【抗菌薬の投与期間】専門医監修!疾患ごとの治療期間・投与経路がわかる
著者

最新薬剤情報 & 使い分け

2年前

【抗菌薬の投与期間】専門医監修!疾患ごとの治療期間・投与経路がわかる

【抗菌薬の投与期間】専門医監修!疾患ごとの治療期間・投与経路がわかる

はじめに

抗菌薬の開始時には、 必ず 「やめ時」 を意識することが重要です. あくまで一般的な投与期間であり、 症状の程度や免疫状態などで適切な治療期間は変化する可能性があります.

4週間以上の抗菌薬投与が必要な例では、 適宜1~2週に1度程度の赤沈を測定し、 陰性化またはプラトーに達することを抗菌薬終了の根拠とすることができます.

抗菌薬投与期間一覧

【抗菌薬の投与期間】専門医監修!疾患ごとの治療期間・投与経路がわかる
*1 治療開始から5~7日経過かつ症状消失していればキノロンやST合剤などbioavailabilityが高い内服抗菌薬へのスイッチも検討されるが[7][8][9][10]、 国内コンセンサスなし. なおβラクタム系の内服抗菌薬へのスイッチは感染の再燃率が高い[11]
*2 点滴抗菌薬治療は8~9日間vs2週間で臨床成績に著変がないとの報告もある[12]
*3 ドキシサイクリンの場合7~10日
*4 アジスロマイシンの場合5日
*5 症状が落ち着いてから3日間継続検討
*6 セファレキシン、 アモキシシリン・クラブラン酸の場合5~7日間
*7 リステリアは脳膿瘍があれば4-6週間
*8 筋注ベンザチンペニシリン(ステルイズ)が2021年から使用可能になった
*9 淋菌、 クラミジア感染症は基本的に合併しているものとして同時に治療する

抗菌薬に関する情報をもっと見る

【抗菌薬の投与期間】専門医監修!疾患ごとの治療期間・投与経路がわかる

参考文献

  1. David N. Gilbert, M.D.et al. サンフォード抗菌薬ガイドライン2021 (第51版) .ライフサイエンス出版. 2021, 412p
  2. Seven-versus 14-day course of antibiotics for the treatment of bloodstream infections by Enterobacterales: a randomized, controlled trial. Clin Microbiol Infect. 2022 Apr;28(4):550-557. PMID: 34508886
  3. Effect of C-Reactive Protein-Guided Antibiotic Treatment Duration, 7-Day Treatment, or 14-Day Treatment on 30-Day Clinical Failure Rate in Patients With Uncomplicated Gram-Negative Bacteremia: A Randomized Clinical Trial. JAMA. 2020 Jun 2;323(21):2160-2169. PMID: 32484534
  4. Association of 30-Day Mortality With Oral Step-Down vs Continued Intravenous Therapy in Patients Hospitalized With Enterobacteriaceae Bacteremia. JAMA Intern Med. 2019 Mar 1;179(3):316-323. PMID: 30667477
  5. Seven Versus 14 Days of Antibiotic Therapy for Uncomplicated Gram-negative Bacteremia: A Noninferiority Randomized Controlled Trial. Clin Infect Dis. 2019 Sep 13;69(7):1091-1098. PMID: 30535100
  6. Oral Fluoroquinolone or Trimethoprim-sulfamethoxazole vs. ß-lactams as Step-Down Therapy for Enterobacteriaceae Bacteremia: Systematic Review and Meta-analysis. Open Forum Infect Dis. 2019 Aug 14;6(10):ofz364. PMID: 31412127
  7. Comparable Outcomes of Short-Course and Prolonged-Course Therapy in Selected Cases of Methicillin-Susceptible Staphylococcus aureus Bacteremia: A Pooled Cohort Study. Clin Infect Dis.2021 Sep 7;73(5):866-872. PMID: 33677515
  8. Practice guidelines for the diagnosis and management of skin and soft tissue infections: 2014 update by the infectious diseases society of America. Clin Infect Dis. 2014;59(2):147. PMID: 24947530
  9. 感染性心内膜炎の予防と治療に関するガイドライン(2017年改訂版)
  10. Therapy for prostatitis, with emphasis on bacterial prostatitis. Expert Opin Pharmacother . 2007 Aug;8(11):1667-74. PMID: 17685884
  11. Septic arthritis: current diagnostic and therapeutic algorithm. Curr Opin Rheumatol . 2008 Jul;20(4):457-62. PMID: 18525361
  12. CDC. Sexually Transmitted Infections Treatment Guidelines, 2021. Recommendations and Reports. 2021, Vol. 70, No. 4

抗菌薬ガイドがリニューアル!

【抗菌薬の投与期間】専門医監修!疾患ごとの治療期間・投与経路がわかる

新しくなった 「抗菌薬ガイド」 腎機能別の投与量を複数文献から確認・計算できます!

最終更新:2023年8月13日
監修医師:HOKUTO編集部医師

ポストのGif画像
【抗菌薬の投与期間】専門医監修!疾患ごとの治療期間・投与経路がわかるの全コンテンツはアプリからご利用いただけます。
臨床支援アプリHOKUTOをダウンロードしてご覧ください。
今すぐ無料ダウンロード!
こちらの記事の監修医師
こちらの記事の監修医師
HOKUTO編集部
HOKUTO編集部

編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

HOKUTO編集部
HOKUTO編集部

編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

監修・協力医一覧
QRコードから
アプリを
ダウンロード!
HOKUTOのロゴ
HOKUTOのロゴ
今すぐ無料ダウンロード!
様々な分野の医師
様々な分野の医師
【抗菌薬の投与期間】専門医監修!疾患ごとの治療期間・投与経路がわかる