HOKUTO編集部
1年前
進展型小細胞肺癌 (ED-SCLC) を対象に、 化学療法への抗PD-L1抗体アテゾリズマブ追加併用が全生存期間 (OS) に及ぼす影響を検討した第Ⅲ相ランダム化比較試験IMpower133および同試験の延長観察研究である第Ⅳ相単群試験IMbrella Aの成績から、 5年生存率は12%であることが示された。 米・Georgetown UniversityのStephen V. Liu氏が報告した。
IMpower133試験の追跡期間中央値22.9ヵ月のOSのアップデータでは、 ES-SCLCに対するカルボプラチン (CP) / エトポシド (ET) へのアテゾリズマブ追加併用により、 OSの持続的な改善 (中央値12.3ヵ月 vs 10.3ヵ月、 HR 0.76) が報告されている (J Clin Oncol 2021; 39:619-30) 。
測定可能病変を有する全身療法が未治療のES-SCLC (ECOG PS 0/1)
IMpower133試験においてCP+ET+アテリズマブ群にランダム化された201例および、 201例中試験終了時に生存し、 かつアテゾリズマブを継続できた18例で以下を評価 (プラセボ群は除外)。
長期OS、 OSと関連する転写因子表現型
IMbrella Aでは5年生存11例中7例で解析
・SCLC-N:22.5%、 57.1% (4例)
・SCLC-I:18.1%、 28.6% (2例)
・SCLC-A:51.7%、 14.3% (1例)
・SCLC-P:7.7%、 0%
遅発性の免疫介在性毒性はまれであり、 管理可能であった。
ES-SCLCに対するアテゾリズマブ併用療法により、 化学療法単独に比べ、 5年までの持続的な生存改善効果が示された。 アテゾリズマブ追加は長期安全性も期待できる。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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