【Stroke】高齢非弁膜症性心房細動患者のイベント発生率は脳卒中/ TIAの既往歴で変化?
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海外ジャーナルクラブ

2年前

【Stroke】高齢非弁膜症性心房細動患者のイベント発生率は脳卒中/ TIAの既往歴で変化?

【Stroke】高齢非弁膜症性心房細動患者のイベント発生率は脳卒中/ TIAの既往歴で変化?
ANAFIEレジストリに登録された75歳以上の非弁膜症性心房細動 (NVAF) 患者を対象に、 脳卒中/TIAの有無と経口抗凝固療法の観点から、 長期イベント発生率を検討. 脳卒中/ TIAの既往のある患者はない患者に比べ、 虚血性イベントや出血性イベントをより発症していたほか、 DOAC服用者はワルファリン服用者より出血性イベントのリスクが低いことが示された. 本研究は, Stroke誌において発表された.

研究デザイン

  • ANAFIEレジストリに登録された75歳以上のNVAF患者32,275例 (女性13,793例、 年齢中央値81.0歳) を、 脳卒中/TIA歴により2群に分けて検討.
  • 主要評価項目は2年以内の脳卒中/全身性塞栓症の発生、 副次評価項目は2年以内の大出血および全死亡とした.
  • また、 DOAC服用者とワルファリン服用者で各エンドポイントのハザードに差があるかどうかをCoxモデルにより検討した.

研究結果

  • 脳卒中/TIAの既往のある患者は、 調整後HRはそれぞれ脳卒中/全身性塞栓症 2.25 (95%CI 1.97~2.58)、 大出血 1.25 (95%CI 1.05~1.49)、 全死因 1.13 (95%CI 1.02~1.24)であった.
  • DOAC服用群とワルファリン服用群で、 脳卒中/全身性塞栓症のリスクに差はなかった (調整HR 0.90 [95% CI 0.71~1.14]).
  • DOAC服用群では、 調整後HRは大出血リスク 0.67 (95%CI 0.48~0.94)、 頭蓋内出血 0.57 (95%CI 0.39-0.85)、 心血管死 0.71 (95%CI 0.51~0.99)がワルファリン服用群に比して有意に低値であった.

原著

Yoshimoto T, et al. Impact of Previous Stroke on Clinical Outcome in Elderly Patients With Nonvalvular Atrial Fibrillation: ANAFIE Registry. Stroke . 2022 Apr 20;101161STROKEAHA121038285. PMID: 35440169

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HOKUTO編集部
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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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