海外ジャーナルクラブ
11ヶ月前

Dowmanらは、 間質性肺疾患 (ILD) 患者に対する呼吸リハビリテーション (呼吸リハ) の生存率への影響について、 2件の無作為化比較試験の統合解析により検討した。 その結果、 呼吸リハで5年時点の死亡リスクが44%減少することが明らかになった。 試験結果はChest誌に発表された。
この解析に含まれたRCTは、 死亡率を評価することを目的に設計されていない点がlimitationです。
呼吸リハビリテーション (呼吸リハ) は間質性肺疾患 (ILD) 患者の症状改善に有用な介入とされるが、 呼吸リハが生存率に及ぼす影響は明らかになっていない。
そこで、 既報の2件の無作為化比較試験のデータを統合し、 呼吸リハのILD患者の生存率への影響を検討した。
呼吸リハ開始から死亡または肺移植、 観察中止までの期間を算出し、 Kaplan-Meier法およびCox比例ハザード回帰分析を用いて、 呼吸リハ群と対照群を比較した。
なお、 年齢、 性別、 予測肺活量 ( FVC )、 6分間歩行距離、 運動時の最低酸素飽和度および特発性肺線維症の診断の有無を共変量として調整した。
解析対象とした全ILD患者182例のうち、 62%が死亡、 6%が肺移植を受け、 20%が生存、 12%が追跡不能となった。
生存期間 (中央値) については、 呼吸リハ群が6.1年 (95%CI 4.4-7.9)、 対照群が4.7年 (95%CI 3.4–6.0) で両群で有意差は認められなかった (p=0.70)ものの、 基準時の変数で調整後、 呼吸リハ群では介入後5年時点での死亡リスクが44%低下した (HR : 0.56、 95%CI 0.36–0.88、 p=0.01)。 10年時点では差は認められなかった。
著者らは 「呼吸リハはILD患者の5年後の生存率に影響を及ぼすと考えられ、 その重要性が改めて示された」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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