【世界初】DNAメチル化検出キット「OncoGuide™ EpiLight™」が国内承認
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2ヶ月前

【世界初】DNAメチル化検出キット「OncoGuide™ EpiLight™」が国内承認

【世界初】DNAメチル化検出キット「OncoGuide™ EpiLight™」が国内承認
理研ジェネシスは6月21日、 東北大学病院腫瘍内科の客員教授・石岡千加史氏、 大内康太氏らとの共同成果により、 大腸癌治療選択補助のための体外診断用医薬品 「OncoGuide™ EpiLight™メチル化検出キット」  (以下、 EpiLight) の国内における製造販売承認を取得したと発表した。 

癌組織のDNAメチル化状態を検出

EpiLightは癌組織のDNAメチル化*¹状態を検出することで、 大腸癌に対する治療薬の選択補助に用いることができる、 リアルタイムPCR法を原理とした世界初の体外診断用医薬品。

検体から抽出したDNAはバイサルファイト (亜硫酸水素塩) 変換処理*²され、 16領域のDNAメチル化の有無を検出することで、 「高メチル (High methylated colorectal cancer ; HMCC) 」 または 「低メチル (Low methylated colorectal cancer ; LMCC) 」 のいずれかに判定される。

LMCCとHMCCで抗EGFR抗体の効果に差

転移性大腸癌を対象にDNAメチル化状態に基づく抗EGFR抗体薬の感受性予測能を検証する後ろ向き試験 (UMIN000041205) の結果から、抗EGFR抗体治療を受けたRAS野生型症例では、 LMCC群はHMCC群と比較して無増悪生存期間 (p<0.001、 HR 0.22) および全生存期間 (p<0.001、 HR 0.23) が有意に良好であることが報告されている¹⁾。

*1 DNAメチルトランスフェラーゼによる5'-シトシンへのメチル基の付加によって引き起こされる化学的修飾で、 CpG領域に作用する。 腫瘍組織におけるDNAメチル化は主に遺伝子のプロモーター領域のCpGアイランドに生じ、 転写を負に抑制することで遺伝子の発現を抑制させると考えられている。
*2 バイサルファイト処理により非メチル化シトシンが脱アミノ化されてウラシルに変換されるのに対し、 メチル化シトシンは変換されないため、 メチル化シトシンと非メチル化シトシンの区別が可能となる。 目的のDNA領域をPCR法で増幅する過程により、 1塩基単位の分解能でDNAメチル化状態を解析することが可能となる。

出典

¹⁾ Cancer Sci. 2022;113(3):1057-1068.

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