海外ジャーナルクラブ
26日前

Fratらは、 フランスの急性低酸素性呼吸不全患者に対して、 高流量鼻カニュラ酸素療法が挿管率および死亡率に及ぼす影響を、 標準酸素療法を対照として多施設共同非盲検無作為化比較試験SOHOで比較評価した。 その結果、 高流量鼻カニュラ酸素療法では標準酸素療法と比べて28日時点の死亡率の有意な低下が認められなかった。 本研究はN Engl J Med誌において発表された。
高流量鼻カニュラ酸素療法は“死亡を下げる治療”ではなく、 “挿管を減らし快適性を上げる戦略”とのことです。
現在、 急性低酸素性呼吸不全において、 気管挿管 (以下、 挿管) 率の低下を目的に、 標準酸素療法よりも高流量酸素療法の使用が推奨されているが、 死亡率に関する結果は一貫していない。
そこで本研究では、 高流量鼻カニュラ酸素療法と標準酸素療法が挿管率および死亡率に及ぼす影響を非盲検無作為化比較試験で比較評価した。
フランスの多施設において、 急性低酸素性呼吸不全患者1,116例が以下の2群に1 : 1で無作為に割り付けられた。
全患者が、 動脈血酸素分圧/吸入酸素分率が200以下、 呼吸数が毎分25回を超え、 かつ胸部画像で肺浸潤を認めた。
主要評価項目は28日時点までの死亡であった。
28日時点の死亡率は、 高流量酸素療法群が14.6% (81例)、 標準酸素療法群で14.6% (81例) であった (群間差 -0.05%㌽ [95%CI -4.21~4.10%㌽]、 p=0.98)。
28日時点の挿管率は、 高流量酸素療法群が42.4% (236例)、 標準酸素療法群が48.4% (268例) であった (群間差 -5.93%㌽ [95%CI -11.7~-0.08%㌽])。
自発呼吸中の重篤な有害事象 (気胸または心停止) は、 高流量酸素療法群で2.3% (13例 : 気胸 10例、 心停止 3例)、 標準酸素療法群で1.1% (6例 : 気胸 4例、 心停止 2例) に認められた。
著者らは 「急性低酸素性呼吸不全患者において、 高流量鼻カニュラ酸素療法では標準酸素療法と比べて28日時点の死亡率の有意な低下が認められなかった」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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