も恩恵を受ける可能性の高い患者, あるいは全く恩恵を受けない患者をより適切に予測するというアンメットニーズに対応するものである.

こちらの記事の監修医師
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HOKUTO編集部
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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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