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2日前

Bartlettらは、 2ライン以上の前治療歴を有する再発・難治性濾胞性リンパ腫 (R/R FL) 患者を対象に、 抗CD20/CD3二重特異性抗体モスネツズマブ皮下投与 (SC) の第Ⅱ相試験推奨用量 (RP2D) における薬物動態 (PK)、 有効性および安全性を第Ⅱ相試験の主解析で検討した。 その結果、 モスネツズマブSCは静脈内投与 (IV) に対して非劣性な薬物曝露を示した。 また、 有効性はIVと一貫しており、 安全性プロファイルはIV群と比べて良好であった。 本研究はAm J Hematol誌において発表された。
両コホートは同時期に登録されておらず、 特にSC群ではCOVID-19パンデミック (オミクロン株流行期) の影響を強く受けたことで、 感染症やGrade5の有害事象が増加した可能性があります。

モスネツズマブは、 2ライン以上の前治療歴を有するR/R FL患者に対するIV製剤として承認されている*。
その後、 患者の安全性および利便性の向上を目的としてSC製剤が開発された。
本研究では、 2ライン以上の前治療歴を有するR/R FL患者94例を対象に、 モスネツズマブSC製剤のRP2D (サイクル1の1日目に5mg、 サイクル1の8日目および15日目、 ならびにサイクル2の1日目以降に45mgを投与) におけるPK、 有効性および安全性を、 第Ⅱ相試験の主解析で検討した (追跡期間中央値26.1ヵ月)。
あわせて、 同様の患者集団を対象としたモスネツズマブIVの試験内対照コホート90例のデータ (追跡期間中央値 22.5ヵ月) も提示した。
共同主要PKエンドポイントは、 モスネツズマブの血中トラフ濃度 (Ctrough) および血中濃度-時間曲線下面積 (AUC) であった。
共同主要PKエンドポイントであるCtroughおよびAUCはいずれも非劣性基準を満たし、 モスネツズマブSC群はIV群に対して非劣性の薬物曝露を示した。観察されたCtrough (サイクル3) の幾何平均比 (GMR) は1.39 (90%CI 1.20-1.61)、 AUC₀-₈₄のGMRは1.06 (90%CI 0.92-1.21) であった。
有効性において、 SC群はIV群と一貫した結果を示した。
SC群における全奏効率 (ORR) は76.6% (95%CI 66.7-84.7%)、 完全奏効 (CR) 率は61.7% (95%CI 51.1-71.5%)、 完全奏効期間 (DOCR) 中央値は34.6ヵ月 (95%CI 20.7ヵ月-NE)、 無増悪生存期間 (PFS) 中央値は23.7ヵ月 (95%CI 14.6ヵ月-NE) であった。
安全性プロファイルにおいて、 SC群はIV群と比べて良好な結果を示した。
サイトカイン放出症候群 (CRS) の発現率は、 SC群が29.8%、 IV群が44.4%、 Grade2以上ではそれぞれ9.6%、 18.9%であり、 SC群で数値的に低値を示した。
著者らは 「モスネツズマブSCは、 投与時間の短縮、 治療期間の固定化、 外来投与が可能、 低いCRS発現率といったベネフィットを有し、 患者の利便性および安全性において臨床的に意義のある改善をもたらす」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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