海外ジャーナルクラブ
2ヶ月前

Starrらは、 米国におけるパーキンソン病患者を対象に、 視床下核深部脳刺激療法 (STN-DBS) の長期的な有効性および安全性を多施設共同二重盲検シャム対照無作為化比較試験INTREPIDの5年間にわたる非盲検追跡調査で評価した。 その結果、 STN-DBSにより、 パーキンソン病患者は5年間の追跡期間を通じて、 運動機能および日常生活動作スコアの有意な改善を維持し、 抗パーキンソン病薬の安定した減量も確認された。 本研究はJAMA Neurol誌において発表された。
非盲検追跡期間には対照群がなかったため、 長期的な転帰をSTN-DBSのみに帰することは難しく、 薬剤変更、 疾患進行、 COVID-19などの影響も考えられます。
INTREPID試験の二重盲検期間 (12週間) における主解析では、 オンタイムの延長、 薬剤オフ・刺激オン状態での運動スケールスコアの改善、 QOLおよび治療満足度の向上が示された¹⁾。
そこで本研究では、 STN-DBSの長期的な有効性および安全性を、 同試験の5年間にわたる非盲検追跡調査で評価した。
米国の運動障害センター23施設において、 中等度~重度の両側性特発性パーキンソン病と診断され、 5年以上持続する運動症状、 1日6時間以上の運動機能低下、 修正Hoehn and Yahrスケールスコアが2以上、 薬剤オフ状態での統一パーキンソン病評価尺度 (UPDRS-Ⅲ) スコアが30以上、 薬剤オン状態でのUPDRS-Ⅲスコアが33%以上改善してる患者を対象とした。
患者191例がVercise DBSシステムを埋め込まれ、 効果が期待できる深部脳刺激を与える研究群と効果が期待できない深部脳刺激を与える対照群の2群に3 : 1で無作為に割り付けられた。 12週間の二重盲検期間後、 5年間の非盲検追跡調査を実施した。
主要評価項目には、 UPDRSおよびジスキネジアスコアの変化、 QOL評価、 安全性評価が含まれた。 探索的解析には、 薬剤減量およびDBSと運動症状との関連性が含まれた。
191例中137例 (72%) が研究を完了した。 平均年齢 (標準偏差) は60歳 (7.9歳) であり、 139例 (73%) が男性であった。
UPDRS-IIIで測定された薬物オフ状態での運動機能は、 ベースラインの平均42.8 (標準偏差 9.4) から1年時には21.1 (10.6) に改善し (改善率 : 51% [95%CI 49-53%]、 p<0.001)、 5年時でも27.6 (11.6) と改善を維持した (同 : 36% [95%CI 33-38%]、 p<0.001)。
UPDRS-IIIで測定された薬物オフ状態での日常生活動作は、 ベースラインの平均20.6 (標準偏差 6.0) から1年時には12.4 (6.1) に改善し (改善率 : 41% [95%CI 38-42%]、 p<0.001)、 5年時でも16.4 (6.5) と改善を維持した (同 : 22% [95%CI 18-23%]、 p<0.001)。
ジスキネジアスコアは、 ベースラインの平均4.0 (標準偏差 5.1) から1年時には1.0 (2.1) に改善し (改善率 : 75% [95%CI 73-75%]、 p<0.001)、 5年時でも1.2 (2.1) と改善を維持した (同 : 70% [95%CI 63-75%]、 p<0.001)。
レボドパ換算量は、 1年時に28%減少し、 5年時でも安定していた (28% [95%CI 26-31%]、 p<0.001)。
最も多くみられた重篤な有害事象は感染症 (9例) であった。 死亡は10例で報告されたが、 いずれも本研究とは関連がなかった。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。