海外ジャーナルクラブ
1年前
Heijmanは、 低用量コルヒチンが人工膝関節置換術 (TKR) および人工股関節置換術 (THR) が必要となる変形性関節症の進行を遅らせることができるかを二重盲検ランダム化比較試験LoDoCo2の探索的解析で検討。 その結果、 追跡期間中にTKRおよびTHRを受けた患者の割合は、 プラセボ群に比し低用量コルヒチン群の方が低いことが示された。 本研究はAnn Intern Med誌において発表された。
LoDoCo2試験は、 心血管イベントによる死亡、 心筋梗塞、 脳梗塞、 虚血による冠動脈血行再建術の複合症状が初めて発生した割合がPrimary outcomeです。 またTKRおよびTHRを受けた患者の割合は、 8つ設定されているsecondary outcomeでもありません。 タイトルが少しRCTのような雰囲気を醸し出していますが、 最初にAssociationとあるように本研究は仮説の提唱に過ぎません。
変形性関節症は、 世界中で痛みと障害の主な原因となっている。 炎症が変形性関節症の発症に重要な役割を果たしていることから、 抗炎症薬は疾患の進行を遅らせる可能性がある。
慢性冠動脈疾患患者:5,522例
患者を以下の群に無作為に割り付け。
無作為化後、 最初にTKRまたはTHRを行うまでの期間
ベースライン時に痛風であった患者を除外し、 フォローアップの最初の3カ月と6カ月に発生した関節置換術を省略した場合にも同様の結果が得られた。
LoDoCo2は、 変形性膝関節症や変形性股関節症におけるコルヒチンの効果を調査するために設計されておらず、 変形性関節症に特化した情報は収集されていない。
TKRおよびTHRの実施率は、 対照群に比し低用量コルヒチン群において低かった。 変形性関節症の疾患進行を遅らせるための低用量コルヒチン療法について、 さらなる検討が必要である。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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