海外ジャーナルクラブ
9日前

Cresswellらは、 服薬アドヒアランスまたは診療への関与が不十分なウイルス抑制下にあるHIV-1感染者を対象に、 長時間作用型注射薬のカボテグラビルとリルピビリンの併用 (以下、 長時間作用型注射療法) とドルテグラビルを含む経口抗HIV療法 (以下、 経口療法) を非盲検・第IIIb相無作為化比較試験 (IMPALA) で比較した。 その結果、 48週時のウイルス量50コピー/mL未満の達成率は、 長時間作用型注射療法群で91.0%、 経口療法群で89.2%であり、経口療法に対する長時間作用型注射療法の非劣性が示された。 試験結果はN Engl J Med誌に発表された。
主な限界は、 ①非盲検試験かつ厳格な臨床試験環境により、 実臨床よりも服薬遵守率や治療継続率が高く評価された可能性、 ②ウイルス抑制が得られた成人のみを対象としており、 持続的ウイルス血症患者への一般化が困難な点、 ③CD4数が比較的高く (中央値>600 cells/mm³)、 進行HIV患者への外的妥当性が限定的な点です。
東アフリカおよび南アフリカでは、 経口療法を受けているHIV感染者のうち約100万人において、 服薬アドヒアランスの問題によりウイルス抑制を達成できていない。
本試験にはケニア、 南アフリカ、 ウガンダの7施設で、ウイルス量が200コピー/mL未満に抑制されているものの服薬アドヒアランスまたは診療への関与が不十分な成人のHIV-1感染者540例が登録され、 長時間作用型注射療法群または経口療法群のいずれかに1:1で無作為に割り付けられた。 主解析の対象は537例であり、 内訳は以下のとおりである。
主要評価項目は48週時のウイルス量50コピー/mL未満の達成率とし、 非劣性マージンは-10%㌽とした。 主な副次評価項目はウイルス学的失敗の確定 (HIV-1 RNA量200コピー/mL以上が2回連続して認められた場合) とした。
長時間作用型注射療法群における48週時のウイルス量50コピー/mL未満の達成率は、 経口療法群に対して非劣性の基準を満たした。 Per-protocol解析の結果は主解析の結果と一致していた。
48週時のウイルス量50コピー/mL未満の達成率
群間差 1.9%㌽ (95%CI -3.1~6.9%㌽)
ウイルス学的失敗の確定は長時間作用型注射療法群でのみ認められた。
ウイルス学的失敗の確定
群間差 1.9%㌽ (95%CI 0.3–3.5%㌽)
重篤な有害事象の発現割合は以下のとおりであった。
重篤な有害事象
群間差 1.1%㌽ (95%CI -1.1~4.2%㌽)
著者らは、 「アフリカの服薬アドヒアランスに課題のあるHIV感染者において、 長時間作用型注射薬のカボテグラビル + リルピビリンは、 ウイルス量50コピー/mL未満の維持に関してドルテグラビルを含む経口療法に非劣性であった」と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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