海外ジャーナルクラブ
23日前

Jamesonらは、 未治療の転移性膵管腺癌 (PDAC) 患者を対象に、 ゲムシタビン/nab-パクリタキセル/シスプラチン (GEM/nab-PTX/CDDP) にケトジェニック食 (MSKD) を併用した場合の有効性および安全性を第Ⅱ相スクリーニング無作為化比較試験で検証した。 その結果、 無増悪生存期間 (PFS) 中央値はMSKD群で8.5ヵ月であり、 非MSKD群の6.2ヵ月に比べて有意差は示さなかったものの、数値的な改善を示した。 MSKD関連の重篤な有害事象やQOL低下は認められず、 マイクロバイオームでは有益な分類群の増加を認めた。 試験結果はCancer誌に発表された。
本研究で用いられたレジメン (GEM/nab-PTX/CDDP) 以外の、 一般的な1次治療 (GEM/nab-PTXやFOLFIRINOX) においてもMSKDが有効かどうかは不明です。
未治療の転移性膵管腺癌 (PDAC) 患者を対象に、 GEM/nab-PTX/CDDPへのMSKD併用について、 通常食 (非MSKD) と比較した。
同試験では、 対象の未治療の転移性PDAC患者が、 MSKD群または非MSKD群に1:1で無作為に割り付けられた。 21日1サイクルとして、 1日目および8日目にGEM/nab-PTX/CDDPが投与された。
MSKDは、 毎日のケトン体 (β-ヒドロキシ酪酸) 値に基づいて指導され、 β-ヒドロキシ酪酸目標値は0.5~3.0mMとした。
主要評価項目は無増悪生存期間 (PFS) とした (片側有意水準0.20)。 副次評価項目には、 全生存期間 (OS)、 安全性、 QOLを含め、 マイクロバイオームの変化を探索的評価項目とした。
32例が含まれ、 MSKD群では16例中15例が栄養学的ケトーシスを達成し、 ケトーシス状態にあった日の割合は39.4%であった。
PFSおよびOSに両群間で有意差は認められなかった。
PFS中央値
HR 0.53 (95%CI 0.21-1.37、 片側p=0.096)
OS中央値
HR 0.58 (95%CI 0.25-1.37、 片側p=0.107)
MSKD群では、 MSKD関連の重篤な有害事象やQOL低下は認められず、 マイクロバイオームでは有益な分類群の増加を認めた (p<0.05、 log-fold change≥2)。
著者らは、 「MSKDは、 統計学的有意差は示さなかったものの、 GEM/nab-PTX/CDDPとの併用により毒性増加やQOL悪化を伴うことなくPFSおよびOSの改善傾向を示した。 膵癌治療におけるMSKDの有用性を確立するためには、 より大規模な研究が必要である」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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