【Lancet】CAR-T細胞療法liso-celが再発・難治性のCLL、 SLL治療に有望
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1年前

【Lancet】CAR-T細胞療法liso-celが再発・難治性のCLL、 SLL治療に有望

【Lancet】CAR-T細胞療法liso-celが再発・難治性のCLL、 SLL治療に有望
Siddiqiらは、 再発または難治性の慢性リンパ性白血病 (CLL) または小リンパ球性リンパ腫 (SLL) の患者を対象に、 CAR-T細胞療法リソカブタゲン マラルユーセル (liso-cel、商品名ブレヤンジ)、 の有効性と安全性を非盲検単群第Ⅰ/Ⅱ相試験TRANSCEND CLL 004で検討。 その結果、 liso-celの単回注入が再発または難治性CLL、 SLLの完全奏効または寛解を誘導し、 安全性プロファイルも管理可能であることが示された。 本研究はLancet誌において発表された。 

📘原著論文

Lisocabtagene maraleucel in chronic lymphocytic leukaemia and small lymphocytic lymphoma (TRANSCEND CLL 004): a multicentre, open-label, single-arm, phase 1-2 study. Lancet. 2023 Jun 5;S0140-6736(23)01052-8. PMID: 37295445

👨‍⚕️監修医師のコメント

single armの研究ですが、 主要評価項目は統計学的に有意であったようです.

the hypotheses of overall response rate (null hypothesis of ≤40%) and undetectable MRD rate in blood (null hypothesis of ≤5%) could be tested hierarchically.

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【Lancet】CAR-T細胞療法liso-celが再発・難治性のCLL、 SLL治療に有望

Liso-cel (Lisocabtagen maraleucel)


背景

ブルトン型チロシンキナーゼ (BTK) 阻害薬とベネトクラクスによる治療が無効であった再発または難治性のCLLまたはSLLには、 治療選択肢が少なく、 予後も不良である。

研究デザイン

対象

再発または難治性のCLLまたはSLLで、 BTK阻害薬を含む前治療が2ライン以上ある18歳以上の患者。

介入

以下の目標投与量から1つを選択し、liso-celを点滴静注した。

  • 投与レベル1:50×10⁶個のliso-celを点滴静注。
  • 投与レベル2:100×10⁶個のliso-celを点滴静注。

主要評価項目

2018 International Workshop on Chronic Lymphocytic Leukemiaの基準に従って、 DL2 (5%以下の帰無仮説) においてBTK阻害薬の前治療歴があり、 ベネトクラクスが無効 (主要有効性解析セット) であった有効性評価対象患者において、 独立審査により評価された完全奏効または寛解 (不完全骨髄回復を含む)。

研究結果

主要評価項目

DL2 (49例) において、 完全奏効または寛解 (骨髄の不完全回復を含む) を達成した患者の割合は18% (9例、 95%CI 9-32、 P=0.0006) であり、 統計学的に有意であった。

安全性評価

サイトカイン放出症候群

  • グレード3:9% (117例中10例)
  • グレード4または5:なし

神経学的事象

  • グレード3:18% (117例中21例)
  • グレード4:1% (1例)
  • グレード5:なし

治療に関連する死亡

本試験における死亡51例のうち、 43例はliso-cel点滴後に発生し、 そのうち5例は治療に起因する有害事象によるものであった (liso-cel点滴後90日以内)。 死亡例のうち1例はliso-celに関連したものだった (マクロファージ活性化症候群-血球貪食性リンパ組織球症)。

結果の解釈

liso-celの単回注入は、 再発または難治性のCLLまたはSLL患者において、 完全奏効または寛解 (骨髄の不完全な回復を含む) を誘導することが示された。 安全性プロファイルは管理可能であった。

こちらの記事の監修医師
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HOKUTO編集部
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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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