【NEJM】高リスク腎細胞癌、 術後ペムブロリズマブでOSが改善:KEYNOTE-564
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海外ジャーナルクラブ

4ヶ月前

【NEJM】高リスク腎細胞癌、 術後ペムブロリズマブでOSが改善:KEYNOTE-564

【NEJM】高リスク腎細胞癌、 術後ペムブロリズマブでOSが改善:KEYNOTE-564
Choueiriらは、 術後の再発リスクが高い淡明細胞性腎細胞癌患者を対象に、 抗PD-1抗体ペムブロリズマブの術後療法が全生存期間 (OS) に与える影響を第Ⅲ相二重盲検プラセボ対照試験で検討した。 その結果、 ペムブロリズマブによる術後療法はOSの有意な改善と関連していた。 本研究は、 NEJM誌において発表された。

📘原著論文

Overall Survival with Adjuvant Pembrolizumab in Renal-Cell Carcinoma. N Engl J Med. 2024 Apr 18;390(15):1359-1371. PMID: 38631003

👨‍⚕️HOKUTO監修医コメント

重篤な有害事象の発現率がペムブロリズマブ群 : 20.7%に対してプラセボ群が11.5%とのことで、 当然ながらリスクを考えながらの使用となりそうです。

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Pem術後療法のOSへの影響は不明

腎細胞癌の術後療法としてのペムブロリズマブは、 KEYNOTE-564試験での無病生存期間 (DFS) の有意な改善に基づき承認された。 しかしOSにおいても有効であるかは不明である。

二重盲検プラセボ対照試験で検討

対象

術後の再発リスクが高い淡明細胞性腎細胞癌患者

介入

患者を以下の群に1 : 1の割合で割り付けた。

  • ペムブロリズマブ群 : 496例
ペムブロリズマブ (用量200mg) の 3 週間隔投与を、 最大 17 サイクル (約1年間) 行うか、 再発、 忍容できない毒性の発現、 同意の撤回まで行う。
  • プラセボ群 : 498例

主要評価項目

DFS

副次評価項目

OS、 安全性

死亡リスクを38%低減

有効性評価

DFS

DFSについての便益は既存の解析と一致していた。

再発または死亡のHR 0.72 (95%CI 0.59-0.87) 

OS

ペムブロリズマブ群では、 プラセボ群と比較して、 OSの有意な改善が認められた。

死亡のHR 0.62 (95%CI 0.44-0.87、 p=0.005) 

48ヵ月時点のOS率

  • ペムブロリズマブ群 : 91.2%
  • プラセボ群 : 86.0%

安全性評価

重篤な有害事象の発現率

  • ペムブロリズマブ群 : 20.7%
  • プラセボ群 : 11.5%

Grade 3または4の有害事象の発現率

  • ペムブロリズマブ群 : 18.6%
  • プラセボ群 : 1.2%

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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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