海外ジャーナルクラブ
13日前

Chenらは、 切除不能な局所進行または再発・転移を有する唾液腺癌 (SGC) を対象に、 HER2標的抗体薬物複合体trastuzumab rezetecan (SHR-A1811) の有効性と安全性を、 第Ⅱ相試験で検討。 その結果、 HER2高発現例で高い抗腫瘍活性を示し、 HER2低発現例でも有望な結果が得られた。 試験結果はJournal of Clinical Oncology誌において発表された。
本研究は、 単施設・単群第II相試験で症例数が少なく、 疾患の組織学的不均一性もあるため一般化可能性に限界があります。
AR陽性唾液腺癌、 単群第Ⅱ相でダロルタミド+ゴセレリン奏効率45.2%
SGCでは、 全身療法として選べる治療が限られている。 HER2を標的とする治療についても前向きのデータは乏しく、 とりわけHER2低発現例で不足している。
そこで本試験では、 HER2高発現とHER2低発現を前向きに定義した2つのコホートを設け、 HER2標的抗体薬物複合体であるtrastuzumab rezetecan (SHR-A1811) を評価した。
対象は、 切除不能な局所進行または再発・転移を有するSGC患者だった。 患者はHER2発現状況に基づき、 前向きに定義された以下の2コホートに登録され、 各コホートはSimonの最適2段階デザイン*を用いて独立に評価された。
SHR-A1811は、 推奨開始用量4.8 mg/kgを3週毎に静脈内投与した。 主要評価項目はRECIST version 1.1に基づく確定奏効率 (ORR) であった。
追跡期間中央値は、 HER2高発現コホートで21.9ヵ月 (95%CI 16.9-26.9ヵ月)・HER2低発現コホートで11.3ヵ月 (同 6.9-15.7ヵ月) であった。
確定ORRは、 HER2高発現コホートで91.7% (95%CI 73.0-99.0%) であり、 うち4例が完全奏効 (CR) であった。
HER2低発現コホートの確定ORRは45.5% (95%CI 24.4-67.8%) であった。
HER2高発現コホートでは無増悪生存期間 (PFS)・全生存期間 (OS) の中央値がいずれも未到達であった。
HER2低発現コホートではPFS中央値が12.7ヵ月、 OS中央値が21.3ヵ月であった。
Grade 3以上の治療関連有害事象は41.3%に発現し、 最も多かったのは好中球数減少 (32.6%) であった。
間質性肺疾患は6.5%に認められたが、 いずれもGrade 1であった。 治療関連死は発生しなかった。
著者らは、 「SHR-A1811は、 HER2高発現のSGCで高い抗腫瘍活性を示し、 HER2低発現のSGCでも有望な活性を示した。 安全性プロファイルは管理可能であった」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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