海外ジャーナルクラブ
5ヶ月前

Dessiniotiらは、 悪性黒子 (LM) および末端黒子型黒色腫 (ALM) 以外のMelanoma in situ (MIS) の局所再発および予後について、 切除生検マージンにおけるクリアランスなどとの関連を検討した。 その結果、 対象患者401例のうち、 局所再発は、 切除生検マージン陽性で広範切除をしていなかった1例のみに認められた。 切除生検マージン陰性の30例は、 広範切除をしていないが追跡期間中に再発はなかった。 試験結果はJAMA dermatology誌に発表された。
非LM/ALM MISでは、 断端陰性であれば追加治療不要の可能性がありますが、 標準治療との比較検討が今後必要です。
Melanoma in situ (MIS) の過剰診断は広く報告されているが、 悪性黒子 (LM) および末端黒子型黒色腫 (ALM) 以外のサブタイプにおける局所再発率に関するエビデンスは限られている。 そこで、 非LM/ALM MISにおける局所再発および予後について、 切除生検マージンにおける病理学的クリアランス、 広範切除マージンの大きさとの関連を検討した。
本研究は後ろ向きコホート研究であり、 1991年~2023年に診断され1年以上追跡された非LM/ALM MIS患者を対象とした。 浸潤性メラノーマ既往歴を有する者、 LM/ALM in situと診断された者は除外した。 追跡期間中央値は5.2年であった。 患者の人口統計学的・臨床的特徴、 初回切除生検マージンの病理学的クリアランス、 広範切除マージンの大きさに関する匿名化データを医療記録から取得した。
主要評価項目は局所再発、 転移、 およびメラノーマ特異的生存率とした。
401例に403病変の非LM/ALM MISが認められ、 患者の年齢中央値は52歳 (四分位範囲 40~62歳) であった。 病変部位は、 体幹 (49.9%)、 下肢 (24.6%)、 上肢 (17.6%)、 頭頸部 (7.9%) であった。 すべての病変は初回切除生検で治療され、 その後372病変 (92.3%) で広範切除が行われた。
局所再発は1例のみであり、 この患者は切除生検マージン陽性であったが広範切除をせず、 14ヵ月後に浸潤性メラノーマを発症した。
30例の患者では、 切除生検マージン陰性で広範切除を行わなかったものの、 中央値8.1年 (四分位範囲 4.1~12.9年) の追跡期間中に再発は認められなかった。
23例の患者では、 標準の0.5cmより狭いマージン (平均0.36cm) で広範切除が行われ、 中央値4.3年 (四分位範 2.7~6.2年) の追跡期間中に再発は認められなかった。
追跡期間中、 6例の患者で切除瘢痕付近に再発が疑われる病変が出現したが、 病理診断により母斑または日光性色素斑とされた。 転移例およびメラノーマによる死亡例は認められなかった。
著者らは、 「本コホート研究により、 マージン陰性の場合には、 初回の診断的切除生検がMIS治療として十分である可能性が示唆されたが、 より大規模な研究が必要である」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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