HOKUTO編集部
1年前
抗PD-1/L1抗体と血管内皮細胞増殖因子チロシンキナーゼ阻害薬 (VEGF-TKI) による治療後に病勢進行を認めた淡明細胞型腎細胞癌 (ccRCC) の成人患者を対象に、 経口低酸素誘導因子 (HIF) -2α阻害薬belzutifanの有効性および安全性をエベロリムスを対照に検証した非盲検第Ⅲ相試験LITESPARK-005の中間解析の結果から、 belzutifanはエベロリムスと比較して無増悪生存期間 (PFS) と客観的奏効率 (ORR) を有意に改善した。 フランス・Université Paris SaclayのLaurence Albiges氏が発表した。
719例を以下の2群に1:1で割り付けた。
主要評価項目:盲検下独立中央判定(BICR)によるRECIST1.1基準に基づくPFS、 全生存期間(OS)
副次評価項目:ORR、 奏効持続期間 (DOR) 、 安全性、 FKSI-DRSスコアによる悪化までの期間 (TTD)
中間解析1 (IA1)
18.4ヵ月 (範囲9.4-31.7ヵ月)
中間解析2 (IA2)
25.7ヵ月 (範囲16.8-39.1ヵ月)
両群でほぼ同様
IMDC*リスク分類 (予後良好、 中間、 予後不良)
前治療のライン数(1、2、3)
IA1
HR 0.75 (95%CI 0.63-0.90)、 p<0.001
IA2 (18ヵ月時点)
HR 0.74 (95%CI 0.63-0.88)
IA1
HR 0.87 (95%CI 0.71-1.07)、 p=0.096
IA2 (18ヵ月時点)
HR 0.88 (95%CI 0.73-1.07)、 p=0.099
IA1
推定差18.4%ポイント (14.0-23.2%ポイント)、 p<0.00001
IA2
推定差19.2%ポイント (14.8-24.0%ポイント)
治療期間中央値
グレード3以上の有害事象(AE)、 治療関連AE
belzutifanは、 抗PD-1/L1抗体とVEGF-TKIによる治療後の進行ccRCC患者において、 エベロリムスと比較してPFSおよびORRを有意に改善した。 一方で、 OSでは両群に有意差は認められなかった。 belzutifanの安全性プロファイルはこれまでの報告と一致しており、 新たな安全性シグナルは認められなかった。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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