海外ジャーナルクラブ
2ヶ月前

奈良県立医科大学の嶋らの研究グループは、 先天性血友病A予防治療薬エミシズマブの日本における市販直後調査を行い、 長期的な安全性・有効性、 バイパス製剤との適切な併用について検討した。 その結果、 112件の有害事象が47例 (35.1%) に発生し、 22件の副作用が12例 (9.0%) に発生した。 副作用のうち8件 (36.4%) は重症であった。 バイパス製剤併用に関連する血栓塞栓症および血栓性微小血管症は発生しなかった。 試験結果はHaemophilia誌に発表された。
合計11例の死亡が報告され、 このうち2例では死亡につながる有害事象は報告されていません。 残る9例については、 1例を除きエミシズマブとの因果関係は否定されています。
二重特異性モノクローナル抗体エミシズマブは、 2018年に日本で先天性血友病Aの予防治療薬として承認された。 本研究では、 エミシズマブの長期的な安全性と有効性、 ならびにバイパス製剤との適切な併用について、 エミシズマブ市販後1年以内に投与開始した日本人のインヒビター保有先天性血友病A患者を対象に評価することを目的とした。
市販後調査 (PMS) は、 2018年5月から2023年1月にかけて全年齢および重症度の患者を対象に実施した。 有害事象および副作用、 血栓塞栓症および血栓性微小血管症とバイパス製剤使用との関連を検討した。 また、 F8インヒビター値および年間出血率を評価した。
解析対象は134例、 エミシズマブ投与期間は平均145.5 (標準偏差34.8) 週間であった。
全体で112件の有害事象が47例 (35.1%) に発生した。 22件の副作用が12例 (9.0%) に発生し、 そのうち8件 (36.4%) は重症であった。 バイパス製剤併用に関連する血栓塞栓症および血栓性微小血管症は発生しなかった。
F8インヒビター値は34例 (55.7%) で安定または低下した。
68例 (50.7%) がバイパス製剤を使用したが、 活性化プロトロンビン複合体製剤を使用した症例はなかった。
モデルベースの全出血および治療を要する出血の年間出血率の平均 (95%CI) は、 それぞれ1.4 (0.9–2.3) および1.3 (0.8–2.1) であった。
著者らは、 「本研究はエミシズマブに関する3年間の市販後調査であり、 本研究において、 バイパス製剤併用に関連する血栓塞栓症および血栓性微小血管症は発生しなかった。 これらの結果は、 日本人インヒビター保有先天性血友病A患者におけるエミシズマブの安全性および有効性をさらに支持するものである」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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