Buddeらは, 再発・難治性濾胞性リンパ腫 (FL) の患者90名を対象に, CD20とCD3を標的とする二特異性抗体モスネツズマブの有効性と安全性を検討する単群多施設共同第Ⅱ相試験を実施. その結果, モスネツズマブは良好な安全性プロファイルを有し, 高い完全寛解率をもたらすことが明らかとなった. 本研究は, Lancet Oncol誌において発表された.
モスネツズマブは, CD20とCD3の2つのT細胞に結合するモノクローナル抗体である. 再発または難治性のB細胞リンパ腫患者に対して, 第Ⅰ相試験では良好な忍容性と有効性を示した.
追跡期間中央値は18.3カ月であった.
2種類以上の前治療を受けた再発・難治性のFLの患者において, モスネツズマブの固定期間投与は良好な安全性を有し, 高い完全寛解率をもたらすため, 外来レジメンとして利用できる可能性がある.
👨⚕️ HOKUTO監修医コメント 血液領域でのモノクローナル抗体を用いた高い治療効果の報告が散見されています. ふと考えますと複雑なイメージのある血液疾患も逆にモノクローナル抗体での治療が可能ということは、その病態は非常にシンプルと言えるかもしれません.
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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